映画・テレビ

2019年3月17日 (日)

【映画】君は月夜に光り輝く(日本)

純粋培養の悲恋映画です。赤いハイヒール良かったなあ・・・(涙)。
酸いも甘いも身に染みた大人には突っ込みどころ満載ですが、泣けましたよ。(かずさん)

2019movie_kimitsuki

第23回電撃小説大賞で最高賞の大賞に輝いた、佐野徹夜のデビュー作を、若手演技派の永野芽郁&北村匠海主演で映画化したせつないラブストーリー。不治の病に侵された少女と、彼女の叶えられない願いを代わりに実行しようとする少年の恋の行方が描れる。監督は『君の膵臓をたべたい』で高い評価を受けた月川翔。

【ストーリー】
クラスの寄せ書きを届けるため病院を訪れた高校生・岡田卓也(北村匠海)は、発光病に侵され入院する同級生の渡良瀬まみず(永野芽郁)と出会う。発光病にかかると細胞異常により皮膚が発光し、死が近づくにつれその光は強くなっていき、成人するまで生存した者はいない不治の病だった。それにも関わらず明るく振舞うまみず。卓也は病院から出られないまみずの願いを代わりに実行して感想を伝える、代行体験をすることに。代行体験を重ねるごとにまみずは人生の楽しみを覚えていき、卓也は彼女に心惹かれていった。しかし死の影が忍び寄り、まみずは卓也に最期の代行体験を託す……。

【作品データ】
製作年:2019年
製作国:日本
配給:東宝
上映時間:101分
映画公式サイトへ
https://kimitsuki.jp/

【スタッフ】
監督:月川翔 
製作:市川南 
プロデューサー:神戸明 
原作:佐野徹夜 
脚本:月川翔 
撮影:柳田裕男 
音楽:伊藤ゴロー、歌川幸人 
企画・プロデュース:春名慶、岸田一晃 
音楽プロデューサー:北原京子 
プロダクション統括:佐藤毅 
美術:五辻圭 
編集:坂東直哉 
録音:加藤大和 
スクリプター:中村愛由美 
エグゼクティブプロデューサー:山内章弘 
俳優担当:舟本佳子 
ヘアメイク:百瀬広美 
助監督:牧野将 
照明:宮尾康史 
装飾:安藤千穂 
ラインプロデューサー:濱﨑林太郎 
VFXスーパーバイザー:鎌田康介 
スタイリスト:望月恵 
製作担当:和氣俊之 

【キャスト】
永野芽郁 
北村匠海 
甲斐翔真 
松本穂香 
今田美桜 
優香 
生田智子 
長谷川京子 
及川光博 

【感想】
親しい人の死はいつも悲しい。本作品でも主役の永野芽郁ちゃんは、観ている私が親しみを感じるに十分な演技を見せ、それゆえに最後の死はとても悲しく、涙腺の弱くなった中年たる私は、ひとしきり泣かせてもらった。

ふと周りを見渡せば、圧倒的に若い人が多くて、自分の年齢を感じるとともに、そういうジャンルの映画なんだなあと改めて思った。

彼らの親世代である私から見ると、本作品のストーリー展開やキャラクター設定は、突っ込みどころ満載でしたので、それについて、ディスるというより、備忘録的に記述していきたい。

・永野芽郁ちゃんは自分のかわいさと悲劇的な人生を逆手にわがまますぎる。(笑)
・お母さんが二人とも狭量すぎる。母はもっと強いのではないか・・・。
・代行にお金がかかりすぎていて、二人の家庭環境的に無理がある。
・ラストシーンは二人の純愛を昇華させるようなシーンにして欲しかったなあ

2019年3月15日 (金)

【映画】グリーンブック(アメリカ)

アメリカという国のらしさと傲慢さを感じつつも、明るい未来を感じさせつつ、波乱万丈なロードムービーであり、大人の男2人の友情映画としては見ごたえ十分で感動的な映画でした。

2019greenbook

第76回ゴールデン・グローブ賞で作品賞など最多の3部門に輝いた、実話を基にした人間ドラマ。人種差別が色濃く残る1960年代のアメリカ南部を舞台に、黒人の天才ピアニストと、彼に雇われたイタリア系の用心棒兼運転手との旅を描く。『メリーに首ったけ』などコメディを得意とするファレリー兄弟の兄ピーターが監督を務める。

【ストーリー】
1962年、アメリカ。ニューヨークのナイトクラブで用心棒を務めるイタリア系のトニー・リップ(ヴィゴ・モーテンセン)は、粗野で無教養だが、家族や周囲から愛されている。“神の域の技巧”を持ち、ケネディ大統領のためにホワイトハウスで演奏したこともある天才黒人ピアニスト、ドクター・シャーリー(マハーシャラ・アリ)は、まだ差別が残る南部でのコンサートツアーを計画し、トニーを用心棒兼運転手として雇う。正反対のふたりは、黒人用旅行ガイド『グリーンブック』を頼りに旅を始めるが……。

【作品データ】
原題:GREEN BOOK
製作年:2018年
製作国:アメリカ
配給:ギャガ
上映時間:130分
映画公式サイトへ
https://gaga.ne.jp/greenbook/

【スタッフ】
監督:ピーター・ファレリー 
製作総指揮:ジェフ・スコール、ジョナサン・キング、オクタヴィア・スペンサー、クワミ・L・パーカー、ジョン・スロス、スティーヴン・ファーネス 
プロデューサー:ジム・バーク、チャールズ・B・ウェスラー、ブライアン・カリー、ピーター・ファレリー、ニック・バレロンガ 
脚本:ニック・バレロンガ、ブライアン・カリー、ピーター・ファレリー 
撮影:ショーン・ポーター 
衣装:ベッツィ・ハイマン 
音楽:クリス・バワーズ 
音楽監修:トム・ウルフ、マニシュ・ラヴァル 
美術:ティム・ガルヴィン 
編集:パトリック・J・ドン・ヴィト 
キャスティング:リック・モンゴメリー 
音楽編集:マニシュ・ラヴァル   

【キャスト】
Tony Lip:ヴィゴ・モーテンセン 
Don Shirley:マハーシャラ・アリ 
Dolores:リンダ・カーデリーニ 
Oleg:ディミテル・D・マリノフ 
Johnny Venere:セバスティアン・マニスカルコ 
George:マイク・ハットン 
Record Exec:P・J・バーン 
Gio Loscudo:ジョー・コルテーゼ 
Jules Podell:ドン・スターク

【感想】
開けっ広げに、過去の自分の失敗談を明るくユーモアを交えて、披露できる人間は一般的には度量が広いと思う。わが友人の中にも、そういう人物はたくさんいるし、不遜を顧みずに言わせてもらうと、自分もどちらかと言えばそういう人間ではある。

そうは思いつつも、日本で育った日本人であるので、空気を読めない張りの、誰も同情というか共感もできない失敗談、例えば最近のバイトテロのような話を自慢はできない空気感は有しており、もっと大きな話として、歴史的な事象のことを言えば、75年前の大日本帝国時代の凄惨な戦争の話などは、今では避けてしまうのが日本人的であると言えるだろう。

ことさら過去をほじくり返すことを潔しとしないのが日本人の美徳であると思うし、現に現在の日本は十分に平和な国であるから必要ないだろうとも思うことが一般的な日本人の感覚ではないだろうか。

さて、本映画であるが、今から55年前くらいのアメリカでの白人優位の黒人差別のエピソードを臆面もなくさらしながら話は進んでいくのである。島国であり、移民も少ない日本では人種差別というのが実感として存在しなかったレベルであり、特に若い人には、本映画での黒人差別のシーンはかなり強烈に心に焼き付けられるだろう。

インテリで温厚な黒人と楽天的でガサツで教養のない白人という日本人のステレオタイプには全くなじみのない主人公二人が反目しながらお互いに自分の役割を果たしながら、困難(本映画では黒人差別)をお互いに敬意をもって克服していく様は、ヒーローが危機に立ち向かい、解決していくような爽快感すら持って、最後は深い友情となって結実してエンディングを迎え、それが本当の話であるというエンドロールを経て、気持ちよく映画を見終わった日本人が多数であろう。

ところが、本映画を見終わった直後の私はというと、本ブログに一番最初のコメントのとおり、「アメリカという国のらしさと傲慢さを感じ」て釈然としない気持ちになっていたのである。

それはどういうことかと言えんば、過去の白人による黒人差別を一人の白人が黒人とともに打破していったという歴史的な話にし、そして今のような黒人差別はだいぶ少なくなったアメリカ社会にまで持ってきたんだという自慢話にしか思えなかったからである。

鑑賞後はそういう思いであったのであるが、一晩経って、自分や自分の周りのことを比較しながら振り返ってみると、ことさら日本人は過去の自国の歴史を振り返らずに過ごして、まさに過去の失敗というか認めたくない過ちに盲目的に過ごしすぎたのではないか?という思いが強くなってきた。

日本国憲法の前文や第9条の平和への思いを信奉するだけで、なぜあの戦争が起こったのか?という共通な思い、いや共通な思いなど幻想だろうが、いまなお議論をしてもよいのではないかと思わざるを得なく、そういう意味では、過去の黒人差別を今なお臆面もなく映画の形で、自ら白日に晒して、先人が戦ってきたことを見せ、進むべき道を明るくユーモラスに振り返りつつ、商業的も成功するような形で映画化するアメリカという国は、凄いよなあと気持ちがちょっと変わったところでの、映画評となったのである。

そんなことを考えながらの鑑賞する人間は少ないかもしれないが、主役二人が困難に立ち向かう演奏旅行は、胸にグッとくる名作であることは間違いないですし、信念をもって困難に立ち向かうという生き方こそが人生の価値なんだと改めて思ったし、困難な時にも明るく振る舞うカッコ良さには、今回も憧れましたね。がんばろう!

2019年3月 3日 (日)

【映画】女王陛下のお気に入り(アイルランド=アメリカ=イギリス)

演技派女優陣による宮廷内の女愛憎劇の凄まじさを描いており、救いをどこに見出せばよいのか、わからない絶望的な感じが堪らない強烈な映画でした。男で良かったと思いました。(笑)(かずさん)

2019jyoouheika1
2019jyoouheika2

オリヴィア・コールマンら実力派女優が共演し、18世紀初頭の英国王室に渦巻く女たちの愛憎劇を描く宮廷ドラマ。病弱な女王アンと幼なじみのサラの前に元貴族のアビゲイルが現れたことから、女たちの争いが始まる。監督は『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』など独特の映像表現で知られるヨルゴス・ランティモス。

【ストーリー】
18世紀初頭、ルイ14世のフランスと戦争状態にあるイングランド。気まぐれで病弱でありながら、それでも頑固に国を守る女王アン(オリヴィア・コールマン)を、幼馴染のレディ・サラ(レイチェル・ワイズ)が操り、絶大な権力を握っていた。そんななか、サラの従妹アビゲイル(エマ・ストーン)が上流階級から没落し、宮廷で召使いとして働くことになる。アビゲイルはサラに気に入られ、女官に昇格するが、再び貴族の地位に返り咲こうと野望が芽生え始める……。

2019jyoouheika4

【作品データ】
原題:THE FAVOURITE
製作年:2018年
製作国:アイルランド=アメリカ=イギリス
配給:20世紀フォックス映画
上映時間:120分
映画公式サイトへ
http://www.foxmovies-jp.com/Joouheika/
2019jyoouheika5

【スタッフ】
監督:ヨルゴス・ランティモス 
脚本:デボラ・ディヴィス 、 トニー・マクナマラ 
衣裳:サンディ・パウエル 
撮影監督:ロビー・ライアン   
2019jyoouheika6

【キャスト】
Queen Anne:オリヴィア・コールマン 
Abigail Masham:エマ・ストーン 
Sarah Churchill:レイチェル・ワイズ 
Robert Harley:ニコラス・ホルト 
Masham:ジョー・アルウィン
2019jyoouheika3

【感想】
今度はラ・ラ・ランドの主演女優のエマ・ストーン主演の作品だが、3人の女性の誰が主演なんだか、甲乙つけがたい見事なまでの脚本でした。
結果的に、アカデミー賞主演女優賞は、アン女王役のオリヴィア・コールマンが受賞。確かに納得の見事なまでに、気位は高く気まぐれで病弱な女王を演じておりました。
本作品では、男は完全に道化役となっており、本作品ができた背景は、女性の社会進出の進展を感じざるを得ない。
そもそも、これほどまでに憎々しく女性を描けること自体が、男性の私からしても、目から鱗ですわ。
嫌な女は、映画はもちろん、実社会でも存在するが、嫌な女しかいないというのは、映画においても珍しいと思った。
なんだかんだで映画は、最後に正義は勝つとか、悔い改めて将来に希望の光が当たるというような終わり方するのだが、本作品においては、それはまったくない終わり方だったので、最後まで鮮烈だったというのが感想です。
そう思わせるだけの、主役の3人の女優さんの見事なまでの演技と演出だったということで、アカデミー賞をはじめとする受賞歴をみても、名作の誉高い作品だと思いました。

追記:
 予想外な場面でエマ・ストーンの裸体(生乳)が出てきました。清純派だと思っていただけにびっくりで、印象的でした。(笑)

2019年3月 2日 (土)

【映画】翔んで埼玉(日本)

もちろん埼玉県人が主役であったが、千葉県人が準主役とは知らずに鑑賞し、大爆笑できました。千葉県のみなさま、この映画は観るべきですよ!(かずさん)

2019tondesaitama

埼玉に対する自虐的な笑いが話題となり、1982年の発表から30年以上経った2015年に復刊し、大ヒットした魔夜峰央の同名コミックを実写映画化したコメディ。二階堂ふみ演じる東京都知事の息子・百美が隠れ埼玉県人の麗と出会い、逃避行を繰り広げる。千葉と埼玉の争いや神奈川、群馬など関東の近県を巻き込んだ壮絶なバトルが展開する。

【ストーリー】
かつて東京都民からひどい迫害を受けた埼玉県民は、身を潜めて暮らしていた。ある日、東京でトップの高校・白鵬堂学院の生徒会長で東京都知事の息子・壇ノ浦百美(二階堂ふみ)は、アメリカ帰りの謎の転校生・麻実麗(GACKT)と出会い、互いに惹かれ合う。しかし、麗が実は埼玉出身だったことが分かり、二人は東京と埼玉の県境で引き裂かれてしまう……。

【作品データ】
製作年:2019年
製作国:日本
配給:東映
上映時間:106分
映画公式サイトへ
http://www.tondesaitama.com/

【スタッフ】
監督:武内英樹 
製作:石原隆、村松秀信、遠藤圭介 
プロデューサー:若松央樹、古郡真也 
アソシエイトプロデューサー:片山怜子、高木由佳 
原作:魔夜峰央 
脚本:徳永友一 
撮影:谷川創平 
人物デザイン監修:柘植伊佐夫 
衣裳デザイン:柘植伊佐夫 
音楽:Face 2 fake 
音楽プロデューサー:三竹寛典 
主題歌:はなわ 
美術:あべ木陽次 
編集:河村信二 
録音:加藤大和 
サウンドエディター:伊藤晃 
記録:渡辺美恵 
フォーリーアーティスト:伊藤晃
ヘアメイク:塚原ひろの、タナベコウタ 
助監督:楢木野礼 
監督補:森脇智延 
照明:李家俊理 
装飾:竹原丈二 
美術進行:森田誠之 
ラインプロデューサー:関口周平 
VFXプロデューサー:関口周平 
衣裳:田中まゆみ 
ミュージックエディター:小西義行 
制作担当:碓井祐介   

【キャスト】
壇ノ浦百美:二階堂ふみ 
麻実麗:GACKT 
阿久津翔:伊勢谷友介 
菅原好海:ブラザートム 
菅原真紀:麻生久美子 
菅原愛海:島崎遥香 
五十嵐春翔:成田凌 
壇ノ浦建造:中尾彬 
埼玉県人の青年:間宮祥太朗 
下川信男:加藤諒 
おかよ:益若つばさ 
壇ノ浦恵子:武田久美子 
西園寺宗十郎:麿赤兒 
神奈川県知事:竹中直人 
埼玉デューク:京本政樹 
エンペラー千葉:JAGUAR 

2019tondesaitama5
2019tondesaitama6

【感想】
 原作である漫画も知らず、映画の情報とすれば宣伝の「埼玉県人にはそこら辺の草でも食わしとけ!」とう印象的なセリフくらいしか知らないで、直前まで観る気満々だった「サムライマラソン」から映画館で急きょ変更しての映画鑑賞となったのだが、これが大正解でした。

 まず、埼玉解放戦線としのぎを削っているのが千葉解放戦線ということで、両者は完全にライバルであって、それゆえに本映画では千葉県人は準主役の役割を与えられていた。

 主役は金髪の二階堂ふみと高校生とは思えないGACKTという、おおよそ漫画みたいなキャラクターの二人なのであるが、このほら話しを、現在の都市伝説として過去の(架空の)人物として描かれていることが、物語の背景や設定にうるさい私などの批判精神をうまく封じさせ、見事に黙らせてくれ、むしろこの異常な映画の世界に純粋に没頭させてくれるあたりは、本作品の脚本と演出の素晴らしさであろう。

 そして、GACKTの演技を超越したあのナルシストキャラによる空気感をまとわない演技が異常な設定を普通の設定かもしれないとこちらに思わせてくれるとともに、渾身のディスリギャグを次から次に投げつけられて、関東の都県の特徴を知っている関東人なら、間違いなく声を出して笑える内容に昇華していたのである。

 ネタバレに近くなるが千葉関連の笑い(ディスられ)どころを挙げると
・穴という穴にピーナッツを詰めて、一日中、地引網を引かせる拷問がある
・東京にすり寄った千葉には「東京」と名の付くものがいっぱいあることが自慢
・千葉県を代表するゆるきゃらの「ふなっしー」と「チーバくん」が出演しているところ
・ヌー(アフリカ水牛)の大軍により列車が停滞
・千葉県出身の微妙タレントとして「小倉優子」と「小島よしお」が出てくるところ
・千葉解放戦線の指導者は、全国的には知名度はかなり低いが、千葉県ではそこそこ認知され、なるほどそうきたかと笑わせてもらえる○○であるところ

 などが印象に残っています。

 ほかにも細かい笑いどころは満載で、それは本作品の中でお笑いください。

 という訳で、埼玉県へのディスりに加え、千葉県民あるあるやディスりにも、心から大いに笑える完成度の高い見事なエンターテイメント作品でした。

追記:
 この映画での関東7都県の扱いとしては、東京は別格とすれば、1 埼玉県、2 千葉県、3 神奈川県、4群馬県、5 茨城県、6 栃木県 という順かな。
 なぜ私の中で、栃木県が低いといえば、一度もディスられることなく、存在しないがごとくに無視されているからです。(笑)

2019年3月 1日 (金)

【映画】ファースト・マン(アメリカ)

月面着陸の困難さを背景とするある男と家族のお話でした。ラ・ラ・ランドもそうでしたが、この監督の抑えたラストシーンは最高で大好きです。(かずさん)
Firstman
NASAによる月面着陸計画に人生をささげた宇宙飛行士、ニール・アームストロングの実話を『ラ・ラ・ランド』のデイミアン・チャゼル監督が映画化した人間ドラマ。『ラ・ラ・ランド』でもチャゼル監督とタッグを組み、ゴールデン・グローブ賞主演男優賞を受賞したライアン・ゴズリングがアームストロングを演じる。

【ストーリー】
1961年、幼い娘カレンを病気で亡くした空軍のテストパイロット、ニール・アームストロング(ライアン・ゴズリング)は、悲しみから逃げるように、NASAのジェミニ計画の宇宙飛行士に応募する。1962年、宇宙飛行士に選ばれたニールは、妻ジャネット(クレア・フォイ)と長男を伴ってヒューストンへ。有人宇宙センターでの訓練と講義を受けることに。指揮官のディーク・スレイトンは、世界の宇宙計画をリードするソ連すら到達していない“月”を目指すと宣言。月に到達する小型船と帰還のための母船のドッキングを実証するジェミニ計画が成功すれば、月面に着陸するアポロ計画へと移行することが決まる。やがて、ハードな訓練を乗り越え、絆を結ぶ飛行士たち。その中には、エリオット・シー(パトリック・フュジット)やエド・ホワイト(ジェイソン・クラーク)がいた。そんなある日、ソ連が人類初の船外活動に成功。またしても先を越されてしまう。1966年、ニールは、ジェミニ8号の船長として史上初のドッキングを命じられる。代わりにその任務から外されたエリオットが、訓練機の墜落事故で死亡。友の無念を胸に、デイヴ・スコット(クリストファー・アボット)と2人、ジェミニ8号で飛び立ったニールは、アジェナ目標機とのドッキングに成功。ジェミニの回転が止まらなくなる事故に遭遇しながらも、冷静な判断で危機を脱する。こうして、アポロ計画へと移行し、パイロットにはエドが選ばれる。だが1967年、アポロの内部電源テスト中に火災が発生。エドと2人の乗組員が死亡する事故に。アポロ計画が世間の非難を浴びていた1969年、月に着陸するアポロ11号の船長にニールが任命される。乗組員は、バズ・オルドリン(コリー・ストール)と、マイク・コリンズ(ルーカス・ハース)の2人。家族と別れたニールたち3人は、ついに未知の世界へと飛び立つ……。

【作品データ】
原題:FIRST MAN
製作年:2018年
製作国:アメリカ
配給:東宝東和
上映時間:141分
映画公式サイトへ
https://www.firstman.jp/

【スタッフ】
監督:デイミアン・チャゼル 
製作:デイミアン・チャゼル、ウィク・ゴッドフリー、マーティ・ボーウェン、アイザック・クラウスナー 
製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ、アダム・メリムズ 
原作:ジェイムズ・R・ハンセン 
脚本:ジョシュ・シンガー 
衣装デザイン:メアリー・ゾフレス 
音楽:ジャスティン・ハーウィッツ 
編集:トム・クロス 
プロダクション・デザイン:ネイサン・クロウリー 
撮影監督:リヌス・サンドグレン 

【キャスト】
ニール・アームストロング:ライアン・ゴズリング 
ジャネット・アームストロング:クレア・フォイ 
エド・ホワイト:ジェイソン・クラーク 
ディーク・スレイトン:カイル・チャンドラー 
バズ・オルドリン:コリー・ストール 
ボブ・ギルルース:キアラン・ハインズ 

【ひと言】
ラ・ラ・ランドが気に入っていたので、それと同じ監督同じ俳優ということもプラスに働いて、歴史好きな私は当然のように鑑賞した。

実はアポロ計画と自分とは、少なからぬ因縁めいたものがあるので、ご披露すると、大学を卒業して、最初に就職したのは、コンピュータソフト開発会社だった。その常務が日本における天才的システムエンジニアのお一人で、その能力の高さゆえに、アポロ計画でソフトウエア開発に従事していた人で、その壮大な話と温和な人柄に憧れて、自分は入社したのである。(30年以上前の話)

そもそもアポロ11号の月面着陸は今から50年前であり、その後5回の月面着陸に成功したが、なんとそれ以降、人類は月面着陸をしていないのであるが、この映画でも描かれているが、月面着陸まではコンピューター制御でなく、手動で操作していたのであることをいまさらながら思い出し、改めて驚いた。

自分の操作で確証のない月面着陸を成し遂げるというのは相当なプレッシャーがあるはずで、その揺れ動く心情を表すべく、銀幕は手持ちカメラの過剰なまでの揺れに、観ているこちらの気分が悪くなるほどである。少し過剰演出にも思えるが、本作品における印象的な演出として私は評価したい。

ラストシーンは煽情的でも感動的なものでもない淡々とした終わり方であるが、あのシーンは余計な言葉はいらないであろう。

「一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍だ」は、人類を代表しての言葉であるが、一人の人間としての言葉ではないことを逆説的に見事なまでにあぶりだしていて、それがこのラストシーンにつながっている気がします。

やはり家族って良いなあって思う、見事なヒューマンドラマでした。

2019年2月 7日 (木)

【映画】ジュリアン(フランス)

子を持つ親としては、まさに息をのむ展開で、無音のエンドタイトルクレジットも納得のとても衝撃的な映画でした。DV夫というのは、異例な存在なのだろうか?そうであると信じたい。(かずさん)

2019jurian1
2019jurian2
第74回ベネチア国際映画祭にて最優秀監督賞(銀獅子賞)を受賞したドラマ。ブレッソン夫妻は離婚し、11歳になる息子の親権内容を争っている。元夫に子供を近づけたくない母ミリアムだったが、裁判所は夫アントワーヌに息子への面会の権利を与える。彼は面会の度に息子ジュリアンから母の居場所を聞き出そうとするが、ミリアムは電話に出ず、住所さえ伝えない。母親を守るためジュリアンは必死に嘘をつくがアントワーヌに嘘を見破られてしまい、彼が家に乗り込んでくる。ジュリアンは母親を守ることができるだろうか……。

【ストーリー】
ブレッソン夫妻は離婚し、11歳になる息子の親権内容を争っている。元夫に子供を近づけたくない母ミリアムだったが、夫アントワーヌは、妻が離婚の引き金を引いたと強く主張し、息子との面会の権利を得る。彼は面会の度に息子ジュリアンから母の居場所を聞き出そうとするが、ミリアムは電話に出ず、住所さえ伝えない。母親を守るためジュリアンは必死に嘘をつくがアントワーヌに嘘を見破られてしまい、怒りに満ちた彼が家に乗り込んでくる。

【作品データ】
原題 JUSQU'À LA GARDE
製作年 2017年
製作国 フランス
配給 アンプラグド
上映時間 93分
映画公式サイトへ

【スタッフ】
監督 グザヴィエ・ルグラン 
製作 アレクサンドル・ガヴラス 
脚本 グザヴィエ・ルグラン 
撮影 ナタリー・デュラン 
衣装 ロランス・フォルグ=ロキャルト 
美術 ジェレミ・スフェズ 
編集 ヨルゴス・ランプリノス 
音響 ジュリアン・シカール、ヴァンサン・ヴェルドゥー、ジュリアン・ロッチ 
キャスティング・ディレクター ユナ・デ・ペレティ 
助監督 マリ・ドレール 
プロダクション・マネージャー クリスティーン・モアーブ 

【キャスト】
ミリアム・ベッソン レア・ドリュケール 
アントワーヌ・ベッソン ドゥニ・メノーシェ 
ジュリアン・ベッソン トーマス・ジオリア 
ジョゼフィーヌ・ベッソン マティルド・オネヴ 
サミュエル マチュー・サイカリ 
シルヴィア フロランス・ジャナス 
裁判官 サディア・ベンタイエブ 
ミリアムの弁護 ソフィー・パンスマイユ 
アントワーヌの弁護士 エミリー・アンセルティ=フォルメンティニ 

【感想】
人間は哺乳類に属しており、オスとメスの両性がある。
生物として同種であっても、両性の生殖行動は利害相反の関係がある。
それは生物たる人間においても逃れることはできない現実であるのだが、理性を有する人間の多くはほぼ無自覚に克服している。
残念ながら克服できなかった者は、人間界においては排除され淘汰されてきたのである。

この映画のDV夫のアントワーヌは、最終的には排除されることとなったのであるが、人間みな平等の現代社会においては、簡単に排除されることはない社会となっている。

それを本作品では余すことなく描いていて、それが本作品の恐怖を増幅させているのであるが、その理由は現代社会はそれを克服するすべを持ち得ていないからだ。

現実の日本社会においても、DVとか性犯罪は無くなる感じはしないのが実感であろう。

それはなぜか?については一過言あるのだが、ここでは長くなるので述べないが、まさにその理屈を地で行くようなストーリー展開なのだが、秀逸な演出に恐怖して鑑賞するしかなかった。

素晴らしい映画の基本である「引き込まれる画面」が全編を通して続くという、見ごたえがあるというか、見終わって、どっと疲れが出た良い映画であった。

DVとは無縁の性格だと思ってはいるが、生物としての本能などは当然に有している身と自覚しており、それを理性が抑えきれなくなる恐れがあることを十分に自覚して、その映画のようにはならないよう、気を付けなければと思っているのが、鑑賞後の思いである。

すでに半世紀を生きてはいますが、人間としての成長を怠りなく、頑張ります。(笑)

2018年12月30日 (日)

【映画】家へ帰ろう(スペイン・アルゼンチン)

人生の最終盤に己の人生を賭けた旅に出るお話。涙しか出てこないラスト。教訓的にはつまらない人生こそが最高の人生なのかもしれないと思った。

Ws000036
世界の映画祭で観客賞8冠に輝いたロードムービー。ブエノスアイレスに住む88歳の仕立屋アブラハムは、70年以上会っていない親友に最後に仕立てたスーツを届けるため、ポーランドに旅立つ。その親友は、ホロコーストから逃れた彼を匿った命の恩人だった。出演は、「タンゴ」のミゲル・アンヘル・ソラ、「シチリア!シチリア!」のアンヘラ・モリーナ。

【ストーリー】
ブエノスアイレスに住む88歳の仕立屋アブラハム(ミゲル・アンヘル・ソラ)は、70年以上会っていない親友に最後に仕立てたスーツを届けるため、マドリッド、パリを経由してポーランドに旅立つ。その親友は、ユダヤ人であるアブラハムがホロコーストから逃れたとき、彼を匿ってくれた命の恩人だった。旅の途中、様々な困難に直面するも、出会う女性たちがアブラハムに手を差し伸べる。頑なだった彼の心も、やがて開いていき……。

【作品データ】
原題:EL ÚLTIMO TRAJE
製作年:2017年
製作国:スペイン=アルゼンチン
配給:彩プロ
上映時間:93分
映画公式サイトへ

【スタッフ】
監督:パブロ・ソラルス 
脚本:パブロ・ソラルス 
撮影:フアン・カルロス・ゴメス 
音楽:フェデリコ・フシド 

【キャスト】
Abraham Bursztein ミゲル・アンヘル・ソラ 
María アンヘラ・モリーナ 
Gosia オルガ・ボラズ 
Ingrid ユリア・ベアホルト 
Leo マルティン・ピロヤンスキー 
Claudia ナタリア・ベルベケ 

【感想】
これまで映画評で何度も言ってきたが、戦争の不条理さを描くのに映画ほど適した手法はない。
今回もナチスドイツのユダヤ人虐殺を題材とするものだが、メインストーリーはその70年後のお話。

一本筋の通った生き様は、一見、頑固に見えてしまうのだが、内面に培われている確固たる芯に触れていくと、その人間的な魅力に多くの人が惹きつけられるのである。

この映画の主人公は、ユダヤ人虐殺(ホロコースト)の地獄から奇跡的に生還し、親友の献身により救われ、その後の人生を全うしていくという、普通の人生に見えて、普通でない経験を経ての生き様によって、普通でないレベルの内面に確固たる芯が容造られている。

それがにじみ出ているが故に、旅の途中に行きずりで出会う人達が、惹きつけられ、彼への助力を惜しまない。

悲しくつらい経験を経たが故の最終盤の旅が、最高の旅となって、親友から最後に「家へ帰ろう」という言葉をかけてもらって成就するラストシーンを見ながら、この人生の最終盤の旅に大いなる憧れを感じつつ、最高に感動的な涙を流すことができた。

そして、この映画のような、しかし歴史上確かに存在した家族全員が殺され一人だけ生き残ったというような壮絶な経験などは自分の人生には存在しえないことから思ったことは、平凡な人生を全うすることが、最も幸せな人生ではないのではないのか?という真実である。

主人公の生き様に感動しつつも、自分のつまらない人生こそが、最高の人生というアンチテーゼを心の底から感じることのできた素晴らしい教訓的な寓話でしたね。

2018年12月24日 (月)

【テレビ】グレートレース「頂上決戦!モンブラン大激走170km」【NHK BS1】1月2日(水)後7:00

Ws000035

UTMB2018のドキュメンタリーがテレビ放送されるので投稿しました。嬉しいっす!

以下、NHKサイトからの引用です。

ヨーロッパアルプス最高峰モンブランを1周する170キロのレース「ウルトラトレイル・デュ・モンブラン(UTMB)」。過酷さ、美しさ、人気ともダントツ世界一のトレイルレースだ。

世界80の国と地域から2600人が集結した。このレースに完全密着。トッププロの壮絶なデッドヒート、次世代のヒーローを目指すアマチュア選手たちの挑戦を追う。

雄大な自然の中で繰り広げられる、意地と名誉をかけた極限の戦いは見逃せない。

【ひと言】

これは見逃せない。何せ、2600人(正確には2561人)のうちの一人として、自分が出走した世界最高峰のトレランレースのドキュメンタリーだからだ。

過去自分が出たトレランレースがテレビ放送されたのは、2012年のUTMF、2016年の富士登山競走、2017年のSPA TRAILあたりか。

ちなみに、UTMFもSPA TRAILもちゃっかりとちょこっと映っていた実績ありだ。(笑)

しかし今回のUTMB2018のドキュメンタリーの内容は、NHKの公式サイトの宣伝文句からすると、トップランナーのドキュメントぽいな。

実際に走っていて、テレビ撮影があったことにまったく気が付かなかった。

ずっと後方を走っていたから、私は目にすることもなかったんだろうな。(笑)

念のため、今、2分の予告動画を見たが、完全に優勝争いのドキュメンタリーのようだ。こりゃ完全に映ってそうにないよな(笑)

そんな小さなことはともかく、絶対に録画して、観ないとね。

個人的に一番の楽しみは、私が夜間走で見られなかったコースの景色かな。

あ、あそこら辺かなあ?ってわからないと思うけど、必死に推理して空想しますよ!

一応、当サイトの宣伝を兼ねて、私のUTMB完走記はコチラですよ!

さて、トレランを良く知らないみんなに全国放送があることを宣伝しないとね!

2018年12月15日 (土)

【映画】ボヘミアン・ラプソディ(アメリカ)

クイーンを知ってても知らなくても感動的な素晴らしい映画。
悲劇的な結末に向かう話なのであるが、その結末を知っているからこその、強烈な輝きを放つ彼をこちらも十分に受け止められるのだから、不思議なものだ。(フレディが生きていたら、この映画は生まれなかっただろう。)(かずさん)

Bohemi

キャッチーかつメロディアスな楽曲と、ボーカル、フレディ・マーキュリーのパフォーマンスで世界中の人々を魅了したロックバンド、クイーン。その誕生のいきさつから、スターダムに上り注目される中でのメンバーたちの苦悩などを描く。ギタリストのブライアン・メイらが音楽プロデューサーを務め、28もの楽曲が使われている。

【ストーリー】
レディ・ガガが“史上最高の天才エンターテイナー”と讃え、ケイティー・ペリーが“今も最も影響を受けている”と語るミュージシャン。それが伝説のバンド“クイーン”のリード・ヴォーカル、フレディ・マーキュリーだ。その名を知らずとも、『ボヘミアン・ラプソディ』、『伝説のチャンピオン』、『ウィ・ウィル・ロック・ユー』といった名曲をほんのワンフレーズ耳にしただけで、たちまち誰もが心浮き立ち、歌い出さずにはいられない。いかにしてフレディは、世間の常識や既成概念に逆らい、従来の音楽を打ち破り、世界中から愛されるエンターテイナーとなったのか?なぜ愛と孤独、プレッシャーに引き裂かれたのか?そして、崩壊寸前に陥ったバンドを立て直し、永遠のレガシーを確立できた理由とは……? 20 世紀最大のチャリティコンサート“ライブ・エイド”で、音楽史に残る史上最高のパフォーマンスを披露した彼らの華やかな活躍の裏には、誰も知らない物語があった……。

20181213queen1

【作品データ】
原題:BOHEMIAN RHAPSODY
製作年:2018年
製作国:アメリカ
配給:20世紀フォックス映画
上映時間:135分
映画公式サイトへ

【スタッフ】
監督:ブライアン・シンガー 
製作:グレアム・キング、ジム・ビーチ、ロバート・デ・ニーロ、ブライアン・メイ、ロジャー・テイラー、ピーター・オーバース、ブライアン・シンガー 
製作総指揮:デクスター・フレッチャー、アーノン・ミルチャン、デニス・オサリバン、ジェーン・ローゼンタール 
脚本:アンソニー・マクカーテン 
撮影:ニュートン・トーマス・サイジェル 
音楽:ジョン・オットマン 
音楽総指揮:ブライアン・メイ、ロジャー・テイラー 
編集:ジョン・オットマン 
プロダクション・デザイン:アーロン・ヘイ 

【キャスト】
Freddie Mercury ラミ・マレック 
John Deacon ジョセフ・マッゼロ 
Roger Taylor ベン・ハーディ 
Brian May グウィリム・リー 
Mary Austin ルーシー・ボイントン 
Ray Foster マイク・マイヤーズ 
Paul Prenter アレン・リーチ 
John Reid エイダン・ギレン 
Jim Beach トム・ホランダー 
Jim Hutton アーロン・マッカスカー 

【感想】
アラフィフも終わりかけている私にとって、クイーンはドンピシャの世代である。
しかしながら、ファッションや音楽を含め生き様が保守的だった私は、ドンピシャだった若かりし頃はクイーンは好きではなかったのであった。(笑)
当時どんなバンドが好きだったか?と問われれば、「イーグルス」と答えていただろう。クイーンとはまったく似て非なる、サウンド的にもビジュアル的にも対照的なアメリカのバンドだ。
洋楽通の私の友人は「クイーン」の音楽センスの先進性・ユニークさを高く評価していて、私の「イーグルス」は完全否定された、ほろ苦い事件を思い出すことなったのであるが、それもわが青春の1ページなのだ。(笑)
そんなことを思い出しながらの映画鑑賞となったのであるが、すでにクイーンの音楽が素晴らしいことは私も改心して認識していたし、フレディの死という悲劇をリアルに知っている私にとっては、この映画は泣ける以外の何物でもなかった。

「クイーン」を知らない若者世代がこの映画にはまる理由はよくわからないが、フレディの音楽に対する真摯な姿勢は、世の中の障害が少なくなった現代の若者にとっては、まるで困難な未知なる道を自らの力で切り開いたヒーローのように映っているのかもしれないし、そもそも普遍的に感動できる話なのかもしれない。(同世代の私には客観評価がうまくできないのだ。)

しかしながら、家に自動車があることもまだ珍しく、スマホなんて存在もして無い時代を過ごしたクィーン世代の私からすると、例えばこの映画の困難の象徴的なシーンの一つである「ボヘミアン・ラプソディー」が6分間と長いため、シングルカットされなくなりそうになった話をずいぶんと大仰な話に仕立てあげているとすら思ったりもした。

実際に、レッド・ツェッペリンの代表曲の「天国への階段」は8分でシングルカットももされてないし、ザ・ビートルズの「ヘイ・ジュード」も7分の大作であるが、いずれも名作の誉れ高く、シングルカットなんてされていようがなかろうがどうでもよい例であろう。

そもそも、シングルカットは、商業的な意味合いが強く、ミュージシャンはアルバム全体こそが自分の表現すべき最終形だと思っているはずで、特に洋楽では、アルバムを発表した後に、シングルカットされるというパターンが多く、大物アーティストの多くはシングルカットにそれほど拘っていないのではないか?

その辺りの史実は良く知らないが、これ以外の映画で扱っていたエピソードはかなり脚色されているように思った。そのあたりは、ほかの映画評論で確認してください。

そうは言いながら、実際に映画を鑑賞している最中に私は、大いに感動し、最後のライブエイドは涙なくしてみることはできなかった。

20181213queen2

音楽映画としては、素直に感動できるなど、好評も納得の出来であるということで、終わりたい。(笑)

2018年11月28日 (水)

【映画】バッド・ジーニアス 危険な天才たち(タイ)

青春映画そのもののほろ苦さに加え、「スティング」のようなハラハラドキドキの展開が続いて、好評価も納得の見ごたえ十分なタイ映画でした。(かずさん)

Badgenius

高校生のカンニングをスタイリッシュ描くタイ発クライム・エンタテインメント。進学校に特待奨学生として転入した天才的頭脳を持つ女子高生リン。テスト中にカンニングで友人グレースを救うと、グレースの彼氏からカンニングで金を稼ぐことを持ちかけられる。監督は、「Countdown」が第86回アカデミー賞外国語映画賞タイ代表に選ばれたナタウット・プーンピリヤ。出演は、モデル出身で本作が映画初出演となるチュティモン・ジョンジャルーンスックジン。2017年ニューヨーク・アジアンフィルム・フェスティバル作品賞・ライジングスター賞、2017年カナダ・ファンタジア映画祭作品賞・監督賞、2017年福岡国際映画祭観客賞受賞。

【ストーリー】
小学生のころから成績はずっとオールAで、中学時代は首席となった天才的な頭脳を持つ女子高生リン(チュティモン・ジョンジャルーンスックジン)は裕福とは言えない父子家庭で育ったが、その明晰な頭脳を見込まれ、進学校に特待奨学生として転入する。新しい学校で最初に友人となったグレースを、リンはテストの最中に“ある方法”で救う。その噂を聞きつけたグレースの彼氏パットは、より高度な方法でカンニングを行い、答えと引き換えに代金をもらうというビジネスを持ちかける。リンは指の動きを暗号化する“ピアノレッスン方式”という方法を編み出す。リンの元には瞬く間に学生が殺到し、多くの生徒を高得点に導く。しかし、学校が誇るもう一人の天才で生真面目なバンクとの出会いによって波乱が起こる。リンたちは、アメリカの大学に留学するため世界各国で行われる大学統一入試・STICを舞台に最大のトリックを仕掛けようと目論み、バンクを仲間に引き入れようとするが……。

【作品データ】
原題 ????????????
製作年 2017年
製作国 タイ
配給 ザジフィルムズ=マクザム
上映時間 130分
映画公式サイトへ

【スタッフ】
監督 ナタウット・プーンピリヤ 
プロデューサー ジラ・マリクン、ワンリディー・ポンシティサック 
脚本 ナタウット・プーンピリヤ、タニーダ・ハンタウィーワッタナー、ワスドーン・ピヤロンナ 
撮影 パクラオ・ジランクーンクム 
音楽 フアランポン・リディム、ウィチャヤー・ワタナサップ 

【キャスト】
リン:チュティモン・ジョンジャルーンスックジン 
バンク:チャーノン・サンティナトーンクン 
グレース:イッサヤー・ホースワン 
パット:ティーラドン・スパパンピンヨー 
リンの父:タネート・ワラークンヌクロ 
Badgenius2
左から、リン、バンク、グレース、パット

【感想】
カンニングについては、殺人はもちろんのこと、窃盗などの犯罪に比べれば、かなり罪の意識が低いものと思われるし、そもそも学校のテストは誰しも経験があって、そのとき、答えを知りたいと思った記憶も当然にあって、そういう観客の共通意識のある中、本映画のカンニングシーンは実にスリリングに感じたことであろう。

かくいう私も、かなりスリリングさに手に汗握ってしまった。

何より、犯罪に比べれば、観ているこちらもあまり罪の意識もなく、そういう意味で感情移入しやすい悪であり、主人公はいずれも貧困層であり、その境遇を思うと、成り上がるための必要悪であり、むしろ富裕層への正義の鉄槌とすら思えるのである。

タイ社会の貧富の構図は日本ではあまり感じることのできないものであるが、結局、誠実に生きるということが、自らの人生を豊かで実りあるものになる唯一の方法であるということを改めて感じることができたという点でも、極上のクライムエンターテイメント+αの映画であった。

実に素晴らしいタイの映画でした。

追記:
 主役の4人の若者の存在感は素晴らしかった。
 オーシャンズ11かミッションインポッシブルのようなかっこ良さのある映画でしたね。

より以前の記事一覧

★誘惑サイト★


リンク

2019年12月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        

●広告サイト●


記事画像

  • ブログ記事画像
無料ブログはココログ

◆お願いサイト◆