映画・テレビ

2020年11月15日 (日)

【映画】PLAY 25年分のラストシーン(フランス)

「25年分のラストシーン」、ベタだけどこの映画のタイトルはこれしかないですね。(かずさん)202011movie_play2
25年に渡る主人公の成長を、ホームビデオの映像で振り返る試みの斬新さで話題を集めたフランス映画。1993年。13歳のマックスは、両親から贈られたビデオカメラで、家族や友人たちとの日々を撮影し始める。やがてそれは、彼のライフワークとなり……。主演のマックス・ブーブリル(「ピッチの上の女たち」)は、監督のアントニー・マルシアーノと共同で脚本も手掛けている。2020年6月5日から公開延期。

【ストーリー】
1993年、パリ。両親からビデオカメラを贈られた13歳のマックスは、陽気で温かい家族の姿や友人たちとの日々を撮り始める。それは彼のライフワークともいえる趣味になっていった。やがて38歳になったマックスは、撮りためた25年に及ぶ映像を振り返り、編集する。エマと初めて会った日のこと、仲間との夜遊び、旅行、サッカーW杯、ミレニアム、挫折、成功……。そこには、いつも一緒に過ごしていた4人の仲間たちとの日々、そして彼のすべてが記録されていた。素直になれず、大切なものを手放してしまったマックスは、新たに“映画”のラストシーンを準備するが……。

【キャスト】
マックス マックス・ブーブリル
エマ:アリス・イザーズ
マチアス:マリック・ジディ
アルノー:アルチュール・ペリエ
マックスの母:ノエミ・ルヴォウスキー
マックスの父:アラン・シャバ

【スタッフ】
監督・脚本:アントニー・マルシアーノ
脚本:マックス・ブーブリル
製作:バンジャマン・エラルフ

【作品データ】
原題:PLAY
映倫区分:PG12
製作年:2018年
製作国:フランス
配給:シンカ=アニモプロデュース
上映時間:108分
公式サイト:https://synca.jp/play/

【感想】
30年前にホームビデオが生まれ、そして今はスマホで誰もが動画を撮れる時代。
主人公の視点や心情が撮影した画像から観ている観客の誰もが推し量れる時代になって、本作品は初めて理解できる。
そういう意味では、その時代は数年前に到来していたはずだから、もう少し早くこの作品が生まれていてもよかったんだろうけど、映画人が職業人たるプライドがあったから、今までこうした素人っぽい映像だけでの長編映画が誕生するのを邪魔していたんだろう。

気になる女子をついつい撮ってしまうのも思春期の性だし、仲間内で強がるのも若かりし頃の傾向で、もっと大人になると強がりも含め本音が隠れていく・・・。それらが演技を超えた素人ビデオ撮影そのもののカメラワークで表現されているのがうまいし、新鮮!

最後はリアルな対面で愛を告白するのがやっぱり最高なんだと思わせたシーンはWebのテレビ会議システムのPC側のカメラレンズが映したもので、だからそれすら普通の映画では考えられないのだがズームアップする訳でないのが、最高にリアルな演出でしたね。
そして15年前の仕返し、これこそ観ている観客全てが二人は運命で結ばれ愛し合っていることを確信できた納得のラストでしたね。

とことんまで主人公が撮影していることに拘り、それが新たな映画演出として感動的に結実していた、ぜひとも見ていただきたい映画です。

2020年8月29日 (土)

【映画】ポルトガル、夏の終わり(フランス=ポルトガル)

巡りあわせとタイミングで予想もしない人生になる。それを受け入れるのも不条理でなく人生なんだと思わせてくれた。そういう生き方をしたいと背中を押してくれる映画です。(かずさん)

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『人生は小説よりも奇なり』のアイラ・サックスがメガホンをとり、死期を悟った主人公と、彼女の大切な人々との関わりを描くヒューマンドラマ。主人公フランキーを『エル ELLE』のイザベル・ユペールが演じるほか、『パディントン2』のブレンダン・グリーソン、「スパイダーマン」シリーズのマリサ・トメイらが出演。第72回カンヌ国際映画祭コンペティション部門出品作品。

【ストーリー】
ヨーロッパを代表する女優フランキー。自身の死期を悟った彼女は“夏の終わりのバケーション”と称して、親友や家族をポルトガルにある世界遺産の町・シントラに呼び寄せる。彼女はそこで、自分がこの世を去ったあとも愛する人たちが平和に暮らせる段取りを整えようとする。しかし、それぞれが問題を抱えていたことで、彼女の計画が大きく崩れていく。

【作品データ】
原題:FRANKIE
製作年:2019年
製作国:フランス=ポルトガル
配給:ギャガ
上映時間:100分
映画公式サイトへ

【スタッフ】
監督:アイラ・サックス
脚本:マウリシオ・ザカリーアス、アイラ・サックス
撮影:ルイ・ポッサス
美術:シルビア・グラボウスキー
衣裳デザイン:シルビア・グラボウスキー
編集:ソフィー・レンヌ
音楽:ディコン・ハインクリフェ
録音:バスコ・ピメンテ、フレデリック・デモルダー、シリル・オルツ
アソシエイト・プロデューサー:カテリーナ・メルクト
製作総指揮:ケヴィン・シュネヴァイス、ルーカス・ホアキン
共同製作:ルイス・ウルバノ、サンドロ・アギラール、ディアナ・エルボーム
製作:サイード・ベン・サイード、マイケル・メルクト

【キャスト】
フランキー:イザベル・ユペール
ジミー:ブレンダン・グリーソン
アイリーン・ビアンキ:マリサ・トメイ
ポール・ガニエ:ジェレミー・レニエ
ミシェル・ガニエ:パスカル・グレゴリー
シルヴィア・オンド:ヴィネット・ロビンソン
イアン:アリヨン・バカレ
ゲイリー・アーチャー:グレッグ・キニア
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【ひと言】
1年5か月ぶりの映画館での映画鑑賞でした。
選んだ映画は、死が免れなくなったときに、自分の死後に残される家族や友人のことを案じるという実に地味なお話の映画でした。
そんなあらすじであることを知って、鑑賞したのであるが、深い深い余韻を残す映画にしかなしえない素晴らしい芸術作品でした。

難解なフランス映画らしく、人間関係、その人の人生について、会話の中から少しずつあぶりだされていく展開。
バカンスらしく、間延びした時間経過そのままのゆったりとかつ、親しい家族ならではの不躾かつ説明不足な会話、それを見事なまでに演出している切れ味のないカメラワークは日常生活そのものの既視感となって、最近の非日常的な緊張感のある映像を売りにする映画が多いなか、真逆な不思議な味わいを私ですら不満な感じで見てました。(恐らく普通の観客はなんなんだ金返せって感じだと思います(笑))
夕陽を見に山頂に集まるという約束を、全員が果たすべく参集するのであるが、主人公が何かを察し、全員が揃ったところからのラストシーンの固定カメラからの超ロングショットの長回しとなるのであるが、もちろんそんなエンディングとは知らずに見ていたのであるが、このラストシーン、時間は測っていないが5分以上はあったのではないか?

今まで長く映画を見てきたが、これほど長い固定のラストシーンはなかったし、映像的にも内容的にもまったく面白くなくて、むしろかなり退屈なラストシーンなのであるが、直前に意味深なシーンと山頂での人々の動きが映画の回想を誘発し、私の思考はぐるぐる巡りました。

人生は思うようにならないと見るべきか?思うようにならないから面白いし、生き甲斐があると見るべきか?
ぐるぐると考えてしまいましたね。
そういう意味で紆余曲折しながらでも一生懸命生きるべきだと思うことのできる良い映画だと思いました。

大切な故人の想いを今一度反すうし、その思いを胸に新しい一歩を踏み出していこうと思います。

【ネタばれ】
ネタをばらしちゃうと、完全に面白くない映画です。ほとんど何も起きない映画なので。
強いて言えば、ラストシーンは凄いと思うか、金返せと思うか、評価は二分されるだろう印象的なラストです。

2019年3月17日 (日)

【映画】君は月夜に光り輝く(日本)

純粋培養の悲恋映画です。赤いハイヒール良かったなあ・・・(涙)。
酸いも甘いも身に染みた大人には突っ込みどころ満載ですが、泣けましたよ。(かずさん)

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第23回電撃小説大賞で最高賞の大賞に輝いた、佐野徹夜のデビュー作を、若手演技派の永野芽郁&北村匠海主演で映画化したせつないラブストーリー。不治の病に侵された少女と、彼女の叶えられない願いを代わりに実行しようとする少年の恋の行方が描れる。監督は『君の膵臓をたべたい』で高い評価を受けた月川翔。

【ストーリー】
クラスの寄せ書きを届けるため病院を訪れた高校生・岡田卓也(北村匠海)は、発光病に侵され入院する同級生の渡良瀬まみず(永野芽郁)と出会う。発光病にかかると細胞異常により皮膚が発光し、死が近づくにつれその光は強くなっていき、成人するまで生存した者はいない不治の病だった。それにも関わらず明るく振舞うまみず。卓也は病院から出られないまみずの願いを代わりに実行して感想を伝える、代行体験をすることに。代行体験を重ねるごとにまみずは人生の楽しみを覚えていき、卓也は彼女に心惹かれていった。しかし死の影が忍び寄り、まみずは卓也に最期の代行体験を託す……。

【作品データ】
製作年:2019年
製作国:日本
配給:東宝
上映時間:101分
映画公式サイトへ
https://kimitsuki.jp/

【スタッフ】
監督:月川翔 
製作:市川南 
プロデューサー:神戸明 
原作:佐野徹夜 
脚本:月川翔 
撮影:柳田裕男 
音楽:伊藤ゴロー、歌川幸人 
企画・プロデュース:春名慶、岸田一晃 
音楽プロデューサー:北原京子 
プロダクション統括:佐藤毅 
美術:五辻圭 
編集:坂東直哉 
録音:加藤大和 
スクリプター:中村愛由美 
エグゼクティブプロデューサー:山内章弘 
俳優担当:舟本佳子 
ヘアメイク:百瀬広美 
助監督:牧野将 
照明:宮尾康史 
装飾:安藤千穂 
ラインプロデューサー:濱﨑林太郎 
VFXスーパーバイザー:鎌田康介 
スタイリスト:望月恵 
製作担当:和氣俊之 

【キャスト】
永野芽郁 
北村匠海 
甲斐翔真 
松本穂香 
今田美桜 
優香 
生田智子 
長谷川京子 
及川光博 

【感想】
親しい人の死はいつも悲しい。本作品でも主役の永野芽郁ちゃんは、観ている私が親しみを感じるに十分な演技を見せ、それゆえに最後の死はとても悲しく、涙腺の弱くなった中年たる私は、ひとしきり泣かせてもらった。

ふと周りを見渡せば、圧倒的に若い人が多くて、自分の年齢を感じるとともに、そういうジャンルの映画なんだなあと改めて思った。

彼らの親世代である私から見ると、本作品のストーリー展開やキャラクター設定は、突っ込みどころ満載でしたので、それについて、ディスるというより、備忘録的に記述していきたい。

・永野芽郁ちゃんは自分のかわいさと悲劇的な人生を逆手にわがまますぎる。(笑)
・お母さんが二人とも狭量すぎる。母はもっと強いのではないか・・・。
・代行にお金がかかりすぎていて、二人の家庭環境的に無理がある。
・ラストシーンは二人の純愛を昇華させるようなシーンにして欲しかったなあ

2019年3月15日 (金)

【映画】グリーンブック(アメリカ)

アメリカという国のらしさと傲慢さを感じつつも、明るい未来を感じさせつつ、波乱万丈なロードムービーであり、大人の男2人の友情映画としては見ごたえ十分で感動的な映画でした。

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第76回ゴールデン・グローブ賞で作品賞など最多の3部門に輝いた、実話を基にした人間ドラマ。人種差別が色濃く残る1960年代のアメリカ南部を舞台に、黒人の天才ピアニストと、彼に雇われたイタリア系の用心棒兼運転手との旅を描く。『メリーに首ったけ』などコメディを得意とするファレリー兄弟の兄ピーターが監督を務める。

【ストーリー】
1962年、アメリカ。ニューヨークのナイトクラブで用心棒を務めるイタリア系のトニー・リップ(ヴィゴ・モーテンセン)は、粗野で無教養だが、家族や周囲から愛されている。“神の域の技巧”を持ち、ケネディ大統領のためにホワイトハウスで演奏したこともある天才黒人ピアニスト、ドクター・シャーリー(マハーシャラ・アリ)は、まだ差別が残る南部でのコンサートツアーを計画し、トニーを用心棒兼運転手として雇う。正反対のふたりは、黒人用旅行ガイド『グリーンブック』を頼りに旅を始めるが……。

【作品データ】
原題:GREEN BOOK
製作年:2018年
製作国:アメリカ
配給:ギャガ
上映時間:130分
映画公式サイトへ
https://gaga.ne.jp/greenbook/

【スタッフ】
監督:ピーター・ファレリー 
製作総指揮:ジェフ・スコール、ジョナサン・キング、オクタヴィア・スペンサー、クワミ・L・パーカー、ジョン・スロス、スティーヴン・ファーネス 
プロデューサー:ジム・バーク、チャールズ・B・ウェスラー、ブライアン・カリー、ピーター・ファレリー、ニック・バレロンガ 
脚本:ニック・バレロンガ、ブライアン・カリー、ピーター・ファレリー 
撮影:ショーン・ポーター 
衣装:ベッツィ・ハイマン 
音楽:クリス・バワーズ 
音楽監修:トム・ウルフ、マニシュ・ラヴァル 
美術:ティム・ガルヴィン 
編集:パトリック・J・ドン・ヴィト 
キャスティング:リック・モンゴメリー 
音楽編集:マニシュ・ラヴァル   

【キャスト】
Tony Lip:ヴィゴ・モーテンセン 
Don Shirley:マハーシャラ・アリ 
Dolores:リンダ・カーデリーニ 
Oleg:ディミテル・D・マリノフ 
Johnny Venere:セバスティアン・マニスカルコ 
George:マイク・ハットン 
Record Exec:P・J・バーン 
Gio Loscudo:ジョー・コルテーゼ 
Jules Podell:ドン・スターク

【感想】
開けっ広げに、過去の自分の失敗談を明るくユーモアを交えて、披露できる人間は一般的には度量が広いと思う。わが友人の中にも、そういう人物はたくさんいるし、不遜を顧みずに言わせてもらうと、自分もどちらかと言えばそういう人間ではある。

そうは思いつつも、日本で育った日本人であるので、空気を読めない張りの、誰も同情というか共感もできない失敗談、例えば最近のバイトテロのような話を自慢はできない空気感は有しており、もっと大きな話として、歴史的な事象のことを言えば、75年前の大日本帝国時代の凄惨な戦争の話などは、今では避けてしまうのが日本人的であると言えるだろう。

ことさら過去をほじくり返すことを潔しとしないのが日本人の美徳であると思うし、現に現在の日本は十分に平和な国であるから必要ないだろうとも思うことが一般的な日本人の感覚ではないだろうか。

さて、本映画であるが、今から55年前くらいのアメリカでの白人優位の黒人差別のエピソードを臆面もなくさらしながら話は進んでいくのである。島国であり、移民も少ない日本では人種差別というのが実感として存在しなかったレベルであり、特に若い人には、本映画での黒人差別のシーンはかなり強烈に心に焼き付けられるだろう。

インテリで温厚な黒人と楽天的でガサツで教養のない白人という日本人のステレオタイプには全くなじみのない主人公二人が反目しながらお互いに自分の役割を果たしながら、困難(本映画では黒人差別)をお互いに敬意をもって克服していく様は、ヒーローが危機に立ち向かい、解決していくような爽快感すら持って、最後は深い友情となって結実してエンディングを迎え、それが本当の話であるというエンドロールを経て、気持ちよく映画を見終わった日本人が多数であろう。

ところが、本映画を見終わった直後の私はというと、本ブログに一番最初のコメントのとおり、「アメリカという国のらしさと傲慢さを感じ」て釈然としない気持ちになっていたのである。

それはどういうことかと言えんば、過去の白人による黒人差別を一人の白人が黒人とともに打破していったという歴史的な話にし、そして今のような黒人差別はだいぶ少なくなったアメリカ社会にまで持ってきたんだという自慢話にしか思えなかったからである。

鑑賞後はそういう思いであったのであるが、一晩経って、自分や自分の周りのことを比較しながら振り返ってみると、ことさら日本人は過去の自国の歴史を振り返らずに過ごして、まさに過去の失敗というか認めたくない過ちに盲目的に過ごしすぎたのではないか?という思いが強くなってきた。

日本国憲法の前文や第9条の平和への思いを信奉するだけで、なぜあの戦争が起こったのか?という共通な思い、いや共通な思いなど幻想だろうが、いまなお議論をしてもよいのではないかと思わざるを得なく、そういう意味では、過去の黒人差別を今なお臆面もなく映画の形で、自ら白日に晒して、先人が戦ってきたことを見せ、進むべき道を明るくユーモラスに振り返りつつ、商業的も成功するような形で映画化するアメリカという国は、凄いよなあと気持ちがちょっと変わったところでの、映画評となったのである。

そんなことを考えながらの鑑賞する人間は少ないかもしれないが、主役二人が困難に立ち向かう演奏旅行は、胸にグッとくる名作であることは間違いないですし、信念をもって困難に立ち向かうという生き方こそが人生の価値なんだと改めて思ったし、困難な時にも明るく振る舞うカッコ良さには、今回も憧れましたね。がんばろう!

2019年3月 3日 (日)

【映画】女王陛下のお気に入り(アイルランド=アメリカ=イギリス)

演技派女優陣による宮廷内の女愛憎劇の凄まじさを描いており、救いをどこに見出せばよいのか、わからない絶望的な感じが堪らない強烈な映画でした。男で良かったと思いました。(笑)(かずさん)

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オリヴィア・コールマンら実力派女優が共演し、18世紀初頭の英国王室に渦巻く女たちの愛憎劇を描く宮廷ドラマ。病弱な女王アンと幼なじみのサラの前に元貴族のアビゲイルが現れたことから、女たちの争いが始まる。監督は『聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア』など独特の映像表現で知られるヨルゴス・ランティモス。

【ストーリー】
18世紀初頭、ルイ14世のフランスと戦争状態にあるイングランド。気まぐれで病弱でありながら、それでも頑固に国を守る女王アン(オリヴィア・コールマン)を、幼馴染のレディ・サラ(レイチェル・ワイズ)が操り、絶大な権力を握っていた。そんななか、サラの従妹アビゲイル(エマ・ストーン)が上流階級から没落し、宮廷で召使いとして働くことになる。アビゲイルはサラに気に入られ、女官に昇格するが、再び貴族の地位に返り咲こうと野望が芽生え始める……。

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【作品データ】
原題:THE FAVOURITE
製作年:2018年
製作国:アイルランド=アメリカ=イギリス
配給:20世紀フォックス映画
上映時間:120分
映画公式サイトへ
http://www.foxmovies-jp.com/Joouheika/
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【スタッフ】
監督:ヨルゴス・ランティモス 
脚本:デボラ・ディヴィス 、 トニー・マクナマラ 
衣裳:サンディ・パウエル 
撮影監督:ロビー・ライアン   
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【キャスト】
Queen Anne:オリヴィア・コールマン 
Abigail Masham:エマ・ストーン 
Sarah Churchill:レイチェル・ワイズ 
Robert Harley:ニコラス・ホルト 
Masham:ジョー・アルウィン
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【感想】
今度はラ・ラ・ランドの主演女優のエマ・ストーン主演の作品だが、3人の女性の誰が主演なんだか、甲乙つけがたい見事なまでの脚本でした。
結果的に、アカデミー賞主演女優賞は、アン女王役のオリヴィア・コールマンが受賞。確かに納得の見事なまでに、気位は高く気まぐれで病弱な女王を演じておりました。
本作品では、男は完全に道化役となっており、本作品ができた背景は、女性の社会進出の進展を感じざるを得ない。
そもそも、これほどまでに憎々しく女性を描けること自体が、男性の私からしても、目から鱗ですわ。
嫌な女は、映画はもちろん、実社会でも存在するが、嫌な女しかいないというのは、映画においても珍しいと思った。
なんだかんだで映画は、最後に正義は勝つとか、悔い改めて将来に希望の光が当たるというような終わり方するのだが、本作品においては、それはまったくない終わり方だったので、最後まで鮮烈だったというのが感想です。
そう思わせるだけの、主役の3人の女優さんの見事なまでの演技と演出だったということで、アカデミー賞をはじめとする受賞歴をみても、名作の誉高い作品だと思いました。

追記:
 予想外な場面でエマ・ストーンの裸体(生乳)が出てきました。清純派だと思っていただけにびっくりで、印象的でした。(笑)

2019年3月 2日 (土)

【映画】翔んで埼玉(日本)

もちろん埼玉県人が主役であったが、千葉県人が準主役とは知らずに鑑賞し、大爆笑できました。千葉県のみなさま、この映画は観るべきですよ!(かずさん)

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埼玉に対する自虐的な笑いが話題となり、1982年の発表から30年以上経った2015年に復刊し、大ヒットした魔夜峰央の同名コミックを実写映画化したコメディ。二階堂ふみ演じる東京都知事の息子・百美が隠れ埼玉県人の麗と出会い、逃避行を繰り広げる。千葉と埼玉の争いや神奈川、群馬など関東の近県を巻き込んだ壮絶なバトルが展開する。

【ストーリー】
かつて東京都民からひどい迫害を受けた埼玉県民は、身を潜めて暮らしていた。ある日、東京でトップの高校・白鵬堂学院の生徒会長で東京都知事の息子・壇ノ浦百美(二階堂ふみ)は、アメリカ帰りの謎の転校生・麻実麗(GACKT)と出会い、互いに惹かれ合う。しかし、麗が実は埼玉出身だったことが分かり、二人は東京と埼玉の県境で引き裂かれてしまう……。

【作品データ】
製作年:2019年
製作国:日本
配給:東映
上映時間:106分
映画公式サイトへ
http://www.tondesaitama.com/

【スタッフ】
監督:武内英樹 
製作:石原隆、村松秀信、遠藤圭介 
プロデューサー:若松央樹、古郡真也 
アソシエイトプロデューサー:片山怜子、高木由佳 
原作:魔夜峰央 
脚本:徳永友一 
撮影:谷川創平 
人物デザイン監修:柘植伊佐夫 
衣裳デザイン:柘植伊佐夫 
音楽:Face 2 fake 
音楽プロデューサー:三竹寛典 
主題歌:はなわ 
美術:あべ木陽次 
編集:河村信二 
録音:加藤大和 
サウンドエディター:伊藤晃 
記録:渡辺美恵 
フォーリーアーティスト:伊藤晃
ヘアメイク:塚原ひろの、タナベコウタ 
助監督:楢木野礼 
監督補:森脇智延 
照明:李家俊理 
装飾:竹原丈二 
美術進行:森田誠之 
ラインプロデューサー:関口周平 
VFXプロデューサー:関口周平 
衣裳:田中まゆみ 
ミュージックエディター:小西義行 
制作担当:碓井祐介   

【キャスト】
壇ノ浦百美:二階堂ふみ 
麻実麗:GACKT 
阿久津翔:伊勢谷友介 
菅原好海:ブラザートム 
菅原真紀:麻生久美子 
菅原愛海:島崎遥香 
五十嵐春翔:成田凌 
壇ノ浦建造:中尾彬 
埼玉県人の青年:間宮祥太朗 
下川信男:加藤諒 
おかよ:益若つばさ 
壇ノ浦恵子:武田久美子 
西園寺宗十郎:麿赤兒 
神奈川県知事:竹中直人 
埼玉デューク:京本政樹 
エンペラー千葉:JAGUAR 

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【感想】
 原作である漫画も知らず、映画の情報とすれば宣伝の「埼玉県人にはそこら辺の草でも食わしとけ!」とう印象的なセリフくらいしか知らないで、直前まで観る気満々だった「サムライマラソン」から映画館で急きょ変更しての映画鑑賞となったのだが、これが大正解でした。

 まず、埼玉解放戦線としのぎを削っているのが千葉解放戦線ということで、両者は完全にライバルであって、それゆえに本映画では千葉県人は準主役の役割を与えられていた。

 主役は金髪の二階堂ふみと高校生とは思えないGACKTという、おおよそ漫画みたいなキャラクターの二人なのであるが、このほら話しを、現在の都市伝説として過去の(架空の)人物として描かれていることが、物語の背景や設定にうるさい私などの批判精神をうまく封じさせ、見事に黙らせてくれ、むしろこの異常な映画の世界に純粋に没頭させてくれるあたりは、本作品の脚本と演出の素晴らしさであろう。

 そして、GACKTの演技を超越したあのナルシストキャラによる空気感をまとわない演技が異常な設定を普通の設定かもしれないとこちらに思わせてくれるとともに、渾身のディスリギャグを次から次に投げつけられて、関東の都県の特徴を知っている関東人なら、間違いなく声を出して笑える内容に昇華していたのである。

 ネタバレに近くなるが千葉関連の笑い(ディスられ)どころを挙げると
・穴という穴にピーナッツを詰めて、一日中、地引網を引かせる拷問がある
・東京にすり寄った千葉には「東京」と名の付くものがいっぱいあることが自慢
・千葉県を代表するゆるきゃらの「ふなっしー」と「チーバくん」が出演しているところ
・ヌー(アフリカ水牛)の大軍により列車が停滞
・千葉県出身の微妙タレントとして「小倉優子」と「小島よしお」が出てくるところ
・千葉解放戦線の指導者は、全国的には知名度はかなり低いが、千葉県ではそこそこ認知され、なるほどそうきたかと笑わせてもらえる○○であるところ

 などが印象に残っています。

 ほかにも細かい笑いどころは満載で、それは本作品の中でお笑いください。

 という訳で、埼玉県へのディスりに加え、千葉県民あるあるやディスりにも、心から大いに笑える完成度の高い見事なエンターテイメント作品でした。

追記:
 この映画での関東7都県の扱いとしては、東京は別格とすれば、1 埼玉県、2 千葉県、3 神奈川県、4群馬県、5 茨城県、6 栃木県 という順かな。
 なぜ私の中で、栃木県が低いといえば、一度もディスられることなく、存在しないがごとくに無視されているからです。(笑)

2019年3月 1日 (金)

【映画】ファースト・マン(アメリカ)

月面着陸の困難さを背景とするある男と家族のお話でした。ラ・ラ・ランドもそうでしたが、この監督の抑えたラストシーンは最高で大好きです。(かずさん)
Firstman
NASAによる月面着陸計画に人生をささげた宇宙飛行士、ニール・アームストロングの実話を『ラ・ラ・ランド』のデイミアン・チャゼル監督が映画化した人間ドラマ。『ラ・ラ・ランド』でもチャゼル監督とタッグを組み、ゴールデン・グローブ賞主演男優賞を受賞したライアン・ゴズリングがアームストロングを演じる。

【ストーリー】
1961年、幼い娘カレンを病気で亡くした空軍のテストパイロット、ニール・アームストロング(ライアン・ゴズリング)は、悲しみから逃げるように、NASAのジェミニ計画の宇宙飛行士に応募する。1962年、宇宙飛行士に選ばれたニールは、妻ジャネット(クレア・フォイ)と長男を伴ってヒューストンへ。有人宇宙センターでの訓練と講義を受けることに。指揮官のディーク・スレイトンは、世界の宇宙計画をリードするソ連すら到達していない“月”を目指すと宣言。月に到達する小型船と帰還のための母船のドッキングを実証するジェミニ計画が成功すれば、月面に着陸するアポロ計画へと移行することが決まる。やがて、ハードな訓練を乗り越え、絆を結ぶ飛行士たち。その中には、エリオット・シー(パトリック・フュジット)やエド・ホワイト(ジェイソン・クラーク)がいた。そんなある日、ソ連が人類初の船外活動に成功。またしても先を越されてしまう。1966年、ニールは、ジェミニ8号の船長として史上初のドッキングを命じられる。代わりにその任務から外されたエリオットが、訓練機の墜落事故で死亡。友の無念を胸に、デイヴ・スコット(クリストファー・アボット)と2人、ジェミニ8号で飛び立ったニールは、アジェナ目標機とのドッキングに成功。ジェミニの回転が止まらなくなる事故に遭遇しながらも、冷静な判断で危機を脱する。こうして、アポロ計画へと移行し、パイロットにはエドが選ばれる。だが1967年、アポロの内部電源テスト中に火災が発生。エドと2人の乗組員が死亡する事故に。アポロ計画が世間の非難を浴びていた1969年、月に着陸するアポロ11号の船長にニールが任命される。乗組員は、バズ・オルドリン(コリー・ストール)と、マイク・コリンズ(ルーカス・ハース)の2人。家族と別れたニールたち3人は、ついに未知の世界へと飛び立つ……。

【作品データ】
原題:FIRST MAN
製作年:2018年
製作国:アメリカ
配給:東宝東和
上映時間:141分
映画公式サイトへ
https://www.firstman.jp/

【スタッフ】
監督:デイミアン・チャゼル 
製作:デイミアン・チャゼル、ウィク・ゴッドフリー、マーティ・ボーウェン、アイザック・クラウスナー 
製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ、アダム・メリムズ 
原作:ジェイムズ・R・ハンセン 
脚本:ジョシュ・シンガー 
衣装デザイン:メアリー・ゾフレス 
音楽:ジャスティン・ハーウィッツ 
編集:トム・クロス 
プロダクション・デザイン:ネイサン・クロウリー 
撮影監督:リヌス・サンドグレン 

【キャスト】
ニール・アームストロング:ライアン・ゴズリング 
ジャネット・アームストロング:クレア・フォイ 
エド・ホワイト:ジェイソン・クラーク 
ディーク・スレイトン:カイル・チャンドラー 
バズ・オルドリン:コリー・ストール 
ボブ・ギルルース:キアラン・ハインズ 

【ひと言】
ラ・ラ・ランドが気に入っていたので、それと同じ監督同じ俳優ということもプラスに働いて、歴史好きな私は当然のように鑑賞した。

実はアポロ計画と自分とは、少なからぬ因縁めいたものがあるので、ご披露すると、大学を卒業して、最初に就職したのは、コンピュータソフト開発会社だった。その常務が日本における天才的システムエンジニアのお一人で、その能力の高さゆえに、アポロ計画でソフトウエア開発に従事していた人で、その壮大な話と温和な人柄に憧れて、自分は入社したのである。(30年以上前の話)

そもそもアポロ11号の月面着陸は今から50年前であり、その後5回の月面着陸に成功したが、なんとそれ以降、人類は月面着陸をしていないのであるが、この映画でも描かれているが、月面着陸まではコンピューター制御でなく、手動で操作していたのであることをいまさらながら思い出し、改めて驚いた。

自分の操作で確証のない月面着陸を成し遂げるというのは相当なプレッシャーがあるはずで、その揺れ動く心情を表すべく、銀幕は手持ちカメラの過剰なまでの揺れに、観ているこちらの気分が悪くなるほどである。少し過剰演出にも思えるが、本作品における印象的な演出として私は評価したい。

ラストシーンは煽情的でも感動的なものでもない淡々とした終わり方であるが、あのシーンは余計な言葉はいらないであろう。

「一人の人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍だ」は、人類を代表しての言葉であるが、一人の人間としての言葉ではないことを逆説的に見事なまでにあぶりだしていて、それがこのラストシーンにつながっている気がします。

やはり家族って良いなあって思う、見事なヒューマンドラマでした。

2019年2月 7日 (木)

【映画】ジュリアン(フランス)

子を持つ親としては、まさに息をのむ展開で、無音のエンドタイトルクレジットも納得のとても衝撃的な映画でした。DV夫というのは、異例な存在なのだろうか?そうであると信じたい。(かずさん)

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第74回ベネチア国際映画祭にて最優秀監督賞(銀獅子賞)を受賞したドラマ。ブレッソン夫妻は離婚し、11歳になる息子の親権内容を争っている。元夫に子供を近づけたくない母ミリアムだったが、裁判所は夫アントワーヌに息子への面会の権利を与える。彼は面会の度に息子ジュリアンから母の居場所を聞き出そうとするが、ミリアムは電話に出ず、住所さえ伝えない。母親を守るためジュリアンは必死に嘘をつくがアントワーヌに嘘を見破られてしまい、彼が家に乗り込んでくる。ジュリアンは母親を守ることができるだろうか……。

【ストーリー】
ブレッソン夫妻は離婚し、11歳になる息子の親権内容を争っている。元夫に子供を近づけたくない母ミリアムだったが、夫アントワーヌは、妻が離婚の引き金を引いたと強く主張し、息子との面会の権利を得る。彼は面会の度に息子ジュリアンから母の居場所を聞き出そうとするが、ミリアムは電話に出ず、住所さえ伝えない。母親を守るためジュリアンは必死に嘘をつくがアントワーヌに嘘を見破られてしまい、怒りに満ちた彼が家に乗り込んでくる。

【作品データ】
原題 JUSQU'À LA GARDE
製作年 2017年
製作国 フランス
配給 アンプラグド
上映時間 93分
映画公式サイトへ

【スタッフ】
監督 グザヴィエ・ルグラン 
製作 アレクサンドル・ガヴラス 
脚本 グザヴィエ・ルグラン 
撮影 ナタリー・デュラン 
衣装 ロランス・フォルグ=ロキャルト 
美術 ジェレミ・スフェズ 
編集 ヨルゴス・ランプリノス 
音響 ジュリアン・シカール、ヴァンサン・ヴェルドゥー、ジュリアン・ロッチ 
キャスティング・ディレクター ユナ・デ・ペレティ 
助監督 マリ・ドレール 
プロダクション・マネージャー クリスティーン・モアーブ 

【キャスト】
ミリアム・ベッソン レア・ドリュケール 
アントワーヌ・ベッソン ドゥニ・メノーシェ 
ジュリアン・ベッソン トーマス・ジオリア 
ジョゼフィーヌ・ベッソン マティルド・オネヴ 
サミュエル マチュー・サイカリ 
シルヴィア フロランス・ジャナス 
裁判官 サディア・ベンタイエブ 
ミリアムの弁護 ソフィー・パンスマイユ 
アントワーヌの弁護士 エミリー・アンセルティ=フォルメンティニ 

【感想】
人間は哺乳類に属しており、オスとメスの両性がある。
生物として同種であっても、両性の生殖行動は利害相反の関係がある。
それは生物たる人間においても逃れることはできない現実であるのだが、理性を有する人間の多くはほぼ無自覚に克服している。
残念ながら克服できなかった者は、人間界においては排除され淘汰されてきたのである。

この映画のDV夫のアントワーヌは、最終的には排除されることとなったのであるが、人間みな平等の現代社会においては、簡単に排除されることはない社会となっている。

それを本作品では余すことなく描いていて、それが本作品の恐怖を増幅させているのであるが、その理由は現代社会はそれを克服するすべを持ち得ていないからだ。

現実の日本社会においても、DVとか性犯罪は無くなる感じはしないのが実感であろう。

それはなぜか?については一過言あるのだが、ここでは長くなるので述べないが、まさにその理屈を地で行くようなストーリー展開なのだが、秀逸な演出に恐怖して鑑賞するしかなかった。

素晴らしい映画の基本である「引き込まれる画面」が全編を通して続くという、見ごたえがあるというか、見終わって、どっと疲れが出た良い映画であった。

DVとは無縁の性格だと思ってはいるが、生物としての本能などは当然に有している身と自覚しており、それを理性が抑えきれなくなる恐れがあることを十分に自覚して、その映画のようにはならないよう、気を付けなければと思っているのが、鑑賞後の思いである。

すでに半世紀を生きてはいますが、人間としての成長を怠りなく、頑張ります。(笑)

2018年12月30日 (日)

【映画】家へ帰ろう(スペイン・アルゼンチン)

人生の最終盤に己の人生を賭けた旅に出るお話。涙しか出てこないラスト。教訓的にはつまらない人生こそが最高の人生なのかもしれないと思った。

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世界の映画祭で観客賞8冠に輝いたロードムービー。ブエノスアイレスに住む88歳の仕立屋アブラハムは、70年以上会っていない親友に最後に仕立てたスーツを届けるため、ポーランドに旅立つ。その親友は、ホロコーストから逃れた彼を匿った命の恩人だった。出演は、「タンゴ」のミゲル・アンヘル・ソラ、「シチリア!シチリア!」のアンヘラ・モリーナ。

【ストーリー】
ブエノスアイレスに住む88歳の仕立屋アブラハム(ミゲル・アンヘル・ソラ)は、70年以上会っていない親友に最後に仕立てたスーツを届けるため、マドリッド、パリを経由してポーランドに旅立つ。その親友は、ユダヤ人であるアブラハムがホロコーストから逃れたとき、彼を匿ってくれた命の恩人だった。旅の途中、様々な困難に直面するも、出会う女性たちがアブラハムに手を差し伸べる。頑なだった彼の心も、やがて開いていき……。

【作品データ】
原題:EL ÚLTIMO TRAJE
製作年:2017年
製作国:スペイン=アルゼンチン
配給:彩プロ
上映時間:93分
映画公式サイトへ

【スタッフ】
監督:パブロ・ソラルス 
脚本:パブロ・ソラルス 
撮影:フアン・カルロス・ゴメス 
音楽:フェデリコ・フシド 

【キャスト】
Abraham Bursztein ミゲル・アンヘル・ソラ 
María アンヘラ・モリーナ 
Gosia オルガ・ボラズ 
Ingrid ユリア・ベアホルト 
Leo マルティン・ピロヤンスキー 
Claudia ナタリア・ベルベケ 

【感想】
これまで映画評で何度も言ってきたが、戦争の不条理さを描くのに映画ほど適した手法はない。
今回もナチスドイツのユダヤ人虐殺を題材とするものだが、メインストーリーはその70年後のお話。

一本筋の通った生き様は、一見、頑固に見えてしまうのだが、内面に培われている確固たる芯に触れていくと、その人間的な魅力に多くの人が惹きつけられるのである。

この映画の主人公は、ユダヤ人虐殺(ホロコースト)の地獄から奇跡的に生還し、親友の献身により救われ、その後の人生を全うしていくという、普通の人生に見えて、普通でない経験を経ての生き様によって、普通でないレベルの内面に確固たる芯が容造られている。

それがにじみ出ているが故に、旅の途中に行きずりで出会う人達が、惹きつけられ、彼への助力を惜しまない。

悲しくつらい経験を経たが故の最終盤の旅が、最高の旅となって、親友から最後に「家へ帰ろう」という言葉をかけてもらって成就するラストシーンを見ながら、この人生の最終盤の旅に大いなる憧れを感じつつ、最高に感動的な涙を流すことができた。

そして、この映画のような、しかし歴史上確かに存在した家族全員が殺され一人だけ生き残ったというような壮絶な経験などは自分の人生には存在しえないことから思ったことは、平凡な人生を全うすることが、最も幸せな人生ではないのではないのか?という真実である。

主人公の生き様に感動しつつも、自分のつまらない人生こそが、最高の人生というアンチテーゼを心の底から感じることのできた素晴らしい教訓的な寓話でしたね。

2018年12月24日 (月)

【テレビ】グレートレース「頂上決戦!モンブラン大激走170km」【NHK BS1】1月2日(水)後7:00

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UTMB2018のドキュメンタリーがテレビ放送されるので投稿しました。嬉しいっす!

以下、NHKサイトからの引用です。

ヨーロッパアルプス最高峰モンブランを1周する170キロのレース「ウルトラトレイル・デュ・モンブラン(UTMB)」。過酷さ、美しさ、人気ともダントツ世界一のトレイルレースだ。

世界80の国と地域から2600人が集結した。このレースに完全密着。トッププロの壮絶なデッドヒート、次世代のヒーローを目指すアマチュア選手たちの挑戦を追う。

雄大な自然の中で繰り広げられる、意地と名誉をかけた極限の戦いは見逃せない。

【ひと言】

これは見逃せない。何せ、2600人(正確には2561人)のうちの一人として、自分が出走した世界最高峰のトレランレースのドキュメンタリーだからだ。

過去自分が出たトレランレースがテレビ放送されたのは、2012年のUTMF、2016年の富士登山競走、2017年のSPA TRAILあたりか。

ちなみに、UTMFもSPA TRAILもちゃっかりとちょこっと映っていた実績ありだ。(笑)

しかし今回のUTMB2018のドキュメンタリーの内容は、NHKの公式サイトの宣伝文句からすると、トップランナーのドキュメントぽいな。

実際に走っていて、テレビ撮影があったことにまったく気が付かなかった。

ずっと後方を走っていたから、私は目にすることもなかったんだろうな。(笑)

念のため、今、2分の予告動画を見たが、完全に優勝争いのドキュメンタリーのようだ。こりゃ完全に映ってそうにないよな(笑)

そんな小さなことはともかく、絶対に録画して、観ないとね。

個人的に一番の楽しみは、私が夜間走で見られなかったコースの景色かな。

あ、あそこら辺かなあ?ってわからないと思うけど、必死に推理して空想しますよ!

一応、当サイトの宣伝を兼ねて、私のUTMB完走記はコチラですよ!

さて、トレランを良く知らないみんなに全国放送があることを宣伝しないとね!

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