【映画】ジャンク・ヘッド
久々の衝撃作品!鑑賞直前に鬼滅の刃の最終巻読んだ感動も吹っ飛びました(笑)(かずさん)
孤高のクリエイター・堀貴秀が独学で7年の歳月をかけて制作し、カナダ・モントリオールで開催されるファンタジア国際映画祭で最優秀長編アニメーション賞を受賞するなど世界的に高く評価されたSFストップモーションアニメ。原案、絵コンテ、脚本、編集、撮影、演出、照明、アニメーター、デザイン、人形、セット、衣装、映像効果のすべてを堀監督が1人で担当し、総ショット数約14万コマという膨大な作業を経て完成させた。
【ストーリー】
環境破壊が進み、地上はもはや人間が住めないほど汚染された。人類は地下開発のための労働力として人工生命体マリガンを創造するが、自我に目覚めたマリガンが反乱を起こし地下を乗っ取ってしまう。それから1600年後。遺伝子操作で永遠に近い命を手に入れた人類は、その代償として生殖能力を失った。絶滅の危機に陥った人類は、地下で独自に進化を遂げたマリガンの調査を開始。政府が募集した地下調査員に名乗りをあげたダンス講師は、調査中に死と隣り合わせになったことで命を実感し、マリガンたちと協力して人類再生の道を探る。
【作品データ】
製作:2017年/日本
時間:99分
配給:ギャガ
オフィシャルサイト
【スタッフ】・キャスト
監督:堀貴秀
原案:堀貴秀
キャラクターデザイン:堀貴秀
撮影:堀貴秀
照明:堀貴秀
編集:堀貴秀
音楽:堀貴秀 近藤芳樹
制作:やみけん
【感想】
僕は地味で小難しくてヒットしないけれど人生にインスパイアを与えてくれる良質な映画が大好きである。その結果、マイナー映画好きな立ち位置になっている。なので今回は千葉県での上映初日の初演を観に行ってしまった。
とにかく良い映画の第一印象である画面から伝わってくる何とも言えない緊張感が最初からビシバシ伝わってきた。
テクニック的には辻褄とか伏線の回収とかが微妙な感じで、脚本というかストーリー展開に相当な無駄があると思うのであるが、それが本作品にとっては逆に不気味で良い味わいになっている。もはやそのような映画は天然記念物物で、強いてあげれば意味不明なエピソードてんこ盛りで、話がなんだかよくわからなくなる宮崎駿監督作品のような展開だと思った。
あえて上から目線で評すれば、不老長寿化した人間、謎の人工生命体、男女の逆転現象、異生物の出現とか現代人がこれまで作り出してきたファンタジーの世界感を孤高のクリエイターが模倣し紡いでいるだけなのであるが、普通は何百人単位で製作される映画をほぼたった一人で7年の歳月をかけて創られたことには、素直に驚嘆してしまうし、そのオリジナリティの高さには一人の人間として、成し遂げた偉業に羨望しかなかった。
本作品の評価はまさにその一点に尽きると思うのであるが、凡人の僕は次回作品も見てみたいと思う欲望溢れるただの現代人なのであった。
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