小江戸大江戸マラニック204km完走記後編(大江戸113km編)
三度目の挑戦でやっと完走できた小江戸大江戸マラニック204kmの完走記録です。
後半部分となる大江戸コース113km編です。
●大江戸コースGPS計測軌跡
後半113km部分にあたる大江戸コースのGPSの軌跡です。
Gが後半スタートとゴールにあたる川越の蓮馨寺(れんけいじ)です。
これまた反時計回りに進みました。
コーヒーカップマークはエイドです。
座ることなくボトルにめいっぱいの給水とパンを口にくわえてすぐに出発した。というと休まずに凄いなと思われるかもしれないが、実は自分の車を停めている駐車場に向かったのであった。
向かう途中、観光客用の綺麗な公衆トイレに入り、用を足した。シャワートイレに大満足!
その後、駐車場に向かい、車の中に入った。時間をかけないよう作業は決めてあった。
1 夕食(菓子パン+缶ココア)の携帯
2 携帯食料(カロリーメイト等)の補充
3 自家製粉飴ジェルの補充
4 シューズの交換(エンペラー→on cloud)
5 股尻ずれケア
シューズを代えると足が生き返った。むくみつつあった足にゆるゆるの「on cloud」が気持ちよかった。また、シャワートイレでワセリンも落ちてしまったのであるが、ここで股尻ずれケアができて、後半戦も心置きなく頑張れる気持ちになれた。(笑)
準備万端と思って外に出ると、かなり寒かったので、急遽、長袖シャツを1枚、ザックに詰め込んで、出発した。
川越市街は歩きながら、菓子パンを左手、缶ココア(冷たい)を右手に、一気に食しながら歩いて通過。休憩後であることと気温低下により寒さで体が震えてきた。
ちょうど食べ終わるころランナー集団に抜かされたので、急いで食べ終えてこちらも走り始める。
遥か前方で光るランナーの点滅を頼りに、不案内な川越市街をなんとかうまく抜けることができ、国道254号線の川越街道に出ることができた。
体調今一つの上に、休憩が短かったため、私の走るスピードは出ないなか、休憩十分なランナーは総じてスピードが速く、川越街道では抜かれまくりの状況で進む展開となった。
●川越街道(21:14)
昨年、リタイアした地点はどこだっけかなあ?と思いながら、ここでは?と思って撮ったものですが、間違えていました。
前回リタイアしたのは、ここら辺から4kmくらい歩いて、街路樹などの植栽が不規則に設置されていて、それを警告する点滅等が設置されている洒落た歩道の先でした。
ここでも、僅かな傾斜の上りでも、歩いて休息しつつ、平坦や下り坂、信号手前では走るというパターンで進みました。(信号手前は、直前で信号が変わるのが嫌で、少し気合を入れて走りました。(笑))
●板橋区(23:10)
長男のアパート前を通過しました。
前回、何時ころ通過するからゼリー飲料持って来い!と事前連絡していたのですが、結局その手前でリタイアしたので、今回は大会参加自体も連絡せず。
川越街道のコースとは反対側の北側(上り車線側)にあることや、連絡なしでアパートによるのも大人気ないので、そのまま通過しました。(笑)
●不動産屋(23:11)
川越街道の南側(下り車線側)のコース上にある長男のアパートを管理している不動産屋の前も通過
都内に入り、やたらと信号が多くなり、信号で立ち止まる回数が数分に1回となるも、疲労も強くなり、信号待ちではストレッチや縁石に座って休憩するなど、有効活用できて、気にならなくなりましたね。
●自衛隊駐屯地(23:27)
第一師団司令部ほかだそうです。日夜、お勤めご苦労様です。
それにしてもこの川越街道の上りは長い。エイド間の距離は約37km。5時間半で走破したく、歩いては走るを繰り返し、フル装備の私は一度もコンビニに寄らずに、成願寺エイドを目指しました。
途中で何人かのランナーにあと何キロでしょうか?と尋ねられましたが、GPS腕時計の計測結果からかなり正確な距離を教えると、「まだそんなにあるんですか?」というようなリアクションが多かったですね。(笑)
一方、こちらは調子が悪いながら、歩きより走る時間が長くなり、多少ですが復調してきました。
一方、他のランナーは眠いとか言っているランナーが多く、こちらも辛いながらも、我ながら、夜間走は得意なんだなあと思いながら進んでいました。(笑)
やがて山手通りにぶち当たり、比較的新しくて幅が広くて明るい歩道を南下となりましたが、これで成願寺エイドまで残り6キロでした。
●都心部GPS計測軌跡拡大図
都心部の軌跡を拡大したものです。
左上から侵入し、最初のコーヒーカップは成願寺エイド(128km地点)
都庁を巡り、明治神宮の南側を通り、表参道・六本木と華やかな街並みを通り、港区の東京タワーから一路北上して、こあしすエイド(144km地点)。
そこから一度皇居を一周し、日本橋・両国を経由し、東京スカイツリー直下のおしなりエイド(156km地点)から西に進み始め、浅草寺を抜け、駒込方面に抜けました。
アップダウンの多い山手通りですが、そろそろエイドなので、上りも我慢して走りました。
やがて山手通りの歩道に何人かのスタッフが待っていて、彼らの拍手に迎えられながら、成願寺エイドに到着しました。
●たこ焼き屋さん(01:01)
成願寺のエイドは地下1階にあり、階段を下りるとその突き当りでたこ焼きを焼いているスタッフがいました。
そのお顔を拝顔すると、なんと、K内さんでした。
K内さんとは、2013年のスパルタスロン挑戦のときに、このブログを経由してのお付き合いなのですが、同じ愛媛県出身でとても、いろいろと気にかけていただいてました。
過去2年連続で、成願寺エイドにたどり着けず、鹿肉カレーを賞味することができなく、大変申し訳なかったのですが、ついにたどり着けて、幸せでした。
「たこ焼き、もう最後じゃけん。間におうて良かった」とのことで、間に合ってよかったです。
●鹿肉カレー(01:03)
鹿肉ステーキを先につまんだ後に、鹿肉カレーをよそってもらい、空いている奥の方の席に陣取り、いただきました。最高に美味しいカレーライスでした。お代わりしようかと思っていると
●たこ焼き(01:04)
最後のたこ焼きを奥の席に私のところまで、持ってきていただきました。
まさに出来立て熱々のたこ焼きで口の中を火傷しそうでしたが、激うまでした。
案外たこ焼きのボリュームがあり、お腹いっぱいで走れなくなりそうで、鹿肉カレーのお代わりはやめました。
●成願寺エイドの様子(01:05)
まだ大江戸ナイトラン組が到着していないものの、そこそこのランナーがいました。
次のエイドまで16kmということで、ボトルに3分の2程度、水を入れて、出発しました。
★★★★★★★★★★
哀悼(大森信也さん)
今回の小江戸大江戸マラニックと関連する悲惨な大事件が起きたので、それについてお伝えします。
◆児童養護問題、改善に注力=死亡の大森施設長-児童養護施設襲撃(2/25(月) 20:44配信 時事通信)
元入所者の男に刺され死亡した児童養護施設「若草寮」施設長の大森信也さん(46)は、児童養護問題の改善に向け熱心に取り組んでいた。
「積極的に子供と関わろうとしていた。いまだに信じられない」。突然の悲報に知人は言葉を失った。
20年来の付き合いという全国児童養護問題研究会の武藤素明会長(66)によると、大森さんは、施設の福祉向上や子供の待遇改善などについて研究成果を積極的に発表していた。発表内容は専門誌にまとめられ、大森さんはその編集も担当した。
「自分の施設以外にも関心を持ち、一緒になって改善に努めていた」といい、調査研究で協力したり、東京都への予算要求を調整したりと、各施設が置かれている現状の底上げに注力していた。「真面目で仕事熱心。正義感の強い人だった」と武藤さんは振り返った。
今月上旬に開かれた研修会で会った際も普段と変わらず、トラブルを抱えているようには見えなかった。「まだ受け止められない」。武藤さんは動揺した様子で話した。(以上、時事通信からの引用)
事件で被害にあわれた大森施設長さんとは、このエイドでボランティアをされていて、私の場合、鹿肉カレーをよそっていただいたのが、大森さんでないかと思っております。(スタッフの名札を見てないけど、上の写真の彼の前に立つお姿は、写真で見る大森さんとよく似ているので)
そのとき私は、他のボランティアさんと同じように、感謝・労いの言葉程度の会話をしたと思うのですが、その程度の接触であったとしても、このような理不尽な事件に巻き込まれて、お亡くなりになったことに、同じランナーの一人として、慟哭を禁じえなかった。
完走記にふさわしくない話とは思いますが、実際に起きた事件であるし、私自身とても衝撃を受けた事件なので、彼の献身的な一つの証左という意味でも写真とともに記述させていただきました。
大森さんの無念さを思い、改めてお悔やみを申し上げます。そして、小江戸大江戸マラニック当日のボランティア活動、誠にありがとうございました。このことは一生忘れません。
★★★★★★★★★★
成願寺エイドでおいしい食事を終えるとすぐに旅立ちました。
ここからは都心をやや複雑にめぐるコースとなります。気弱な私は、すぐに先行するランナーについて行こうとし、体調を押して、抜かしていくランナーの背中を追う形で進みました。
都心では、コース走破の証拠として、5か所の写真を撮る必要があります。
①東京都庁第一庁舎石板
②六本木ヒルズの岩のオブジェ
③東京タワー直下のゆるきゃら
④浅草寺本堂
⑤鳥越神社石柱
の以上5点です。
●第1写真ポイント:東京都庁第一庁舎石板(01:26)
真夜中にランナーが都庁第一庁舎を撮るのでなく、ただの石板を撮るという不思議な状況でしたね。(笑)
一緒に撮影した元気なランナーに付いて、山手通りを南下しますが、上りは元気に走れないものの、地図を見たくないので、必死に付いて走りました。
富ヶ谷交差点を左折し、明治神宮外苑の南端を通ります。明治神宮から子供たちが何人かの大人に連れられて歩道を大群で歩いていました。こんな寒い真夜中に不思議でしたね。
明治神宮外苑南端の激上りは、躊躇なく歩いて、前方のランナーを見失いました。
そして、ここではトイレに行きたくなって、トイレを探すにも、コンビニもなくて、やがて原宿に入るとコンビニが出現するも、2軒ともトイレがなくて、そのまま表参道に入ると、綺麗な公衆トイレを見つけて、一息つけました。
この辺りは、華やかなブティックが連なり、いくつかのお店は営業していて、人通りがあって、さすが大都会東京だという感じのところを、かなり場違いなランナーが走るというシュールな構図でしたね。(笑)
青山墓地の裏を通り、西麻布の交差点を渡って左折して、マクドナルドと上島珈琲の間を右折すると、第2写真ポイントに到着しました。
●第2写真ポイント:六本木ヒルズの岩のオブジェ(02:39)
だいぶ明るく加工してこの程度で、オリジナルは真っ暗な写真でした。(笑)
●スターバックス(02:42)
午前2時42分ですが、かなりお客さんが入っていました。すごいですね。
●大江戸ランナー(02:50)
22時に川越をスタートした大江戸ナイトランのランナーに抜かれました。
彼らは50km、こちらは140kmと、しかも彼は大江戸トップランナーということで、スピード差は歴然でした。
●大江戸ランナー(02:50)
それでも大都会東京の信号はすぐに変わるので、信号待ちが生じて、いったん追いつきました。(左が大江戸ランナー、右は同じ204kmランナー)
私が「何時に出られました?」と尋ねると
彼が「10時でした」と答え、
私が「早いですね」と感心すると
彼は「朝から走っているんですよね、凄いですね」と絶妙の問答となりました。
この後信号が変わると、すぐに後ろ姿は見えなくなりました。
ゆっくり走って、国道1号線と交差する赤羽橋交差点で国道1号線を超えて増上寺の裏手を北上すると、すぐに左折して東京タワーになりました。
●第3写真ポイント:ノッポン兄弟(03:02)
かなり暗いので腰ライトを照射して撮影しました。なのでフラッシュと違い、丸くしか光が当たっていません。
撮影してすぐにコースに戻ると、私設エイドがありましたが、食料十分な私は、あと少しのこあしすエイドに向けて、すぐに出発しましたが、陸橋で立ち往生。後続ランナーを待って、内堀通り(都道301号線)の東側歩道を通って北上しました。
真夜中の大都会といえども、さすがに人通りはないものの、街灯に照らされ、車も行き交い、地元千葉とは違う、非日常な感じでした。
何人ものランナーに抜かされ、東側の歩道から皇居の内堀側に信号の関係で、渡ることができずに外側を走っていると、いつの間にか右折交差点を通り過ぎて、竹橋近くのこあしすエイドに最後はコースを逆送して到着しました。(笑)
●こあしすエイド(03:44)144.1km地点
整骨院さん協力によるエイドで、ボランティアスタッフは看護師さんのコスプレでした。
まずは好きな椅子に座らされて、飲み物や食事のオーダーを聞かれ、温麺とカフェオレを頼むと席まで持ってきてくれました。有り難いです。エイドを発つときにイチゴをいただいて、すぐに出発しました。
出るとすぐに皇居に戻り、1周します。
●皇居(04:08)
私の数年前の記憶では、1m幅もないほど狭かった乾門辺りの歩道が改修工事中で、広くなって工事用のフェンスが設置されていて、皇居のコースなのかわからなくなり、近くのランナーと地図を見ながら協議して進みましたが、半蔵門まで来て、皇居一周コースを確信してとったのが上の写真です。
左の暗いところが皇居、右が歩道、真ん中が堀で、堀の水面に正面奥のビル群の明かりがいくつか反射しておりました。
緩やかな下りということで、それなりに走って進むも、まだまだ元気な大江戸ランナーなどに抜かれて進みました。
便意が激しくなったのですが、大手町や東京駅周辺ではコンビニを見つけられず、見つけても都会なのでトイレが使用できず、苦悩していると、日本橋で公衆トイレを発見し、一休みしました。
トイレから出て、地図を読み込んでいると、後ろから来たベテンランランナーさん(確かゼッケン2050番)から、「おしなりエイドまで道わかりますから、付いて来てください」との有り難い申し出があり、遠慮なくついていきました。
2050番ということは、バカロードさんの2045番に近く、昨年30時間を切った記録で完走されたはずなので、「昨年と比べて、タイムはどうですか?」と尋ねると少し早いとのこと。「このままいけば30時間切れますよ」とのことで、大いに元気をいただいた。
室町三丁目を右折し、千葉につながる国道14号線を東上していると、両国橋を超えた。
すぐに左折して、総武線両国駅の高架をくぐり、右手に国技館を見ながら通り過ぎ、横綱町公園の脇を通っていると、これまで何度も遭遇した女性二人の応援をもらって、蔵前橋通り(都道315号)を右折して、しばらく直進となった。
もう少しでエイドだと思うと、自然とスピードが上がり、追走から先行する形となって、「しばらく直進して、大平2丁目で左折ですよ」とのアドバイスをいただいた直後、交差点の信号待ちを後続のランナーを引き離す形となって、単独で進むことになった。
だいぶ夜の明け始めた信号と段差の多い狭い歩道を進んでいると、大平2丁目交差点が出現し、左折した。
左折すると、正面にドーンと東京スカイツリーが見えた。
●東京スカイツリー(05:38)
ひたすら東京スカイツリーに向かって進みます。
東京スカイツリーにだいぶ近づいたところで、誘導に従って右折すると、すぐそこにおしなりエイドがありました。
●おしなりエイド(05:43)
「お休み処 おしなりくんの家」に設置されたエイドです。
夜明け前と一番寒く眠い時間帯のせいか、多くのランナーが座って休んでいました。
空いている椅子に座り、温かいスープをいただき、ミニおにぎりを5,6個、一気に食べました。あとキウイフルーツも数切れいただき、先ほどまで先導していただいたランナーさんが座られたところで、「自分、走るの遅いので、先に出ます!」と挨拶して、またすぐに出発しました。
出発したものの、道不案内でどうしようかと思っていると、すぐに直後に出発されたランナーさんに尋ねると、わかりますよとのことで、付いていくことにした。
●荒川(05:58)
言問橋から南を写したところ。大都会ですが、夜明けの静寂さがありますね。
この辺りは、大江戸ランナー1名加わって、3人で進みました。一番私が遅かったのですが、信号待ちで追いつくというパターンで集団を維持してました。(笑)
●第5写真ポイント:鳥越神社石柱(06:26)
最後の写真ポイントを終え、蔵前橋通りを西上する中で、3人はそれぞれが遅れ始めて、バラバラになりました。
その後、秋葉原を通過し、サッカーミュージアム入口という交差点(サッカーミュージアムはどの建物かわからず(笑))で、本郷通り(国道17号線)に合流して進みます。
●東京大学赤門(06:55)
国道17号線を北上して進みます。赤門前には私設エイドがありましたが、立ち止まらずに進みました。
その後、国道17号線を外れ、本郷通りを駒込方面に進み、旧古河庭園前を通過し、六石坂を上って下りると、都電荒川線も通る王子駅前に到着。
そこで大事件発生!ポケットに収めていた地図がなくなっていることが判明。
戻る気力なく、また、4年前に一度試走したことがあるので、そのまま先に進むことにした。
しかしすぐに王子駅からの道が不安になり、主催者からいただいたコース説明文を取り出し、進むべき道を確認すると「北本通り」となっており、間違っていないことを確認するとともに、スマホのナビで赤羽駅をマークして進むことにした。
ここで、ちょうど大江戸ランナー(女性)に抜かれたので、付いていこうとすると、すぐにコンビニに入っていった。仕方なく、また一人でスマホの画面を見ながら、進むことにした。
不安気に環状7号線を左折すると、さきほどの女性ランナーが反対側の歩道を走っていた。これは引き離されてはならないと、頑張って走った。新幹線の高架をくぐり、右折して、東北本線と埼京線の間の道を進み、赤羽駅に出ると、私設エイド出現。ここで先ほどの女性ランナーは休止されたので、エイドの人に進むべき道を確認して、また一人旅に。
なんとなく記憶のあるトンネル脇の階段を上がって、赤羽台団地の中を通って、進んでいると前方にランナー出現でその背中を追っていくと、北赤羽駅手前で追いつき、エールを送りあって、追い抜く形で進む。これまた記憶のある高架脇の道を進み、浮間公園前を通って、志村橋保育園前を通過すると記憶のある印象的なビル前を通過し、新日鉄住金製鉄所前を進み、船渡大橋を渡るとスタッフがいて、9時から開設される高島平エイドに誘導するスタッフを見つけ、一安心して、高島平エイドに到着した。
●高島平エイド(09:12)
コンソメスープをいただきながら、地図を所望すると持ってきていただいた。これで一安心。
ホットカフェオレをオーダーし、炭水化物がなかったので、手持ちのカロリーメイトを座って食して、今度こそ地図は落とさないぞと誓って、すぐに出発した。
地図を手に入れ安心したのか、便意を催したので、最後のコンビニの手前のコンビニで休憩した。
高島平を抜けて、3年前の川の道のときに家族が応援に来てくれた堤防の階段を乗り越え、荒川河川敷に降りると、晴天の日曜日らしく少年野球や草野球の観戦・応援で盛り上がってている中を、淡々と走り続けた。
今日は陽も出て、かなり暖かくなって、汗も出る中、河川敷で登り勾配がなくなって、ポリシー的に歩くに歩けず、ひたすら走り続けることになったが、その結果、歩き始めたランナーを抜かす形になり、後はとにかく、時速7キロを維持して、29時間切りを目指して進んだ。
いやになるほど河川敷を走らされていたら、前方に見覚えのある黄色のシャツのランナーの歩く姿が見えてきた。
●バカロードさん(10:32)187km地点
バカロードさんに追いついた。川の道で追いついた時もそうなのだが、相変わらず殺気を感じるのが早く、すぐに振り向いてきた。
「29時間切りを目指しているので、お先に!」と言って、そそくさと抜かして進む。
しめしめと思って抜かしたのだが、1分もしないうちに、抜き返された。(笑)
「長いこと歩いているから、脚残っているんで」とのことで、今度はこちらが追走する形で秋ヶ瀬エイドを目指すことになった。
向こうは回復、こちらはロングスパートで疲労による差は歴然で、少しずづ引き離されて、100m差でバカロードさんの背中越しに最後のエイドが見えてきた。
●秋ヶ瀬エイド(10:49)189.9km地点
最後のエイドとなる秋ヶ瀬エイドでバカロードさんは休むだろうと思っていたら、給水しただけで先発。こちらもはなから給水して出発するつもりだったので、同じように急いで出発するが、写真を撮るのを忘れていたので、出発後、振り向いて上の写真を撮った。結果的に差は縮まらず。
すぐに河川敷から堤防を上がる坂道に入るが、向こうは快調に走っているので、こちらも仕方なく走って駆け上がった。
向こうはうまい具合に青信号で横断するも、こちらが到着するころには赤信号となり、停滞。
青信号で渡るとさらに差が開いた感じ。200m差くらいで川越バイパスを右折。残り13kmとなり、完走は見えたが、29時間を切れるのか?バカロードさんより先着できるのか?
川越バイパスに入ると、バカロードさんの背中はあっという間に小さくなり、やがて見えなくなった。(あとで聞くとキロ5分台のラストスパートをかけたそうだ。かずさんのラストスパートが怖いからとのこと。私もずいぶんと高く買いかぶられたものだ(笑))
●tsuneさん(11:29)
川越バイパスの13kmは、233kmの部の折り返し区間でもあり、タフな233kmランナーとすれ違うことになります。tsuneさんと会えるかな?と思っていたら、ものすごいスピードで向こうから走って来ました。スマホを向けると、猛スピードながら笑顔とピースサインで答えていただいての1枚。TJARランナーのタフさは、けた違いと感じた瞬間でした。
●川越市街7km(11:43)
川越パイパスですが、直線的で景色が変わり映えしない実に単調なコースです。親切なことに川越市街までの残り距離が1kmごとに表示してあります。私は良い目標になりましたが、ほかのランナーは進まない感を抱くようで嫌がってましたね。確かのこの区間を歩いていると、単調さと苦しさで嫌になるでしょうね。
秋ヶ瀬エイドから1時間で8.1km進んだので、残り6.2kmは1時間以内なら29時間切りが達成だと計算しながら走っていました。序盤の35kmから歩いた身としては、まずまずだと思いつつ、この区間は平らなので歩くに歩けなくて、後半は特にしんどかったです。
秋ヶ瀬エイドで給水しかしなかったので、この区間は持参の自家製粉飴水を最初の1時間は15分ごとに、後半は10分ごとに補給し、エネルギー切れにならないよう補充しました。
バイパスから川越市街に入ると暑さも最高潮ながら、残りわずかだと思うと、足に力も入り、水をがぶがぶ飲みながら進んでいると、ちらほら応援も受けつつ、最後の200mになって、足をあげてのラストスパートに入り、蓮馨寺に飛び込みました。
●ゴール(12:40)
緑のフィニッシュゲート手前の電子計測ポイントに手首をタッチし、何度も聞いたピッという電子音を聞いて、小江戸大江戸マラニック204kmの完走を成しえました。
すぐに建物内で、写真ポイント5か所の写真の確認をしてもらい、スタッフの労いを受けながら、完走症を受け取りました。
建物を出て、フィニッシュゲート脇に座っているバカロードさんの隣に座って、しばし歓談した。最後のエイドでは30秒遅れだったのに、14.3kmの最後の区間で15分差も開いていた。
「あっという間に見えなくなりましたね。」と尋ねると
「一緒にゆっくりゴール目指そうと思っていたら、抜かされたので火が付いたから。足残ってたし、キロ5分近くでラストスパートした。かずさんのラストスパート怖いし。」とのこと、さすが暴走王バカロード師匠でした。
小江戸で1時間も差をつけられて、最後は15分差に縮めたのでよしとしますかね。
●電子計測結果一覧
いつものように最後尾スタートして、暴走して後方からまくるパターンながら、調子は今一つで、吉見(21.2km地点)は66位程度(キロ6分10秒ペース)。パワーのない私は強い北風に負けて、早々にtsuneさんやバカロードさんなどの顔なじみランナーに抜かれ、手島(32.7km地点)前ですでに失速状況(キロ6分47秒ペース)。相変わらずエイドでの休みは短めで出発するも35km過ぎから早くも歩き始めた。
早くも完走への赤信号点滅。しかし人間不思議なものでピンチになるほど闘志が湧くもの。早歩きのランナーに抜かれたことで彼を追って無理にでも少しずつ走って、36時間での完走可能な時速6kmを堅持することに苦しいながら務めた。浄恩寺エイド(51.8km地点)は抜かれまくったとおり133位に落ちている。(キロ8分13秒ペース、時速7.3km)
とりあえずリタイアするほどではなかったので、先に進む。アップダウンのある254号線であるが、アップでは迷いなく休み歩きができ、また強い北風に背中を押してももらい、体力回復ができて、ダウンでは一応走ることもでき、唐子エイド(72km地点)に到着した。(キロ7分55秒ペース、時速7.6km)
昨年、回復のため施術してもらった整体は今回は時間短縮のため省略し、すぐにスタート。フラットで単調な夜間の区間であるが、歩きと前傾走りで凌いで、なんとか川越(91.3km地点)に到着。(キロ7分45秒ペース、時速7.7km)
川越ではどうしても休憩時間が長くなってしまいましたが、長い長い川越街道(約37km)を信号も多くなって、歩いて、走って、そして止まるを繰り返し、河内さんの鹿肉カレー食べたさに粘って、5時間半で成願寺エイド(128km地点)に到着しました。(キロ9分6秒ペース、時速6.6km)
都心部はルートが不案内であり、しかも信号も多くなり、立ち止まる回数が増え、スピード低下は否めなかったが、淡々と進むことができた。皇居前で少しロストして大回りをしてしまったが、こあしすエイド(144.1km地点)に到着した。(キロ9分56秒、時速6km)
真夜中の皇居一周は良い思い出であり、またベテランランナーとの並走は楽しく、腹痛でトイレ休憩が増えた点を除けば、思いのほか早く、おしなりエイド(156.1km)に到着した。(キロ10分ペース、時速6km)
夜明け前の東京スカイツリー、浅草寺は印象深く、途中で地図を失い、迷走しかけたピンチもあったが、何とか高島平エイドにたどり着いた。そこで、地図をもらい、今度はなくさないよう気を付けて、日が出て暑くなった荒川河川敷を一応、歩いていない程度のスロージョグで進んでいるとバカロードさんを見つけ、追走する形で最後の秋ヶ瀬エイド(189.9km)に到着した。(キロ9分3秒ペース、時速6.6km)
ラストスパートしたバカロードさんについていけず、単独走で29時間切りだけを目標に、最後の区間を耐えて進み、蓮馨寺(204.2km)にゴールした。(キロ7分45秒ペース、時速7.7km)
コース全体では、キロ8分23秒ペース、時速7.2kmでした。
調子が悪かった割に、休憩を割愛することで、時速7km以上のスパルタスロン完走ペースという、そこそこのペースで走り切れましたね。その点は、良かったです。
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