« UTMB完走記5(中間地点クールマイユールへ編) | トップページ | UTMB完走記7(フェレ峠からシャンペ、さらにトリエンまで) »

2018年9月18日 (火)

UTMB完走記6(クールマイユールから高原を経てアルヌーバへ)

UTMB完走記その6

ドロップバッグのあるほぼ中間地点のクールマイユールで休憩して、絶景の高原地帯を進みます。

お腹の調子が悪くなってきたのが気がかりですが、冷静と情熱、つまり、経験に基づく戦略と完走への強靭な思いでこの苦難を克服できるか?

●U8 Courmayeur(79.22km)順位1880位(-21) (11:43)
Dsc07579
エイド滞在時間33分(11:12~11:45)

エイドである体育館に入ると、どえらい混雑してた。ゾーンが分かれているようだが、よくわからないので、Bゾーンで空いている奥のほうの席に陣取った。

ここでやることは、スタート前から決めていた。

1 充電(GPS腕時計、デジカメ、ヘッドライトの電池、スマホ)

2 カップラーメンのお湯を貰う

3 携帯食料の補充

まずは、バッテリーを二つ取り出し、充電を開始する。

最も重要なのは、GPS腕時計の充電だ。前回もここで充電したが、45時間で電池がなくなった。

次に、デジカメの充電。スタート時の動画撮影ですでに電池容量が少ない警告を受けていたが、写真に切り替えて、なんとかここまで持った。ここで充電して、後半は、最後まで写真撮影できるだけの電池にしたい。

スマホは未使用だったので、充電は不要。

ヘッドライト(ペツルNAO)で昨晩、後半に使用した電池をヘッドライトから外し、充電を開始しようとした。充電には延長コードが必要で、バッグに入れたはずで探すが見つけられない。疲れているので、ほどほどで諦めた。(笑)

諦めて、ヘッドライトには、ドロップバッグから取り出した、残り一つの予備電池を装着し、昨晩最初に使用して、容量はほとんど残っていないと思われる電池をドロップバッグにしまった。

今回持ち込んだカップラーメンであるが、奥の方に座るしかなくて、出るのが困難となったので、食べないことにした。それを想定して、持ってきていたレトルトの「梅がゆ」を食べ、師匠からもらった榮太樓のあんみつを食べた。甘くてうまかった。

食べながら、経口補水ゼリーの一つを摂取。もう一つは、携帯して、摂取することにした。水やお茶は、気温が低いこともあり、携行せず。

今回はエイドでちょくちょく食べたことで、あまり消費していない携帯食料だったが、後半戦に備えて、食べてなくなった分だけ補充。

ところで、私の背中側の席に私と同じくらいの年齢の日本人ランナーがいたが、奥様も応援に来られていて、あれこれと世話を焼かれているのが聞こえていたのがとても印象に残っている。

奥様はランナーではない、一般人のようでしたが、サポートは慣れている様子で、励ましはとても力になると思いつつ、余計な情報や助言だなあと感じるような部分もあり、自分だったら、ちょっとイラつくだろうなと思ってしまった。(笑)

すべての作業が終わったので、テーブルを出て、進もうとすると、ゴミ捨て場と出口がわからず、ボランティアスタッフにお願いして捨ててもらった。片言の英語で、向こうも英語はそれほど達者でなかったようでしたが、何とかなりました(笑)。

たった、これだけの作業と滞在でしたが、33分間も長居となった。

ドロップバッグを預けて、体育館を出ると、すぐに道路を横断し左折なのだが、前回利用した公衆トイレを探すべく、右折したが、見つけられず。

しかたなく、コースに戻って進み、町の中心街でスタッフに「トイレット?」と尋ねるも、通じず。

イタリアだからなのか?諦めて進み、途中のベンチで荷造りしなおして、進んだ。

●P.Ange(80.09km)順位1683位(-197)(12:05)
Dsc07583
クールマイユールからわずか870mの地点にある新たなチェックポイント。
イベントスペースようなに赤いじゅうたんが敷いてあり、そこを通りました。
中では、大きな液晶ビジョンがあり、その前で生演奏していました。

●前の写真を撮った直後の様子(ライブ映像のキャプチャー)
Utmb2018v06
新たなチェックポイント P.Ange(80.09km)12:06 順位1683位(-197)
オレンジのおじさんの後ろにいるのが私。

通過後、ツアーの女性陣(添乗員さんとA部さんの奥様)がカフェのテラスで応援されている前を通過。激励を受け、写真を撮ってもらった。

この辺りは、新しいコースでよくわからないまま、マーキングの通りに進むと、登山道に入っていった。

ベルトーネ小屋(Bertone)への道は、記憶通りの道で、いつものようにトレイルの端によって、ゆっくりと進むが、すでに息が上がって、「ゼーハー」息を荒げながら進んでいると、何人かの抜かしていく外国人に「カズー、アーユーオーケイ?」、「カズー、ガンバって!」などなどの声をかけられ始めた。(この後の登りパートでも、何人もの外国人に心配された。)

UTMBではゼッケンは1枚しかなくて、その場合、前方から見えるように胸につけることになり、そうすると抜かす選手からは抜かして振り返る以外には前の選手のゼッケンはもちろん、国籍も名前もわからないのであるが、今回は1枚のカードが配られていた。

●ゼッケンとニックネームカード
Utmb2018bibs
右側の小さなものがニックネームカードで、自分でニックネームを書けるので、私は書いて、腰の部分にぶら下げていたのだ。

なので、それを見た、私を抜かすランナーは、ニックネームで呼びかけてくれたのだ。

ちなみにこのニックネームカードにはもう一つ機能があって、この裏側に、ホテルの部屋によくあるような「起こさないで」というメッセージが書かれている。

それは、途中で横になって眠っていると、普通はすぐに起こされるのだが、その札を見せていれば、起こされない仕組みになるようだ。(私はその機能は使わなかったが)

話は少しそれたが、心配や励ましをくれたランナーに対しては、「オーケイ、メルシー」とか「アイムタイヤード」とか「ノープロブレム」とか答えながら進んだが、このときの一番の心配は、トイレだった。「小屋まで持つのか?野ぐそは嫌だな」と心の中でつぶやきながら、一歩一歩、お腹に力を入れないように登った。(笑)

やがて、ベルトーネ小屋(Bertone)が見え始め、トイレに間に合いそうだと安堵しつつ、最後の登りを必死で登っていると、小屋の手前でトイレは左との表示があり、躊躇なく左に曲がって、トイレに並んだ。

そこは男女共同のトイレで、私の前には女性ランナー、後ろは高校生くらいの若い女性ハイカーグループが並ぶという状況だった。

洋式トイレに安堵したが、長居もできず、しかもガスしか出ない状況でトイレを後にして、エイドであるベルトール小屋(Bertone)への最後ののぼりを登った。

●最後の登り(ライブ映像のキャプチャー)
Utmb2018v07
最後の登りで苦しくてバツ印しながら通過した。
右に見える小屋がトイレのある場所です。

●U9 Bertone(84.13km)順位1763位(+80) (13:49)
Dsc07585
クールマイユールからベルトーネ小屋までの区間は、公衆トイレの探索と上り坂でのスローペースで、80人に抜かれたし、暑かった前回よりもだいぶタイムが悪かった。(後で過去3回とも公衆トイレを使用した師匠に確認すると、クールマイユールでの出口が変わり、師匠ですら公衆トイレを見つけられなかったそうです。)

前回はここで師匠を待つ意味もあって20分の休憩をしたのですが、今回はクッキー数枚とコーラだけですぐに出立した。

小屋を出て、すぐに稜線までの登りで、稜線に出ると、大絶景のはずでしたが、2回目なのと、ガスがかかっていて、前回ほどの絶景でなかったのですが、写真を撮りました。(笑)

●イタリア側からのアルプス大絶景(14:00)
Dsc07592

○前回の大絶景(2015年撮影)
Dsc06443

撮影場所はほぼ同じ、構図は今回はやや右にパンしており、山並みは少しずれていますが、よく見ると一緒ですね。撮影時間は1時間ずれておりますが、デジカメは同じなので、天気の違いで、青さと緑が映え方が全く違っており、まったく別の場所のようですね。

さて、UTMBのコースの距離的には、まさにここが中間地点。10ある山登りも残り5つと半分で、ここからが正念場です。

なお、前回はこの区間で、師匠を待つという意味もあって、かなりゆっくりと歩いて進み、時間切れリタイアの要因の一つとなったので、今回は平らなところと下りは歩かずに進んだのだが、疲労感は前回以上の状況となっており、あまりスピードアップができなかった。

そうそう、この区間で、とてもきれいな女性ランナーを抜かしました。(サングラスをかけていたので実はよく顔はわからなかったのですが(笑))

韓国人かな?って思ったら、日の丸で日本人でした。とてもスタイルがよく、ファッショナブルで、トレイルランナーではない、何か違うオーラが出てました。

この後、何度も抜きつ抜かれるしたので、とても印象に残っているランナーさんですが、シャイで疲労困憊していた私は声もかけず、それを察知したのか、彼女からも会話はありませんでした。

話はここで終わらず、その方のブログをひょうんなことから発見しました。めちゃくちゃファンキーでノリノリなUTMB完走記なので、ご紹介します。

http://hrc.blog.houyhnhnm.jp/entry/2018/09/10/002804

話をレースに戻しますが、ボナッティ小屋(Bonatti)の麓に着いたときに、あまりの疲労感の強さに、数分間の小休憩をするほど、追い込まれてしまっていた。ここで、上述の女性ランナーに抜かれました。

この頃は、疲労感の強さおなかの調子の悪さに、完走危うしという感じで進んでいました。

ボナッティ小屋(Bonatti)への最後の急登を登って、エイドに到着。

●U10 Bonatti(91.57km)順位1688位(-75) (15:51)
Dsc07594
疲労と体調悪化が強くなって、語るべき走りの無い区間でした。
それでも、休まず進んだことで、コース上では何人にも抜かれながら、区間順位は75人抜いていました。

登りの推進力を失い、すでに休まずに前に進むという戦略しか取れない状況であるが、それが完走への望みをかすかに繋いでいる状態です。

ここでの休憩ですが、まずトイレ休憩に並びました。ここのトイレは地下に男女別であったがすでに一人並んでいた。しかも洋式でなく和式スタイルで心配したが、なんとかうまくいった。個室から出ると私の後ろに誰もいなかったのだが、すでに3人並んでいた。

トイレが終わり、エイドに向かった。この前のエイドでクッキーが美味しく、カロリーも高そうだったので、ここもクッキー数枚とコーラで給食給水し、ボトルに給水して、すぐに出立した。

この後は、高低図ではフラット気味で走りやすそうな区間に見えるのですが、実はかなりきついアップダウンが続き、推進力の低下した私は、ほとんど歩きで進む展開となりました。

悲願の完走に向けての唯一の希望は、前回より1時間余りタイムが良いこと。とにかくこの貯金を心の糧にして、苦しいながらも、前に進み続けました。

最後は標高差250mあまりの九十九折りの激坂をゆっくり下って、何人ものランナーに抜かされながら、アルヌーバに到着した。

●U11 Arnouvaz(96.67km)順位1802位(+114) (17:08)
Utmb2018v08
自身の体調悪化で完走が厳しい展開をバツ印で視聴者に言い訳がましく伝えました。(笑)

コース上でかなり抜かされたものの、114人に抜かされた感じはなかった。
恐らくボナッティ小屋でのトイレ休憩の際に大量に抜かれたのだろう。

新パターンのクッキー数枚にコーラで給食給水し、ボトルに水を補充して、後半戦の山場となるイタリアとスイスの国境上にあるフェレ峠に向けて、出発しようとすると、エイドの出口で、防寒対策としてのレインウエアの確認があった。

ちょうどここでレインウエアを着込んだところの私は、自分のウエアを指して、OKをもらって、出発した。

●アルヌーバに到着する選手たち(17:08)
Dsc07598

ここでブログを書いていて、知ったことだが、この時点では完走圏内に入っていなかった。(完走者1778人に対し、ここでの順位は1802位)

現場にいたときは、関門時間に対して、1時間10分の余裕があり、前回リタイア時より1時間も早くて、余裕があると思っていたが、実際には完走は危ない状況だったということだったのである。

自分の順位を知らないというか、気にしなかったということも、結果的に良かったということですね。

さて、標高2500mのフェレ峠に登り、さらにそこからの20kmにも及ぶ長い下りですが、頑張ります!

次>:UTMB完走記7(フェレ峠・シャンペ・トリエン)

前<:UTMB完走記5(中間地点クールマイユールへ編)

参考:2015年のUTMBレース記録(クールマイユールからアルヌーバへ)

« UTMB完走記5(中間地点クールマイユールへ編) | トップページ | UTMB完走記7(フェレ峠からシャンペ、さらにトリエンまで) »

UTMB(ウルトラトレイル・デュ・モンブラン)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/532494/67152208

この記事へのトラックバック一覧です: UTMB完走記6(クールマイユールから高原を経てアルヌーバへ):

« UTMB完走記5(中間地点クールマイユールへ編) | トップページ | UTMB完走記7(フェレ峠からシャンペ、さらにトリエンまで) »

★誘惑サイト★


リンク

2018年10月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

●広告サイト●


記事画像

  • ブログ記事画像
無料ブログはココログ

◆お願いサイト◆