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2018年5月28日 (月)

【映画】ザ・スクエア 思いやりの聖域(スウェーデンほか)

「万引き家族」の前年にカンヌ国際映画祭パルムドールを受賞した作品。こういう不思議な映画が評価されるんだって感じです。(笑)

【映画】ザ・スクエア 思いやりの聖域(スウェーデンほか)
【映画】ザ・スクエア 思いやりの聖域(スウェーデンほか)

「フレンチアルプスで起きたこと」のリューベン・オストルンド監督による第70回カンヌ国際映画祭パルムドール受賞作。有名美術館のキュレーター、クリスティアンが発表した展示作品「ザ・スクエア」。それは世間に思わぬ反響を生み、大騒動へと発展していく……。クリスティアンを演じるのは、本作で第30回ヨーロッパ映画賞男優賞を受賞したデンマーク出身のクレス・バング。共演は、「ニュースの真相」のエリザベス・モス、「マネーモンスター」のドミニク・ウェスト、「猿の惑星」シリーズのテリー・ノタリー。

【ストーリー】
スウェーデン・ストックホルム。洗練されたファッションに身を包む、著名な現代アート美術館のキュレーター、クリスティアン(クレス・バング)は、周囲の尊敬を集め、そのキャリアは順風満帆。離婚歴があるが、2人の娘の良き父であり、電気自動車に乗り、慈善活動を支援している。そんな彼は次の展覧会で「ザ・スクエア」という地面に正方形を描いた作品を展示すると発表。それは、すべての人が平等の権利を持ち、公平に扱われるという“思いやりの聖域”をテーマにした参加型アートで、現代社会に蔓延るエゴイズムや貧富の格差に一石を投じる狙いがあった。ある日、携帯電話と財布を盗まれてしまったクリスティアンは、GPS機能を使い犯人の住むマンションを突き止めると、全戸に脅迫めいたビラを配って犯人を炙り出そうとする。その甲斐あって、数日経つと無事に盗まれた物は手元に戻り、彼は深く安堵するのだった。そんななか、美術館の宣伝を担当する広告代理店は、お披露目間近の「ザ・スクエア」について、画期的なプロモーションを持ちかける。作品のコンセプトと真逆のメッセージを流し、故意に炎上させて情報を拡散させるという手法だ
った。その目論見は見事に成功するが、世間の怒りはクリスティアンの予想をはるかに超え、皮肉な事に「ザ・スクエア」は彼の社会的地位を脅かす存在となっていく……。

【作品データ】
原題:THE SQUARE
製作年:2017年
製作国:スウェーデン=ドイツ=フランス=デンマーク
配給:トランスフォーマー
上映時間:151分
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【スタッフ】
監督:リューベン・オストルンド 
製作:エリック・ヘルメンドルフ 、 フィリップ・ボベール 
脚本:リューベン・オストルンド 
撮影:フレドリック・ウェンツェル 

【キャスト】
Christian:クレス・バング 
Anne:エリザベス・モス 
Julian:ドミニク・ウェスト 
Oleg:テリー・ノタリー 

【感想】
常々、小難しい映画が好きだと公言しているが、本作品はまさにそういう作品である。

と言いつつ、実際のストーリー展開は、それほど小難しくないというか、むしろ分かりやすい。全体として小難しい物語というかテーマになっているというのが正解。

それぞれのシーンはとても分かりやすいのだが、なんというか、実際の社会にも似た、すっきりとしないエピソードが続き、その予定調和とならない結末に考えさせられ、徐々に画面に釘づけとなってしまう。

本作品の観客に考えさせる力は抜群である。特にビジネスマンは問題解決を常に提示される展開に、頭脳フル回転だろう。(そういう私もだ(笑))

しかも、画面から得も知れぬ緊迫感が漂っており、その結果、観ている観客を金縛り的に拘束させており、これは多くの名作と呼ばれる映画の典型的な特徴の一つを兼ね備えているということなのであるが、本作品においても、151分もの長丁場の映画ながら、その長さを感じさせない圧倒的な画力と展開力のある映画となっていた。

人生経験が不足する子どもが見ても、ほとんど理解不能で面白くないと思うが、そんな子供でも、本作品の画面から解き放たれる得も知れぬ緊迫感は十分に堪能できるだろう。

個人的には、カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門の受賞がふさわしい内容だと思うが、それ以上の高評価を得てのパルムドール受賞なのだろう。

しかしながら、こんな地味な映画は、地上波では絶対に放映されそうにないだろうから、興味のある方は、ぜひとも手を尽くして、鑑賞していただければと思います。(笑)

【ストーリー(ネタバレあり)】
複数のエピソードが同時進行的に進むので、主なエピソード5つをそれごとに記述する。

1 ザ・スクエアの宣伝

 「ザ・スクエア」という現代美術作品が展示されることとなった → その宣伝会議が開かれた → 数日後、広告代理店が画期的なプロモーションを持ちかける → 責任者である主人公は盗まれた携帯と財布問題で忙しいので、判断を部下に任せた → 作品と真逆の残酷で不条理なメッセージ動画が大炎上した → 理事会でクリスティアンは辞任となった → その後、責任者として謝罪会見を開く → 知らなくて映像が公開されたと責任逃れ的な発言をし、会見は炎上した 

2 携帯と財布盗難事件

 出勤途上で携帯と財布を盗まれる。→ GPS機能を使い携帯はあるアパートに存在することがわかる。 → 部下の提案で、脅迫文を作り、アパートに向かう → 部下に投函させようとするが部下は拒否する → やむなく有名人の主人公が投函作業をする → 急いでアパートから車で立ち去ろうとして、車をぶつける(泣) → 数日後に携帯と財布が戻る。 → アパートの子どもが脅迫文で家族に疑われたと文句を言いに来た。 → 無視するが、最後はクリスティアンのアパートまで押し掛けた。 → 厳しい叱責で子供追い返すが、子どもの声が幻聴のように聞こえ始めた。 → 数日後、子どもに謝ろうと連絡先の紙をごみ捨て場から探し出した。 → しかし電話はつながらない。 → 仕方なく、アパートに探しに行く。 → 子供は家族とともにどこかに引っ越したことがわかった。 → 一部始終を観ていたクリスティアンの娘たちは帰路の車の中で無言ながら「お父さん、どうするの?」という顔がアップになって映画は終わった。

3 女性記者との色恋沙汰

 女性記者から現代美術館に関するインタビューを受ける → 美術館のパーティで再会する → 絶対にあの女とは寝ないと何度もつぶやく → 結局、女性記者のアパートに行く → そこにはチンパンジーがペットとしていて、驚く → 激しいセックスとなる → 終わった後のゴムの処理で女と揉める → ろくでもない女だと思う → 翌日、女性記者が美術館にきて昨日のことを詰問される → 取り繕おうとする → 女は聞く耳を持たない → 事件が起きて、呼ばれて、なし崩し的に終わる

4 暴力と恐怖(イベントトラブル)

 美術館の賛助会員を集めてのパーティが開催される → 出し物(ゴリラの物まね芸術家)で現代美術愛好家を驚かそうとする → ゴリラの物まね芸術家は精神が逝っている奴で完全に暴走する → 圧倒的な暴力にその場の全員が凍りつく → 誰も抵抗できなくなる → やがてある女性をいたぶり始める → ついに女性に襲い掛かる → やっと初老の男性が反撃する → それを契機に男性たちがゴリラの物まね芸術家をボコボコにする → (たぶんなぶり殺しにされたと思われるがそのシーンはない)

5 娘たちとの生活

 携帯と財布を盗んだ嫌疑で怒っている少年が自分のアパートに来たのかと思って怒りで扉を開ける → 実は別れた自分の娘たちだった → (恐らく別れた妻との交代の時期となり)しばらく一緒に生活することになる → 娘たちと買い物しているとメッセージ動画が炎上していて急いで美術館に戻らなくてはならなくなった → ホームレスに留守番を頼み娘らを探しに行く → 娘らと美術館に戻る → クリスティアンは首になり、娘たちと過ごす時間ができる → お姉ちゃんのチアリーディング大会に応援に行く → その帰りにアパートに子供の家族を探しに行く → 娘も一緒に探しに行くことになる → アパートの住民の話で子どもの家族は引っ越したことが判明 → 一部始終を観ていたクリスティアンの娘たちは帰路の車の中で無言ながら「お父さん、どうするの?」という顔がアップになって映画は終わった。

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