がんが自然に消えていくセルフケア 野本篤志/著
副題「毎日の生活で簡単にできる20の実践法」
私の家系は決して長寿ばかりではないのだが、がんで死んだ親族は少ない気がする。
本著では、日本人の2人に1人ががんで亡くなると書かれていることを考えれば、いわゆる「がん家系」ではないのだろう。
しかししかし、ウルトラとかUTMFだのUTMBなんかの非常にストレスの強い、過酷なレースを走っている身からすると、わが体内で、がん細胞が常に発生している気がするし、免疫力の低下もあるだろうし、かなり心配な状況でないかとも思っている。
ということが心配で本著を手にしたのではなく、ある講演で、さらりと講師が述べた「がん細胞は熱に弱い」という話を聞いて、本当なんだろうか?と思って手にしたのが本著である。
備忘録的に気になったところを書き綴る。
●がん細胞は冷えが大好き(低酸素・低体温に適応)
→がん細胞は35度台で最も活発に増殖し、41度くらいで死滅
免疫力は37度くらいが最強
●がん細胞は毎日5,000個も発生している。
→つまり、人間はがん細胞を駆除する能力がある。
●がん治療薬におけるプラセボ効果の出現
→プラセボ効果が出るということは、人間には自ら、がんを治す力があるということ。
つまり、ポジティブな気持ちが重要
※プラセボ効果とは本来は薬効として効く成分のない薬(偽薬)を投与したにもかかわらず、病気が快方に向かったり治癒すること
●がんはナトリウムとカリウムを中心としたミネラルバランスの破たんが最初の原因
→つまり、食生活を中心とした健全な生活習慣が重要
●食事の基本は「玄米」「菜食」「減塩」
→ナトリウムとカリウムのバランスを是正する食事
まごわやさしい
野菜ジュースの摂取
動物性油脂、トランス脂肪酸は避ける
アマニ油が最高
●天然で副作用のない抗がん剤「低分子フコイダン」
→フコイダンは、もずく、めかぶ、こんぶなどの海藻類に含まれるヌルヌルした成分
●抗がん作用を発揮する天然物質「レスベラトール」
→ポリフェノールの一種
●がんの大きな原因は「慢性的なストレス」
→ネガティブでなく、ポジティブな思考と行動がプラセボ効果を高める
死のイメージを健全なものにする(「死にたくない」という執着を捨てる)
【まとめ】
がんを治す力が人間には備わっている。
それがストレスによって失われることがあり、がんになる。
がんを治す力を維持するには、食生活などの健全な生活習慣が重要であり、前向きな気持ちが重要
食生活は、インスタントとかファストフードを食べており、かなり改善が必要だが、それがストレスになると逆効果だし、あまり気にしないことにする。
これまでも風邪を引きたくないなどの理由から体温維持には気を使ってきたので、それについては継続していこうと思う。
面白いのは本著の著者は薬学博士であること。もちろん素人よりは遥かに医学的な知見はあるが、一方で、医師ではないということが、医療を否定しかねない大胆な考察が行えられて、このような異色な著作を生んだともいえる。
個人的には、本著の理論はその通りだと思いましたので、ご参考まで
【かずさんの新仮説】
何の医療的な知見もないが、歴史と経験による考察により、新たな仮説をここに発表します。
「熱いお風呂に入るから日本人は皮膚がんが少ない」
これは、がん細胞は熱に弱いということと、日本人は皮膚がんが少ない、熱いお風呂に日本人は毎日のように入るが外国人はシャワーかぬるいお風呂であること、以上の事実から推測したものである。
みなさん、この新仮説はいかが思われますか?
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