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2018年1月31日 (水)

【映画】ベロニカとの記憶(イギリス)

本作品のテーマである「人は過去を修飾し、都合よく編集する」とは、その通りだと思う。ゆえに、もはや私は真実の過去が思い出せないのだ(笑)

Beronica

英国ブッカー賞受賞小説『終わりの感覚』を「めぐり逢わせのお弁当」のリテーシュ・バトラが監督したミステリードラマ。引退生活を送るトニーの元に、弁護士から一通の手紙が届く。それによると、40年前の初恋の人の母親がトニーに日記を遺しているという。出演は、「ミス・シェパードをお手本に」のジム・ブロードベント、「さざなみ」のシャーロット・ランプリング、「つぐない」のハリエット・ウォルター、ドラマ『セルフレス 覚醒した記憶』のミシェル・ドッカリー。

【ストーリー】
引退生活を送るトニー(ジム・ブロードベント)の元に、見知らぬ弁護士から一通の手紙が届く。
それによると、ある女性がトニーに日記を遺したという。
その女性とは40年前の初恋の人ベロニカ(シャーロット・ランプリング)の母親で、遺品の日記はトニーの学生時代の親友のものだった。
ベロニカと再会したトニーは、若くして自殺した親友、初恋の秘密など、長い間忘れていた青春時代の記憶が揺らぎ始める。
過去の謎が明らかになったとき、トニーは人生の真実を知るのだった……。

【作品データ】
原題:THE SENSE OF AN ENDING
製作年:2015年
製作国:イギリス
配給:ロングライド
上映時間:108分

【スタッフ】
監督:リテーシュ・バトラ 
原作:ジュリアン・バーンズ 
脚本:ニック・ペイン 

【キャスト】
トニー・ウェブスター ジム・ブロードベント 
ベロニカ・フォード シャーロット・ランプリング 
スージー・ウェブスター ミシェル・ドッカリー 
セーラ・フォード エミリー・モーティマー 
エイドリアン・フィン ジョー・アルウィン 
マーガレット・ウェブスター ハリエット・ウォルター 
若き日のトニー ビリー・ハウル 
若き日のベロニカ フレイア・メーバー 

【感想】
「めぐる逢わせのお弁当」は実に良い映画だった。だからその監督の作品ということで、観たのであるが、またしても日常的に普通にありそうな、でも不思議な世界に、誰の人生にも起こりうる出来事に心揺さぶられた。

学生時代は楽しく時間を無駄に費やした時代である。今思えば、その時間を取り返したいくらいだが、そう思える今のために過去は存在する意義があるのだろう。

そして、若いころは、自らの可能性や未来に心躍り、ゆえに周りが見えなく、自分に都合の良い生き方をしていたことも想像に難くない。

しかし、それが実際、どうだったのかと言えば、冒頭に記載した「人は過去を修飾し、都合よく編集する」のとおり、今や真実は忘れ、自分に都合の良い思い出になっていると思う。

実際に数年前にあったことだが、まだ、私は山登りにまったく興味がなかった20代の頃に、両親の希望をかなえるべく、家族で富士山に登りに行ったのだが、母親が6合目あたりで体調が悪くなって、引き返したことがあった。

自分はずっとそう思っていたのだが、あるとき母親から「あんたが気分が悪くなって戻ろうというから下山したのよ」と何年か前に言われたことがあり、そんな記憶は自分の中では完全に欠落し、自分にとって都合の良い記憶に書き換えられていたのだ。
(しかし、今これを書きながら思ったのは、実は母親の記憶が改変された可能性もゼロではないのではと思い始めた。そうなるともはや真実は誰もわからない(笑))

私は男性であり、この主人公のようにかなり自己中のわがままな人間なので、主人公に素直に感情移入でき、しかも、すっかり忘れていたこの悲惨な過去をすぐに教訓めいた出来事として未来に生かそうとすることに即座に同意できた。

一方、本映画を女性が見た場合、ベロニカに感情移入して、今なお苦悩するベロニカの辛さを思いやることもできず、むしろ過去の傷をえぐる行為を平然としてしまう、思いやりの欠けた、いや愚かで無神経な主人公をきっと許せないだろうし、今まで耐えて生きてきたベロニカの人生に同情しつつ、彼女の誇り高き生き様に共感するだろう。

そういう意味で、本作品は男女や性格の違いで、いろいろな感想が生まれる作品だと思うし、それが監督の狙いであるだろうが、私はそのもっとも単純で愚かな男性の部類に入るんだなあと思わされる見事な映画でした。

【ネタバレ】
年金生活を送るバツ1の主人公トニーは、元カノのお義母さんの遺品(自殺した親友の日記)を譲り受けることになったのだが、娘である元カノの拒絶により遺品を受け取れなくなっていた。
トニーの元妻は弁護士なので、そのことを相談し、その中で、40年前の学生時代の恋人であるベロニカとの思い出を元妻に語り始める。
出会いからなかなかHをさせてもらえず、それでも彼女の実家に泊まりに行くと、彼女のちょっと色っぽいお母さんと仲良くなったこと、彼の大親友で自殺したエイドリアンとの思い出などを思い出す。
また学生時代の親友たちのことも思い出し、メールで連絡し、再開した際に、遺品問題の話をすると、ベロニカと連絡を取るために、旧友がファイスブックで彼女のお兄さんを見つけ、メッセージをお送り、ベロニカと会うことになった。
思い出のつり橋で再会を果たすが、なぜ日記を私に渡さないかと詰め寄ると、ベロニカは古い手紙をトニーに渡し、一方的にその場を立ち去ってしまう。その彼女の後をつけ、彼女の自宅を突き止め、彼女の家の近くで待ち伏せる。まさにストーカー状態。
元妻に学生時代のことを語る中で、ベロニカとの別れを思い出す。親友エイドリアンと付き合い始め、それに対しエールを送るような別れのシーンを思い出す。

娘の早産騒ぎに巻き込まれ、手紙を読むのが遅れたトニーであるが、手紙を読んで衝撃を受ける。ベロニカとの別れのシーンは実は、ベロニカに対して、エイドリアンと子供を作れば、その子を呪うというような酷い文章を書いて送っていたのだった。

そうなるとトニーは彼女に対して、懺悔の気持ちを持ち始め、ベロニカに謝りたいと思うようにって、待ち伏せし始める。

それでベロニカを見つけるが、彼女は、知的障害者グループの散歩に同行しているシーンを見つけ、彼女がそのグループと離れ、そのグループがパブに入ったので、パブに一緒に入った。
パブの中で、ベロニカと特に親しくしていた40歳くらいの中年男性に声をかける。彼は親友のエイドリアンにそっくりで、しかも彼の名前はエイドリアンで、トニーは彼女の子どもだと認識する。

トニーは、さらに衝撃を受けるのだった。
しかし、真実はさらに残酷だった。ベロニカの子だと思っていたエイドリアンは、実は弟だったのだ。つまり、ベロニカの彼氏エイドリアンは、彼女の母親とそういう関係になり、それに思い悩んで自殺したということだったのだ。
それを知ったトニーは、ベロニカに日記はいらないと伝え、彼女に懺悔し、自分がいかに幸せだったかを思い知り、自分の元妻と娘らに、自分お宝であると言って、映画は終わった。(実は映画の終盤、自分の過去に思いが巡って、ストーリーをよく覚えていないので、間違っているかも(笑))

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