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2017年10月27日 (金)

【書評】やめるときも、すこやかなるときも 窪 美澄/著

【書評】やめるときも、すこやかなるときも 窪 美澄/著
【ストーリー】
家具職人の壱晴は毎年十二月の数日間、声が出なくなる。過去のトラウマによるものだが、原因は隠して生きてきた。制作会社勤務の桜子は困窮する実家を経済的に支えていて、恋と縁遠い。欠けた心を抱えたふたりの出会いの行方とは。

【感想】
窪美澄さんの作品は、過去に一冊読んで、衝撃を受けた。それは「ふがいない僕は空を見た」http://run-run-kazu.cocolog-nifty.com/blog/2011/06/post-8f65.html

あの作品は、非常にドロドロとした現代社会の深い闇を照らすような作品で、特に年少者には薦めがたい作品であったのだが、本作品はそれとはちょっとというか、かなりテイストが変わっている。私には似合わない、純愛の香り漂う作品となっている。

男性の主人公壱晴は、過去に大きなトラウマを持ち、女性の主人公桜子は32歳で処女という設定で、物語は二人が一緒のシーンをお互いの視線・心情でそれぞれを紡いでいる。

ある意味、同じ情景でお互いの心情が異なることがとても分かりやすい構成で紡がれている一方、主人公が変わった際の読者自身の心情切り替えは、慣れていないこともあり、ちょっと新鮮な感じすらする。

タイトル的には、ハッピーエンドは間違いないのだが、二人のもどかしい恋の行方に、まさにじりじりする展開で最後まで楽しまさせてもらえた。

人生を重ねれば重ねるほど、トラウマやしがらみは多く、強固になるものだから、若い時に勢いで結婚するというようなことは、振り返ってみるとそれなりに意味のあることなんだなあと思うのは、既に結婚した身の感想であろうが、この小説の主人公二人も様々な出会いと別れの中で、後悔しない生き方とは何かということを周りサポートと自分自身の力で見つけ出す。

それって、大事だよなあと思って、最後は嬉しくなって、読了できました。

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