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2017年10月 4日 (水)

あのサンガス山を越えることができたのだろうか?

10年以上走っているので、それなりの数のマラソン大会などに出場している私であるが、思い入れの特に強い大会となると、やはりこのブログのタイトルになっている「スパルタスロン」や「UTMB」などの大会に限られてしまう。

そして、毎年9月末に開催されるのが、「スパルタスロン」である。

思い入れがあると言いながら、私は2013年の1回しか参加していないのだが、多くの先輩ランナーは、複数回、たいがいは5回以上参加されている。

そして私が敬愛するウルトラランナーの一人である、バカロード師匠もスパルタスロンに複数回チャレンジしているお一人である。

バカロード師匠は、確か今回で8回目のチャレンジである。不思議なことに一度も完走されたことがないのである。

未完走ということは、完走する実力が不足しているのか?と問われれば、そんなことはないと私は思っている。

なぜなら、世界で数人しか成し遂げられなかった北米大陸横断レース(距離約5000キロ)を完走されているのだから、実力は十分というか、世界屈指の変態ランナーのお一人なのである。

そして、そのときバカロード師匠が綴られた北米大陸横断レース完走記は私の人生を変えた、まさに私にとってのバイブルそのものの完走記であり、それを読み返すたびに、抱腹絶倒しながら感動の涙にくれてしまうのである。

おっと、話がだいぶそれましたが、スパルタスロンは距離246km、制限時間36時間の世界屈指のウルトラマラソンレースで、その道中に、サンガス山という標高1100mの山を越えなければならないのである。

バカロード師匠は、このサンガス山を一度も越えたことがないらしいのであるが、今回はサンガス山直下のエイドに到着したことは、ネットの通過記録で明らかであった。

記録上、次のエイド(サンガス山を越えた麓の集落)には、時間内に到着しなかったようだが、ひょっとするとサンガス山を越えて、その直後にリタイアしたのかもしれないと思っての本ブログ記事のタイトルである。

参考まで、私のスパルタスロン完走記のサンガス山の部分を抜き出してみた。

CP47 02:46 159.5km地点(区間距離2.3km:登り)
 MOUNTAIN BASEというエイド。サンガス山越え直前のエイド。Imgp5964
第12補給地点。物資Aにべスパと百均カッパ。
 山越えということでまずイスに座らされ、ブランケットを掛けられ、ボランティアが熱心に山越え準備を手伝ってくれる。
 リュックが満杯なので、ヒートXシャツはスパルタに返送するとスタッフが山上は寒いと心配するので、レインウェアに交換すると説明すると納得してくれた。
 スープを奨められるが辞して、オレンジジュースをもらい、さっそくレインウェアを羽織って、出発する。
 エイドからすぐに左折して、登山道に入り、まずは直登。先ほど抜かれた外国人の何人かより先に出発したので先行して逃げる形。
 やがて右に折れ、電飾に迷わないように誘導してくれる九十九折のガレ場の登山道に入る。
Imgp5965
浮石で足が滑る登山道ということで外国人らのスピード上がらず、むしろ引き離して進む。
 寒い中、要所要所にスタッフもおり、体制は万全。寒さもかなりのものだが、体が動くので、レインウェアを着ると暑くて苦しかった。
 標高差350m強の足場の悪い登山道だが、前へ前へと進んでいると40分弱で案外あっさりと頂上に到着。

CP48 03:24 161.8km地点(区間距離2.7km:激下り)
Imgp5966_2
 サンガス山頂のエイド&第4関門。風も強く寒いので長居は不要。
 すぐに下り始める。傾斜は急でガレてはいるが幅広の登山道。ブルドーザーなら通行可能な道。私の得意の下りなので足の甲は痛いが走って降りる。
 日本人を含め何人かのランナーを抜かすが、下りではときどき強く踏ん張る必要もあり、足の甲の痛みは絶頂に達した。ここはトレランシューズが欲しいところだが、ここ以外は必要なかった。
 集落(サンガス)に入るとエイド到着。

CP49 03:52 164.5km地点(区間距離2.5km:少し上り)
 集落(SAGAS)内のエイド。
Imgp5967
スープを奨められるが辞す。3位S君(右端)に追いつき、後に4位になるさっきの下り坂で抜かしたらしいTさん(真ん中。レース後、彼から颯爽と抜かされましたと話してくれたことから判明)に追いつかれる。寒くないのでサンガス山越えで羽織っていたレインウェアをリュックのポケットの収納して出発。

以上が2013年のブログ記事からの引用

つまり、サンガス山の通過時間は、ほとんどのランナーは夜間の通過となり、真っ暗な山道をひたすら進み、山頂では真っ暗で何も見えず、しかもたいがいは風が強く、昼間は30度超だった気温も、一桁台で、風が強ければ体感気温は氷点下にもなるような悪条件で、とにかく寒くてとても長居はできず、登ったら、すぐに降りはじめるだけで、山頂自体には何の思い入れもない。

しかしながらスパルタスロンを象徴する難関の一つであり、それを越えたという事実は次への糧となるに違いない。

でも、最終的には、そんなことは、どうでも良くて、バカロード師匠の無事と、次への挑戦の意欲が確認できれば、それで良いのであるのだが、どうなっているのだろうか?

★★★追記(2017/10/04)

バカロード師匠から以下のコメントが届きましたので、ご紹介します。

いま関空つきました!
ご心配いただきありがとうございます!
今回、ひたすらゆっくり進む戦略が自分に合っていたようで160キロのサンガス山の麓まで元気もりもりで、メシも食いまくり、時間にも余裕がありました。
長いつづら折の登りも全部走れたくらいて、麓では暑いくらでした。そこに落とし穴がありました。山の中腹から横殴りの雨と風にやられはじめて、下りに入ると体がまったく動けなくなりました。

投稿: バカロード | 2017年10月 4日 (水) 19時42分

大げさかもしれませんが、し、死ぬかも、、と思ってしまったくらいです。夏山で薄着で登山して遭難する人のことをバカだなーと見下してましたが、まさに自分が今そうなっているという事態。山を降りたとこにエイドに着いても、震えが止まらず、おっちゃんにパンツ以外全部脱がされ、毛布にくるまれました。

投稿: バカロード | 2017年10月 4日 (水) 19時46分

1時間前までピンピンしてたのに、今は死にかけ、、、スパルタスロン甘くないです。厳しいです。最近は初参加される方の実力があがり、1回目で完走する例が多くなりました。連敗してる人はほぼいないです。遺産級の存在といってよいかも知れません。どんとん年寄りに近づいてますが、毎年30キロずつゴールに近づいてますので、計算ではあと3年後に完走できる予定です。

投稿: バカロード | 2017年10月 4日 (水) 19時53分

コメント欄に長々とすいません。
というわけで、今年も晴れて連敗記録を上積みしてきました。まだあきらめてないので、来年またチャレンジします!
どうせ負け続けの人生でございますし。最後に勝てばよいのです、おっほっほっ。
かずさんブログ読んでらっしゃるスパルタ参加者多いですよ。テーマに取り上げていただき、ありがとうございました!

投稿: バカロード | 2017年10月 4日 (水) 19時58分

【ひと言】
 まずは無事のご帰国、安堵しました。
 丁寧にコメントいただき、サンガス山での苦闘が目に浮かびました。
 それにしてもサンガス山でこのような酷い目に合っていらっしゃったとは、露知らず、びっくりでした。
 サンガス山で暴風雨を喰らうと、低体温症は必至だと思います。
 さすが鍛え抜かれたウルトラランナーのバカロード師匠、普通なら死んでもおかしくないところ、死なないで、きちんとサンガス山を越えているんですもんね。さすがです!
 もうこんなひどい目に会うことは無いしょうし、来年の完走に向けての闘志みなぎるコメント、すでに来年が楽しみです。
 来年、スパルタスロンにご一緒したいなあ・・・

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コメント

いま関空つきました!
ご心配いただきありがとうございます!
今回、ひたすらゆっくり進む戦略が自分に合っていたようで160キロのサンガス山の麓まで元気もりもりで、メシも食いまくり、時間にも余裕がありました。
長いつづら折の登りも全部走れたくらいて、麓では暑いくらでした。そこに落とし穴がありました。山の中腹から横殴りの雨と風にやられはじめて、下りに入ると体がまったく動けなくなりました。

大げさかもしれませんが、し、死ぬかも、、と思ってしまったくらいです。夏山で薄着で登山して遭難する人のことをバカだなーと見下してましたが、まさに自分が今そうなっているという事態。山を降りたとこにエイドに着いても、震えが止まらず、おっちゃんにパンツ以外全部脱がされ、毛布にくるまれました。

1時間前までピンピンしてたのに、今は死にかけ、、、スパルタスロン甘くないです。厳しいです。最近は初参加される方の実力があがり、1回目で完走する例が多くなりました。連敗してる人はほぼいないです。遺産級の存在といってよいかも知れません。どんとん年寄りに近づいてますが、毎年30キロずつゴールに近づいてますので、計算ではあと3年後に完走できる予定です。

コメント欄に長々とすいません。
というわけで、今年も晴れて連敗記録を上積みしてきました。まだあきらめてないので、来年またチャレンジします!
どうせ負け続けの人生でございますし。最後に勝てばよいのです、おっほっほっ。
かずさんブログ読んでらっしゃるスパルタ参加者多いですよ。テーマに取り上げていただき、ありがとうございました!

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