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2017年9月 7日 (木)

【映画】夜明けの祈り(フランス=ポーランド)

戦争と男性の暴力性と残虐性、さらには人間の弱さと冷酷さに恐怖しましたが、それでも最後にホッとできたのが救いでした。

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「ボヴァリー夫人とパン屋」のアンヌ・フォンテーヌによる実話に基づくドラマ。1945年12月のポーランド。赤十字で医療活動を行う若き女医マチルドのもとに、シスターが助けを求めてくる。修道院にはソ連軍の蛮行によって身ごもった7人の修道女がいた。出演は、「世界にひとつの金メダル」のルー・ドゥ・ラージュ、「ハミングバード」のアガタ・ブゼク、「イーダ」のアガタ・クレシャ。第42回仏セザール賞主要4部門ノミネート。

【ストーリー】
1945年12月のポーランド。若きフランス人女医マチルド(ルー・ドゥ・ラージュ)が赤十字で医療活動を行っていると、悲痛な面持ちのシスターが助けを求めてやってくる。マチルドは担当外であることを理由に一度は断るが、凍てつく空の下で何時間もひたむきに神への祈りを捧げる姿に心を動かされ、遠く離れた修道院へ行く。修道院では、7人の修道女がソ連兵の蛮行によって身ごもり、信仰と現実の狭間で苦しんでいた。マチルドはかけがえのない命を救う使命感に駆られ、数々の困難に直面しながらも激務の合間を縫って修道院に通い、孤立した彼女たちに希望を与える……。

【作品データ】
原題 LES INNOCENTES
製作年 2016年
製作国 フランス=ポーランド
配給 ロングライド(提供:ニューセレクト=ロングライド)
上映時間 115分

【スタッフ】
監督 アンヌ・フォンテーヌ 
製作 エリック・アルトメイヤー 、 ニコラス・アルトメイヤー 
原作 フィリップ・メニヤル 
脚本 サブリナ・B・カリーヌ 、 アリス・ヴィヤル 、 アンヌ・フォンテーヌ 、 パスカル・ボニゼール 
撮影 カロリーヌ・シャンプティエ 
音楽 グレゴワール・エッツェル 
編集 アネット・デュテルトル 

【キャスト】
Mathilde Beaulieu ルー・ドゥ・ラージュ 
Maria アガタ・ブゼク 
Mere Abesse アガタ・クレシャ 
Samuel ヴァンサン・マケーニュ 
ヨアンナ・クーリグ 

【感想】
ファウンダー ハンバーガー帝国のヒミツとどちらを見ようかと迷って、戦争モノのこちらを選択した。

いつも同じことを言っているが、戦争ほど不条理な世界はなくて、それを芸術は、文学、絵画、音楽などで、ことさら描くものの、戦争に関しては映画に勝る描写力はないだろう。

今回もそうした戦争の不条理さを余すことなく描かれていたし、それに加えて、宗教の不条理さも描かれていた。

まず、ソ連軍の蛮行であるが、この映画では修道女のトラウマのイメージとしてぼやかして描写されているが、純潔を守るべき修道女が身ごもるということは、そういうことなのだろう。

日本でも終戦末期にソ連軍が侵攻し、日本人居留民などに同様な蛮行が多数歴史的事実として、伝えられており、ソ連軍兵士とはそういうモラルだったことは想像に難くなく、事実であったと思ってしまう。

この映画の凄いというか、少し異質に感じたところは、主人公のフランス人女医マチルドが、修道女たちのために命を掛け献身的な奉仕をする一方で、普通の女性、いや少し軽いといって良いかもしれないやや奔放な性格(喫煙、飲酒、男性関係)などが描かれていて、その人間臭さに私のように快楽に流されやすい市井の人間としても、親近感が湧いてしまうのである。

そうは言いながら、マチルドの献身ぶりは、凄まじい。戦争直後の混乱期に人の精神は強靭さを発揮するのかもしれないが、まだ20代の若い女性の行えるものとは思えない。なにせ、そこには蛮行をしたソ連兵があちこちに駐屯しているのだから。

【ネタバレ】
修道院にいる修道女は20人くらいで、そのうち若い修道女7人が妊娠していた。

最初の出産が始まったとき、女医のマチルダに連絡があり、病院勤務を終えたマチルダは危険を押して単身修道院に乗り込み出産を成功させるが、帰路ソ連軍の検問に引っかかり、犯されそうになるが、何とか切り抜けるものの、病院には戻れず、上司に厳しく叱責されるが秘密は守りとおす。

出産した若い修道女は、我が子を愛してはいたが、修道院では養育できないと、修道院長が修道女の叔母に赤ちゃんを預けた。
2番目に出産した修道女は、神の御心に背いた、つまり処女でなくなったことを悔やみ、生まれたばかりの我が子に一瞥もしなかったので、最初に出産した修道女が初乳を与えた。
しばらく、この最初に出産した修道女が2番目の赤子の養育係りとなった。

赤ちゃんがいることで修道院はなんとなく賑やかで和やかな雰囲気になったが、次は二人同時の出産が始まった。その知らせを受けたマチルダは同僚で恋人の男性医師を連れて修道院に乗り組むが修道院長が男子禁制に基づく反対をするが、副修道院長の助けもあり、何とか男性医師も乗り込んで、2人に出産を助ける。

その間に、修道院長は2人目の赤ちゃんを養育係りの目を盗んで連れ去り、雪降る山の中の十字架の前に置いていった。

赤ちゃんを取られ失意の若い修道女は修道院から身を投げて自殺した。

(続く)

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