« 萩往還マラニック0次関門突破! | トップページ | OSJ ITAMURO100 完走報告&完走率 »

2017年8月 2日 (水)

【映画】彼女の人生は間違いじゃない(日本)

震災で福島の日常を壊された拠り所無き怒りの一片は原発の恩恵を受けた我々にも責任の一端があるということを真摯に再認識した。

Ws000154

廣木隆一監督が処女小説を自ら映画化した人間ドラマ。福島で父親と仮説住宅で暮らし、週末だけ東京でデリヘル嬢をするヒロインが、福島と東京を行き来する生活のなかで、光を見出そうとする姿を描く。『日本で一番悪い奴ら』などでも激しい濡れ場に挑戦した瀧内公美がヒロインのみゆきを、廣木監督作の常連である高良健吾らが脇を固める。

福島の市役所で事務仕事をするみゆきは、仮設住宅で父と暮らしている。震災があってから恋人と上手く付き合えなくなっていた。言葉にできない衝動に突き動かされ、週末になるとデリヘルのアルバイトをしに渋谷に出る彼女が、高速バスで福島と東京を往復する中で目にしたものとは……。

【作品データ】
製作年 2017年
製作国 日本
配給 ギャガ(共同製作:ギャンビット)
上映時間 119分
映画公式サイトへ

【スタッフ】
監督 廣木隆一 
原作 廣木隆一 
脚本 加藤正人 
主題歌 meg 
全てを見る(4)

【キャスト】
瀧内公美 
高良健吾 
光石研 
柄本時生 
戸田昌宏 
安藤玉恵 
波岡一喜 
麿赤児 
蓮佛美沙子 
篠原篤 
毎熊克哉 
趣里 

【感想】
福島の仮設住宅が主要な舞台となっているが、その仮設住宅の大きな駐車場を俯瞰で映しながら、停まっている車の数が僅かであることが、震災から年月の経過、人々の意識の変化、風化を如実に表す見事なショットだった。

震災の影響があったとしても、職業的には安定している市役所職員の女性がなぜ東京で毎週末デリヘルを行っているのか?本映画ではそのことは明確に描かれていない。

人生は、それほど単純でないことは、私の経験からも確かなことであるが、人は分かりやすい答えを求めてしまうのも事実である。

福島の震災は、現代日本における最大の不条理が鎮座している世界であることも、当然、その世界との関わりが極めて薄い私からしても、確かなものに思う。

平安な日常を根こそぎなぎ倒した震災と原発事故、まだ未解決のことが多過ぎて、到底総括などには時期尚早であるとは思うが、私をはじめ、人々の記憶の風化は進んでいる気がする。

ありきたりな日常の中で、流されるだけでなく、ときどき踏みとどまって、振り返りつつ新しい道を模索する。

それこそが人生なのだということを、本映画は改めて伝えてくれた気がした。

Ws000155

映画が始まってすぐに主人公を演じる瀧内公美さんを見た第一印象は、「田中美佐子」に似ているだった。(上の画像を見るとその自信がなくなるのだが・・・)

横顔は本と似ていると思いましたよ。

ところで、主人公が従事しているデリヘルのことを少し説明したい。良く知らない人もそれなりにいるだろうから
本来ならば、私の過去のブログ記事にリンク張れば済むところだったのであるが、事情により書評を以下のとおり転載する。

Mamaderi

多読でノンフィクションものが大好きな私なので、こうしたジャンルも読む。何よりこの手の分野は、実のところ弱いので、これに頼らざるを得ない。

本著は、シングルマザーとなって生活困窮して、デリヘル嬢になって、現在はその経営者として、業界内では成功している著者による自叙伝である。

デリヘルとは、デリバリーヘルスの略。風俗営業法では無店舗型性風俗特殊営業に類型。
具体的には、派遣型ファッションヘルスとして、男性の自宅やホテルに出向いて、性的サービスを行うもの。
男性は電話によって、お気に入りの女性を指名したり、好みのタイプを伝えます。
注文を受けた店は、専属のドライバーが運転する車で、待機部屋から女の子を派遣し、60分から120分、もしくはそれ以上、あらかじめ申し込んだ時間内で、男性は性的サービスを楽しむことが出来ます。終了時間になったら女の子は退室し、ふたたびドライバーとともに待機部屋に戻ります。
これが、デリヘルの基本的なサービス内容と本著では書いてあります。

著者の最初のお客さんは、新人デリヘル嬢好きの男性で、デリヘルサービス上の違法となる性行為まで及んでしまったことまで赤裸々と書いており、サービス精神旺盛だとしても、これはある意味、筆者渾身の執筆であります。(新人好きのお客は、何も知らない信心を口説き落としてエッチまでする人がいるらしい。)
そのほかにも、業界ならではのいろいろなエピソードが綴られつつ、現在は、自身の実体験を基に、経営者として裏稼業からの脱却を目指す姿は、とても輝かしく感じられるところである。

そうはいっても、現在経営者として、多くの女性を雇用しているにもかかわらず、実の母には打ち分けられず、我が子らにも自身の職業について正直に語ることが出来ない。
それを悲しき苦悩と捉えられるのか、自業自得と見るべきなのか、今の私には判りかねるところである。(2012/10/23 13:49)

7年近く前に読んで、書評として挙げていたところであるが、最近、問題視されるメールが届き、問題部分は明確に明示されていなかったが、恐らくはデリヘルという表記がタイトルにあったことだろうと思われるが、書評であり問題になるとも思えなかったが、万一ブログ全体を閉鎖されでもすれば、本末転倒であるので、自主規制したところである。

と、話がだいぶずれたが、デリヘルとはそういう職業だそうです。

« 萩往還マラニック0次関門突破! | トップページ | OSJ ITAMURO100 完走報告&完走率 »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 【映画】彼女の人生は間違いじゃない(日本):

« 萩往還マラニック0次関門突破! | トップページ | OSJ ITAMURO100 完走報告&完走率 »

★誘惑サイト★


リンク

2023年5月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

●広告サイト●


記事画像

  • ブログ記事画像
無料ブログはココログ

◆お願いサイト◆