川の道ハーフ完走記1(妄想スタート編)
川の道ハーフ254kmの完走記その1
スタート前の勘違い妄想と小諸からのスタート、さらにはバカロード師匠に追いつくところまでです。
今回の完走記は、これまでの客観冷静な大会報告ではなくて、みなさまにはあまり役立たない、ちょっと私の妄想を前面に出した内容でお届けします。(笑)
なので、お気に召さない方は、どうぞこの場あるいは途中からでもご自由に退出してください。m(__)m
昨年川の道フルを完走し、大感動を頂いたにもかかわらず、今回は川の道フットレースの後半ハーフに出場したわけであるが、フルを回避した最大の理由は、長く休めそうにないということであったが、本当に理由は、フルで攻めて完走すると次は確実に体が壊れるという恐怖から回避したのであった。
その上で、後半ハーフに出場する動機としては、昨年のフルで満足に走れなかった長野県と新潟県をかっ飛ばし、フルランナーを激励しながら追い抜くことで、背中を押す風となりたいというようなことを、大会参加では表明していた。
その結果、後半ハーフでのエントリーが確定し、大会参加資料が送られ、参加者メッセージに載った自分のコメントに格好いいと思い、さらには永久ゼッケン番号が記載されていたことに満足感いっぱいで酔いしれていたのが参加資料を4月に自宅で受け取った時でした。
その後、参加資料に掲載されている過去のランナーの成績一覧、フル520kmであれば完走者全員の氏名、順位、タイム、ハーフでは上位3名の氏名、順位、タイムが載っており、今年は後半ハーフということで、ハーフの記録を眺めていたら、ムクムクと自分の心の中で、野心というか欲望が頭をもたげてきたのである。
そのよこしまな考えとは、2013年に完走したスパルタスロン246kmでの走りを再現できれば、一覧表の記載される3位入賞も可能なのではないか?というものである。
今なお、私はウルトラマラソンの最難関の大会はスパルタスロンだと思っているのであるが、その最難関コースで私が出した33時間31分というのが、250kmクラスの超ウルトラマラソンにおける私のベストタイムなのである。ちなみに、250kmクラスの超ウルトラマラソンの完走記録としては、スパルタスロンのほかには、さくら道国際ネイチャーラン250kmでの34時間39分、萩往還マラニック250kmでの44時間40分、そして今回の川の道後半ハーフ254kmの41時間38分がある。
参考までにそれぞれ完走記はこちらから
いずれの完走記を読んでいただいても分かることであるが、フルマラソンでサブ3.5レベルであり、1000mを全力で走っても4分を切れない足が速いとは言えない私にとって、レース・大会に参加したときの目標としては、完走や自己記録は狙っても、順位、特に上位入賞など狙ったことは今までなかった。
それが分相応であると思っていたというよりも、そんなことを考える意味がなかったから狙ったことがなかったということである。
ところが、今回は大会参加者向け資料にハーフ3位までの全記録が掲載されており、その記録では優勝者は概ね36時間前後、3位入賞者は38時間前後であり、大会によっては40時間超であったことから、これは3位入賞も狙えるのではないか?と思ってしまったのである。
このタイムであるが、250kmクラスのウルトラマラソンの優勝タイムとしては、極めて低調なのである。(世界のトップランナーが集まるスパルタスロンの優勝タイムは24時間前後、さくら道国際ネイチャーランでは25時間前後、萩往還マラニックでは28時間前後)
その要因を私は「有力選手は、川の道フルか同日開催中の萩往還マラニックに出場していて、選手層が薄いのではないか?」と想定した。
その間隙を縫って、5年前のスパルタスロン並みの快走を見せれば、3位入賞も可能なのではないのかと
この野望を胸に秘めて、珍しくホテルに前泊(お金も時間もない私は、たいがい当日未明に千葉の自宅を出発か、あまり眠れない車中泊が普通)までして、体調を整えて、当日のスタート会場に向かった。
小諸に向かう小海線では、川の道ランナーから声をかけられた。FBで見知っていたY村さんだった。
小諸キャッスルホテルの駐車場で着替えて、できるだけコンビニには寄らないために、食料及び水を多めに携帯する作戦としつつ、余計な荷物を少なくするため、トレラン時の最強ヘッドライトコンビはロードでは必要ないと判断して、ヘッドライトは一つと小さめのハンドライト一つの組み合わせにし、中間地点までは走りきれると判断して、防寒着は、長袖シャツと軽量ウインドブレーカーの2つに限定した。
●ハーフ開会式
なかなか準備が終わらず、ランナー側に並べませんでした(笑)
スタート直前には、今回のハーフの優勝候補と私が目しているしぶしぶさんに初対面ながら挨拶して、そのすぐ後ろに並ぶような形でスタートライン前方に並んだ。
定刻通り午前11時にスタートし、すぐにしぶしぶさんが飛び出す形となって、自分は2番手集団に付いて行く形となった。
●ハーフ2番手集団
2番手集団は自分を除くと400番台のゼッケンばかりで、これはつまりフルでの完走がないランナー又は今回初めてのランナーであるということであるのだが、何事にも楽観的というか上から目線の私は、まあ、経験不足でどこかでブレーキがかかるだろうくらいにしか考えいなかった。(笑)
ここは少し揺さぶる意味も含めて、少し体が温まったところで、キロ5分を切らない程度にペースを上げると、特に誰もついてこなくて、2番手集団から抜け出す展開となった。
しめしめと思うものの、気温19度の中、これまでの失速パターンを踏襲しないよう、抑え目の走りをしていると、10キロしないうちに、1人のランナーに抜かれた。比較的まっすぐな国道18号線なので、ペースを上げずに3番手として前のランナーを追っていたが、信号待ちなどでずるずると差がついて、いつの間にか姿が見えなくなった。
●3番手に落ちたところ(11:45)
ハーフ458番ランナーさんに8キロぐらいの地点で抜かされました。ただし、最終順位的にはどこかで抜かし返したようです。
●上田市突入(12:04)
●気温20度(12:15)
20度って、普通に過ごしていても、ちょっと汗ばみますが、走っているとかなり暑いのです。
上田市街の手前で、またランナー(番号忘れました)に抜かれたが、今度は信号待ちで離されないよう、後ろをくっついて走ったが、上田駅前で離された。
●上田駅前交差点(12:36)
その直後に、さらにランナー(450番)さんに追いつかれ、前回はまったく走れなかった上田駅前から上田城大手門に向けての登り坂を一緒に走って登って行ったが、CP14の上田城大手門エイドの手前の水飲み場で水被りしているうちに抜かされ、エイドには5位到着となってしまった。
●CP14上田城前(12:43)
実質、後半ハーフ、最初で最後のエイドに5番手で到着。
4番目到着の450番さんがファンキーなポーズ取ってくれました。
彼は初出場で、最終的に4位。
私の勝負できる相手ではございませんでしたね。(笑)
この暑いのに、このペースで走りきれるのか?私は無理だとの判断で、ペースを上げずにたんたんと進んだ。
●8分後にはこれだけの差に
450番さんの巡航スピードは速すぎでした。
●(13:12)
●(13:42)
やっぱりあのきれいな三角錐の山、気になりますわ(笑)
●ハーフ437番(手前)、450番(先頭)
さらに二人のランナーに抜かれましたが、一人は先ほどまで遥か先行されていた450番さんでした。このお二人、最終順位は3位と4位ということで、道中何度もデッドヒートされていたんでしょうね。
●ガリガリ君(13:58)
久しぶりのコンビニ出現に本レース初めて立ち寄って、思わずガリガリ君を買っちゃいました。この冷たい食感、最高です。もちろん、走りながら食べました。(笑)
●ハーフ452番(14:12)
「かずさんですね。」と声かけられました。
いつもブログを読まれているとのこと、ブログやっていた甲斐があったと思う瞬間ですね。
昨年、和田邸でボランティアされていてお会いしたことがあったそうです。
その和田邸の記事内容に誤りがあるとのありがたいご指摘をいただきました。
その節はどうもありがとうございました。
「和田邸では長居されますか?」と尋ねると「順位次第では(笑)」とのことでした。
表彰台レベルの走りをされていましたが、確か最終的には、その和田邸でリタイアされていました。どこかを故障でもされたのかもしれませんね。
この場で抜かれて、ハーフでの私の順位は7位でしょうかね。
●初めのフルランナー(98番)のお背中(14:31)
明らかに右に傾げて歩いているフルランナーに追いつきました。
小諸から約35km、東京からだと300kmに達しようかという地点でした。
こうして、早くもフルのランナーを抜かすことになった。
ハーフスタート前の説明では、5時間前に最後のフルのランナーが小諸キャッスルホテルを出発したと聞いていたのだが、20キロ余りで追いつくとは予想外であった。すでにこのタイムとなっているフルのランナーは満足に走れる状態ではなくて、まだゴールまで200キロ以上もあるという苦難の道のりに対し、最後まで健闘を祈りつつ、声掛けして抜かしていった。
●フル300番台(14:45)
番号不明ながら300番台の暫定ゼッケン
●フル145番(14:48)
連続して追い抜きました。フルの最後方集団でしょうか。
●フル21番
満身創痍なのが体からにじみ出ておりましたが、前に進む闘志は燃え滾っておられました。さすがです。
●新潟まで221km(15:01)
まだまだゴールまでとてつもない距離が残っています。
車で運転してても一般道を選択しない距離ですね。(笑)
●CP15篠ノ井橋(ハーフ42.6km地点)15:08
ほぼフルマラソンの距離を一般道でリュック背負って、4時間8分とは、まずまずですね。
それにしても、すでに7位とは、皮算用が甘かったか(笑)
●ハーフ425番(15:25)
スピードは圧倒的に彼の方が速かったのですが、休まない私との間で、中間地点まで、何度も抜きつ抜かれつしました。
そうして、ハーフのランナーにも抜かれて、8位になったところで、前方にバンダナを頭に巻いて、疲労困憊で進んでいるフルのランナーを発見!
バカロード師匠の後ろ姿であると確信した私は、抜かしていったハーフのランナーを追走する形でバカロード師匠に近づいて行った。
前のランナーがバカロード師匠に一声かけて抜かしていった。足音を消して、私は近づいたのだが、そこは未熟者らしく、あふれだす殺気?を消すことができず、バカロードし師匠が振り向いてきた。
●振り向いたバカロード師匠(15:35)小諸から47kmくらい
仕方ないので、殺意を感じさせない笑顔で、バカロード師匠に手を振りながら追いついて、声をかけました。
「お疲れ様です、バカロード師匠。追いつきましたよ。」
「うあっ、かずさん、はやいな。善光寺まで持たなかったか・・・」
「調子はどうですか?白潟選手のゼッケン背負っているから責任重大ですね。」
「足が痛くて、走れないんですよ。でも、絶対に完走しますよ!」
というような会話をし、一緒に記念撮影して、バカロード師匠の健闘を祈りつつ、先行させていただいた。
こうして、川の道ハーフの一つのミッションである、「バカロード師匠に追い付く」を達成し、大いに満足したのであったが、一方で、あまりに早い追い付きに、師匠のこれからの困難が想像された。
なにせ、まだ新潟のゴールまで210kmくらい残っているのだから。
参考:川の道ハーフ完走の軌跡
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