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2017年1月 3日 (火)

【映画】幸せなひとりぼっち(スウェーデン)

タイトルがそのまんまの名作映画でした。
ひとりぼっちとは孤独ではなくて、孤高という意味に近いかなあ

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スウェーデンのアカデミー賞にあたるゴールデン・ビートル賞で主演男優賞と観客賞に輝いた人間ドラマ。気難しいオーヴェは妻に先立たれ、生きる希望を失う。しかし隣りに引っ越してきたパルヴァネ一家から次々に厄介事を持ち込まれるうちに、心を開いていく。世界 30 ヶ国以上で刊行されるフレドリック・バックマンの小説をベースに、人の生き方について問いかけていく。監督は「青空の背後」(スウェーデン映画祭2014にて上映)のハンネス・ホルム。隣人との交流の中で変わっていく主人公を、「アフター・ウェディング」のロルフ・ラスゴードが演じる。

【ストーリー】
妻に先立たれたオーヴェは、これから一人で生きていくことに希望が持てず、哀しみにくれていた。しかし隣りにパルヴァネ一家が引っ越してきたことから、彼の暮らしは一変。一家は車の駐車やハシゴの貸し出し、病院への送迎、娘たちの子守りなど、オーヴェに罵声を浴びせられても次々に厄介事を持ち込んできた。やがてオーヴェは隣人に心を開いていき、愛する妻との思い出を話し始める。

【作品データ】
原題 EN MAN SOM HETER OVE
製作年 2015年
製作国 スウェーデン
配給 アンプラグド
上映時間 116分
映画公式サイトへ

【スタッフ】
監督 ハンネス・ホルム 
脚本 ハンネス・ホルム 
原作 フレドリック・バックマン 
製作 アニカ・ベランデル 
撮影 ゴラン・ハルベルグ 
音楽 ガウト・ストラース 
編集 フレドリック・モルヘデン 

【キャスト】
オーヴェ ロルフ・ラスゴード 
バハー・パール 
フィリップ・バーグ 
アイダ・エングヴォル 
カタリナ・ラッソン 

【感想】
当初は、何度も自殺に失敗する主人公を喜劇のごとく描かれていて、私を含め観客の多くは笑いながら観ている。
不必要なほど正義感が強くて、私のようないい加減な人間にとっては、まさに面倒くさい人物そのものなのが主人公のオーヴェなのであり、そんな人物の滑稽さをまずは笑わせる演出で映画は始まるのである。
そんな当初の人物像が、映画が進むにつれ、彼の過去の半生がモンタージュ手法で少しずつ綴られていく中で、観客は彼の今の気持ちを徐々に理解できるようになる。
父母や愛妻への不運な事故が続けば、どんなに良い人柄の人物でも社会に対して絶望的な気持ちになるだろう。
そして、その辛さを知ったうえで、現在の彼の生き様に接したとき、かれの真摯な生き様を理解できるのである。
多くの老人と接する今の生活の中で、人を見る目を変えざるをないほど、衝撃的な演出であった。
終盤は、すっかり主人公に感情移入してしまい、多くの観客ともども、涙なくしては見ることができない展開となる。

幸せなひとりぼっちとは、言い得て妙なタイトルなのだが、決してひとりで生きているわけではないからこその、このタイトルなのである。

とにかくうまく表現できないのであるが、スウェーデンではあのスターウォーズ フォースの覚醒を抑えて、ヒットしたというのもうなずける感動的な映画でした。

久しぶりにエンドタイトルクレジットを涙と感動の余韻にどっぷりと浸れる素晴らしい映画でしたね。

スウェーデン育ちの女性映画評論者のリリコさんが一押しするだけの感動映画でした。

【ネタバレ】
冒頭はお店でクレームを付けるシーンから始まり、いかにも面倒な老人で登場する。早朝から町内を自主的に巡察し、ルールを破る住民などを執拗に注意して回る。40年務めた会社を首になり、自殺に挑むシーンから新たな展開が始まる。
人騒がせな新たな隣人の騒動に巻き込まれて、自宅での首つりに三度失敗し、その後はガレージでの排ガス自殺、最寄駅での飛び込み自殺を企図するもいずれも失敗。
失敗した理由は、いずれも自身の曲がったことが嫌いな正義感の強いまっすぐな性格ゆえに、他者に関わってしまったため。
周りの人の幸せのため、しばらくは死ぬことができなくなって、墓石の愛妻に死ぬのはもう少し後だと告げるシーンは秀逸。
やがて地域住民の幸せのため立ち上がり、それが挫折しそうになって、新しい隣家の若いイスラム系の奥さんから、ひとりで何でもしようとする姿勢を批判されながらも、それを叱咤激励と思い、みんなの協力を得て、地域住民全体の幸せを目指して、成し遂げた。
やっぱり元町内会長は主人公のオーヴェさんだと誰もが思って、少し緩んだところで、何度自殺しても失敗した彼はひとり自宅で天に召された。
タイトル通り残された家族は一人もいなかったが、多くの近隣住民によって葬儀が行われ、悲しみが共有されたことが、ますます見ている我々の涙腺を緩めてしまう。
葬儀が終わって、地域住民がそれぞれの自宅に帰るシーン、きちんとした性格のオーヴェの生き様が乗り移ったかのように、住民がきちんと団地の門を閉めるシーンで映画は幕を閉じた。
生きた証としての物質は何も残すものは無かった彼の人生であったかもしれないが、彼のポリシーは然りと根付いたことを象徴的に表してのラストシーンとは本映画らしい終わり方だった。

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