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2016年10月11日 (火)

【書評】鹿の王 上橋菜穂子/著

【書評】鹿の王 上橋菜穂子/著
強大な帝国・東乎瑠にのまれていく故郷を守るため、絶望的な戦いを繰り広げた戦士団“独角”。その頭であったヴァンは奴隷に落とされ、岩塩鉱に囚われていた。ある夜、一群れの不思議な犬たちが岩塩鉱を襲い、謎の病が発生する。その隙に逃げ出したヴァンは幼子を拾い、ユナと名付け、育てるが―!?厳しい世界の中で未曾有の危機に立ち向かう、父と子の物語が、いまはじまる。

【感想】
2015年本屋大賞受賞作で、「守り人シリーズ」や「獣の奏者」の作者である上橋菜穂子さんの作品であり、読むしかないと思った本である。

始まりからの序盤の息をつかせぬ展開は、凄かったです。一方で、医療に関する記述が説明調でくどくて、後半だれてしまっているのがちょっと残念というのも素直な印象です。

序盤の凄い展開とのギャップは狙いなのかもしれませんが、個人的には後半もそのまま突っ走ってもらいたかったです。

そんな苦言を書くと、面白くないのではと思われるかもしれませんが、かなり面白いです。

【ネタバレ】
最近、日本でも話題となっているマダニ症候群と呼ばれる「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」にインスパイアを受けて書かれたことが明らかなお話である。

タイトルの「鹿の王」とは鹿の群れのリーダーという意味でなく、鹿の群れがオオカミに襲われた時、リーダーでなく群れの中で特に役割のなかったような目立たなかった鹿が犠牲的精神で、自ら囮となり、自分が属した群れを助ける鹿のことを指す言葉であり、これは当然に本小説の主人公を指しているものと思われる。

群れを率いるリーダーよりも、ときに群れにとって重要な役割を演じることができるという寓話として、リーダー気質でない私にとって、実に心にしみる話でありました。

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