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2016年7月29日 (金)

【書評】豊臣秀次 抹殺された秀吉の後継者 羽生道英/著

Hidetsugu
NHK大河ドラマ「真田丸」では、非常に存在感のある描かれ方をしていたと思った人物のひとりが、豊臣秀吉の甥で、殺生関白として切腹させられた豊臣秀次でした。
太閤秀吉を描けば必ず描かれる歴史上の人物であるが、その評価は総じて低く、魅力的な人物として描かれることはこれまで皆無である。

ところが、この秀次の事績を調べると、時の権力者秀吉の一族であるという有利な立ち位置があるとしても、出自としては百姓である秀吉の姉の長男であり、よって武家としての教育は受けていたわけではなく、信頼できる家来衆もいない、武将としては極めて不利な状況ともいえる。
17歳で臨んだ秀吉と徳川家康による小牧長久手の戦いで、弱冠17歳で別動隊を率いての戦いで、老獪な徳川家康にコテンパンにやられて敗戦したことは事実であるが、先ほどの出自と東海道一の弓取りと戦上手さを評された家康相手では、秀次でなくても敗戦は当然の結果と言えるだろう。

そんな秀次であるが、大敗戦後は、紀州雑賀攻め、四国討伐、葛西・大崎一揆、奥州平定では軍功を挙げ、朝鮮征討に傾倒する秀吉の影で、関白として内政に力を発揮して地歩を固めた武将であることは歴史上間違いない事実である。

また、秀次の領地であった近江八幡では名君として、いまだに崇められていることなどから、相当な器量のある武将だったということも明らかであろう。

一般的には「殺生関白」の異名をとり、秀吉の甥というだけで引き立てられた、粗暴で凡庸な武将とされているが、果たしてそれは真実ではなかったのではないか?
殺生関白といった無実の人々の殺生したなどという後世のイメージは、秀吉の奸臣によって貶められた虚像だったのではないか?

前置きが長かったが、真田丸での描かれ方に、違和感を持っての、今回の読書であった。

本小説もそうした前提で描かれており、秀次は後世のイメージ以上に有能で人望のある武将だったことから、秀吉派の石田三成などが秀吉がもうろくしたことや淀君の被害妄想に付け込んでの秀次排除というのが真相なのだろう。

その後の話をすれば、結局、この秀次抹殺が豊臣家の没落の大きな要因であることは間違いない。

現に家康は、後継者争いが生じ無いよう、序列を明確にしていたあたりは、秀次排除の事件を教訓としての処置だろう。

もう少し、秀次に関する本を読んでみたいと思いましたね。

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