【書評】高学歴社員が組織を滅ぼす 上念 司/著
著者は中央大学の法律学科を卒業しながら、銀行に就職し、経済学者となった異色の経歴。
なかなか歯に衣を着せぬ文章で勇ましく、しかも納得できる論理展開である。
彼の著作を私が読むという構図も受け入れざるを得ないのであるが、唯一不満なのことは、彼が論理の補足に使用している歴史の記述が単純狭量でいただけないこと。(ひょっとすると読者にわかりやすく説明するために歴史事象を単純化して話をしている可能性もあるが、だとしても歴史認識に関してはあまりにステレオタイプで一面的すぎますね。)
さて、いつものように気になった部分を引用します。
本田宗一郎氏の名言
困らなきゃだめです。人間というのは困ることだ。
絶体絶命のときに出る力が本当の力なんだ。
人間はやろうと思えば、大抵のことは出来るんだから。
著者の名言
成功するまで続けよ、今現在に最善を尽くせ
【ひと言】
プライドの高い高学歴ではないつもりであるが、アラ50となって、すっかり柔軟性がなくなってるのではと不安に思っている私には、耳の痛い話が多かった。(笑)
辞表を胸に自らの立場の中で組織改革に取り組めという激は、一度は辞職願を出したことがある身としては、同感しつつも、すでに家族もあり年齢的にも過ぎた感のある今の私には熱過ぎました。30歳くらいの人にはお勧めです。(そんな私でもランニングへの入れ込み度合いは、著者の名言どおり実行してますが(笑))
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