【映画】エール!
家族の幸せと個人の夢、それが一つになるって素敵ですよね。
歌の才能を持つ少女が、聴覚に障害のある家族に音楽の道へ進みたいという希望を理解してもらおうとするドラマ。監督は「プレイヤー」のエリック・ラルティゴ。主演は2013年に音楽オーディション番組『The Voice』フランス版で準優勝を果たしたルアンヌ・エメラ。映画に初めて出演した本作で第40回セザール賞最優秀新人女優賞を受賞した。ルアンヌ・エメラや主人公の両親を演じた「美しき運命の傷痕」のカリン・ヴィアールと「タンゴ・リブレ 君を想う」のフランソワ・ダミアンらが手話に挑んでいる。ほか、「ゲンスブールと女たち」のエリック・エルモスニーノらが出演。劇場公開に先駆けフランス映画祭2015にて上映、オープニングを飾る。
【ストーリー】
フランスの田舎町に住むベリエ一家は、仲睦まじく暮らしている。両親と弟が聴覚に障害を持っており、高校生の長女ポーラは通訳のように外部とのコミュニケーションの橋渡しをしていた。ある日、ポーラの歌声に才能を感じた音楽教師トマソンは、彼女にパリにある音楽学校のオーディションを勧める。しかしポーラの歌を聴けず才能を知ることができない家族の大反対に遭い、また一家にとってポーラは不可欠な存在であるため、彼女は葛藤の末に夢を諦めようとしてしまう。そんな中、彼女の歌の力が家族にも伝わる出来事が起こる。
【作品データ】
原題 LA FAMILLE BELIER
製作年 2014年
製作国 フランス
配給 クロックワークス アルバトロス・フィルム
上映時間 105分
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【スタッフ】
監督 エリック・ラルティゴー
【キャスト】
ポーラ・ベリエ ルアンヌ・エメラ
ジジ・ベリエ カリン・ヴィアール
ロドルフ・ベリエ フランソワ・ダミアン
トマソン エリック・エルモスニーノ
【感想】
4人家族(父、母、弟)の中で唯一聴覚が正常な主人公が手話通訳しなければ、家族と社会をつなげられないという現実の中で、主人公ポーラは一生懸命、生きている。
自分が中高生の頃、家族のためにこれほどの時間や労力をかけて生きてこなかったし、現代の多くの家族でも同じではないか。
それを思うと主人公ポーラの献身ぶりは、見ていて、それだけで感動ものである。
そんなポーラに歌唱の才能があり、パリへの留学の話が出てくるのだが、家族の理解が得られない。
なんでかなあ、と思っているところで、映画「愛が聞こえる」以来の無音シーンに私も納得。
最後は観客みんなのエール(応援)が実っての大団円に満足できました。
【追記】
経験こそがすべてだと思っている私だが、世の中には経験できないこともある。
それを補完できるのが、媒体(メディア等)を経由する疑似体験、つまり、マスコミや芸術(音楽や映画など)しかないだろう。
経験できていなくても、自分位置き換えて推測したり、相手を思いやるといった想像力が他者を幸せに導くということであるということを改めて認識した。
一方、だんだんと年齢を重ねることで、経験は増えるが故に、経験外への理解が難しくなる。私自身がそうである。
年齢を重ねても、柔軟な思考で、いろいろなことにチャレンジして、見識はもちろん、受容する心を広くして生きたいと思いました。
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