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2015年10月16日 (金)

【書評】日本はなぜ、「基地」と「原発」を止められないのか 矢部宏治/著

Kichigennpatsu
この本を借りておきながら、最初はどうかと思いながら読んでいましたが、世界情勢や歴史的考察も踏まえ、かなり納得できる論述でした。

著者の言う論点はいろいろあるのですが、私の解釈では要するに2つ
1 日本国憲法を自分たちで作っていないから、憲法を真に守る信念がない。
2 敗戦国の不利な扱いが継続されているから基地も原発もわが国だけで排除できない。

1については憲法改正派にも護憲派にも痛い指摘ですし、私もそう思いました。
ちなみに私は今の憲法は日本語ぽっくない部分を除けば、好きなのですが、一応改憲派です。
ただし、まず改正すべきはまずは。第96条のみです。
第96条は、この憲法改正を定めた条文で、各議院の総議員の三分の二以上の賛成で、国会が、これを発議し、国民に提案してその承認を経なければならない。この承認には、特別の国民投票又は国会の定める選挙の際行われる投票において、その過半数の賛成を必要とする。

今の憲法が気に入っている私としては、改正しやすくするというのは、ちょっと矛盾するところなのですが、憲法論議を国民的な議論にするためには、改正のしやすさこそが危機感を持って議論できることになるのだと思うからです。もちろんそれにより危うさは増しますが、日本人の英知に期待します。

ちなみにこれは安倍政権も目指している憲法改正の方法ですが、安倍総理は。おそらく憲法第9条を改正しやすくするためなのだと思います。たぶん。

2については、知識としては知っていましたが、今回、その根拠たる歴史的事実や協定などを詳しく知ることが出来ました。
なぜアメリカ兵が日本で犯罪を犯しても、日本の法律で裁けないのか?
アメリカに戦後70年、従属している日本という国の立ち位置を沖縄の人を除いて、多くの日本人がいまのアメリカとの関係が良いと漠然と思っているということなのである。
また沖縄にしても、アメリカの施政下においては、日本復帰が宿願で、日本復帰後40年以上経って、沖縄の異常さに立ちあがったという状況なのであろう。

この本が、一部の物好きしか読まれてない。それこそが日本がアメリカの自発的に隷従している原因なんだよなあ。
望みたくもないが、アメリカ軍とともに戦争に巻き込まれて、初めて日本人ははっきり認識することになるのだろう。
やはり我々国民が理性的な判断による政治論議ができるように成長しないといけないんでしょうね。

最後に、ノーベル賞受賞やTPP大筋合意で浮かれている私を含めた日本人へは痛い指摘のこの文章が気に入りました。
●日本人は食文化以外にも、奈良・平安・鎌倉時代の彫刻、室町時代の庭園、江戸時代の絵画、現代のアニメなど美術の世界、ものづくりや現代科学の分野でも間違いなく世界のトップレベルにある。
 ところがなぜか、政治や法律、社会思想といったいわゆる「社会科学」の分野だけは、日本人は非常に不得手なようなのです。個人レベルでは素晴らしい研究をしている人はいるのでしょうが、そうした研究の成果を国家としての決定や政策に反映していく回路が、なぜか決定的に分断されている。
 だから現在のようなめちゃくちゃな状況を、みんなうすうす知っていながら、なにもせずに半世紀以上放置してきてしまった。

確かに確かに、でも、なんでだろう・・・。多くの人が他者を気遣えることが、逆にそうした理性的な分析力の情勢を妨げているのか?それとも曖昧表現多い日本語が原因か?

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