【書評】韓国人による恥韓論 シンシアリー/著
本著は20万部突破の大ベストセラー書籍であるが、いわゆる嫌韓ブームに乗った中身の薄い本かと思っていた。
ところが読んでみると、いやいやなかなかどうして、論理的で腑に落ちる内容に驚くとともに大変勉強になり、とても満足した。
著者は韓国人歯科医といういわゆる業界以外の普通の人(ただし日本通)が韓国の反日を批判的に論ずるという画期的な韓国論である。
普通の人が刊行できたのは、かれがシンシアリーと名乗ってブログで発信しているからである。「シンシアリーのブログ」http://ameblo.jp/sincerelee/
あまりに話が日本びいきでうま過ぎるので日本人のゴーストライターがいるのではとも思いましたが、韓国の過去の教育体験や徴兵訓練などでの些細なエピソードなど、経験した人でなければとても書くことができない内容があるので、どう考えても日本語のとても上手な韓国人が書いているとしか思えない。そしてその日本語は校正が入っているとは言え、相当のうまい。正直私よりわかりやすい日本語である。(笑)
また、ブログの韓国国内のブログでは危険を感じたため、日本のアメーバブログに移ったとのこと。納得の経緯である。(笑)
さて、著者は、いまや日本人誰もが知っている韓国における執拗な日本批判、つまり韓国特有の異常な行動を「反日教」と呼んでいる。
彼は反日に関しては、韓国人は理論的に行動しておらず、ゆえに宗教上の妄信的な行動に近いものだと分析し、そう呼んでいるのだ。
彼の祖国韓国の病的な反日思想の本質を鋭くえぐった論述を引用します。
「韓国は日本との関係において「両方に非がある」意見、いわば「両非論」を認めていません。全的に日本が悪い。だからこそ韓国は善になれるのです。そして、ほかの国々にも同じ価値観を要求します。(中略)
よって、韓国の対日観において、礼儀は消えました。礼はどこにもなく、自分勝手な儀を持ち出すだけ。そこに礼儀など生まれるはずもないのです。自分たちの行いに一切の疑いもなく、ニヤニヤしながら日本大使館の前で「日本は謝罪しろ」とデモに参加している小学生たちを見ると、なおさらそう思います。
悪の戦闘員を殴り倒す特撮ヒーローの姿、そのものです。善が悪を殴るわけだから、礼儀など要らないのです。」
こうした鋭い論述を支えているのが、彼自身の自国での教育・徴兵・社会体験と丹念な歴史考証である。
反日教に染まらず、朝鮮の歴史をきちんと紐解き(彼はインターネットで調べればすぐにわかると書いている。)、そのうえで反日教の理念の欺瞞をわれわれ日本人にわかりやすく解説するとともに、韓国の人にやさしく諭しているのである。
正直、この緻密で冷静公平な分析姿勢は、われわれ日本人も見習わなければならないと思えるほどである。反日教に毒されない韓国の人ってすごいなって思いました。
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