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2015年3月29日 (日)

【映画】アメリカン・スナイパー

21世紀の戦争を扱う戦争映画は初めてでしたが、戦って勝ち取るという人工国家※たるアメリカの理念に多くの日本人は圧倒されたことでしょう。(私も改めて圧倒されました。)
※司馬遼太郎は「アメリカ素描」にてアメリカを「人工国家」と言った。その意味は、普遍性があって便利で快適なものを生み出すのが文明であるとすれば、いまの地球上にはアメリカ以外にそういうモノやコト、もしくは思想を生みつづける地域はなく、歴史文化伝統に起因するヨーロッパやアジアなどの多くの国家とは異なる、多種多様な移民が自由と独立という国家理念による結び付きで人工的に造られた国家、それを「人工国家」と名付けたのだ。

American

アメリカ軍史上最強の狙撃手と言われた故クリス・カイルの自伝を、ブラッドリー・クーパーを主演に迎え、クリント・イーストウッド監督が映画化した人間ドラマ。過酷な戦場での実情や、故郷に残してきた家族への思いなど、ひとりの兵士の姿を通して、現代のアメリカが直面する問題を浮き彫りにする。

【ストーリー】
米海軍特殊部隊ネイビー・シールズに入隊し、イラク戦争に狙撃手として派遣されたクリス(ブラッドリー・クーパー)。その任務は“どんなに過酷な状況でも仲間を必ず守ること”。狙撃精度の高さで多くの仲間を救ったクリスは “レジェンド”の異名を轟かせるまでになる。しかし、敵の間にもその腕前が知れ渡り、“悪魔”と恐れられるようになった彼の首には18万ドルの賞金が掛けられ、彼自身が標的となってしまう。一方、家族はクリスの無事を願い続けていた。家族との平穏な生活と、想像を絶する極限状況の戦地。愛する家族を国に残し、終わりのない戦争は幾度となく彼を戦場に向かわせる。過酷なイラク遠征は4度。度重なる戦地への遠征は、クリスの心を序々に蝕んでゆく……。

【作品データ】
原題 AMERICAN SNIPER
製作年 2014年
製作国 アメリカ
配給 ワーナー・ブラザース映画
上映時間 132分
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【スタッフ】
監督 クリント・イーストウッド
脚本 ジェイソン・ホール 
原作 クリス・カイル 、スコット・マクイーウェン 
製作総指揮 ティム・ムーア 、ジェイソン・ホール 、シェロウム・キム 
製作 クリント・イーストウッド 、ロバート・ロレンツ 、アンドリュー・ラザー 、ブラッドリー・クーパー 、ピーター・モーガン 
撮影 トム・スターン 
美術 ジェームズ・J・ムラカミ 、シャリーズ・カーデナス 
編集 ジョエル・コックス 、ゲイリー・D・ローチ 
衣裳 デボラ・ホッパー 
字幕 松浦美奈 
視覚効果 マイケル・オーエン 

【キャスト】
クリス・カイル ブラッドリー・クーパー 
タヤ シエナ・ミラー 
マーク・リー ルーク・グライムス 
ビグルズ ジェイク・マクドーマン 
ジェフ・カイル キーア・オドネル 
ウィンストン カイル・ガルナー 
ウエイン・カイル ベン・リード 
デビー・カイル エリース・ロバートソン 
『D』/ダンドリッジ コリー・ハードリクト 
ムスタファ サミー・シーク 
ブッチャー ミド・ハマダ 

【感想】
戦争映画を見るたびに何度も書いているが、戦争の不条理さを描くのに映画ほど最適な手法はない。
史実に基づいたハリウッドの戦争映画だけに普段は史実に基づく戦争映画を見ない多くの日本人も本作品で接することになったであろう。
実際、私が劇場で観たときも、春休みと言うこともあって、中学卒業したばかりの男子グループを多く見た。さぞかし彼らは衝撃を受けたことであろう。

戦争とは組織的に人を殺すということであるのだが、狙撃兵ともなれば、殺したい相手をしっかり認識しての射殺となる。
普通に考えて気が狂うほどのストレスになるだろう。本作品は見ている観客にも相当なストレスを与えるだけのリアリティがあった。

そんな兵役を終え、家族との幸せを取り戻すため、主人公カイルが相当な努力で平穏な人間性をなんとか取り戻したときに、悲劇が起きるのであるが、それでもせめても救いは、家族との幸せをいったん取り戻した後であったということだろう。

ありきたりな感想になるが、戦争は双方の憎しみを生み、際限がなくなるから絶対にするべきではないと思うのだが、家族を守るため、国家のために戦うしかないことも、今なお人間社会の逃れられない現実であるということだろう。

最後に誤解を恐れずに言わせてもらえれば、戦争映画をあまり見たことのない人にぜひ見て欲しい戦争映画です。初級編として、お勧めします。(更なる私のおすすめの戦争映画は「灼熱の魂」と「炎628」です。この二作は、見終わるには強い意志が必要ですし、見終わると放心します。へたをするとトラウマになるかも・・・。)

【追記】
エンドタイトルクレジットが無音なのがとても印象的で良かったです。
深い深い余韻に戦争の不条理さと家族愛について深く深く考えさせられました。

【追記2】
主人公カイルは狙撃した敵(アルカイダ)について、「蛮人」と呼んでいた。
監督のイーストウッドは、蛮人のひとりである、ムスタファ(敵側の狙撃兵)に家族がいて、その家族を守るために闘っていると思わせるシーンをさりげなく挿入させていた。
イスラム教徒側にも彼らなりの正義があり、アメリカや先進国の正義の限界、いや世界全体で平和になることの難しさを痛切に感じさせる演出に唸ってしまった。

【独り言】
狙撃兵というのは、日本においてはなじみがない言葉であろう。歴史は何でも好きで、特に戦史好きでもある私がおこがましくも解説すれば、石、煉瓦、コンクリートで作られた都市の攻防戦においては、きわめて有効な戦法である。日本でなじみがないのは、先の大戦まで、日本軍には狙撃は卑怯という観念があったところに、そもそもそうした市街地での攻防戦がなかったからであろう。(正確にはマニラ攻防戦などは都市の攻防戦だが)

さて、当然私は兵士として戦争に行ったこともないし、戦争の被害も直接受けたことはない。
まさに知識としては、戦争を知る世代の義父からの話、歴史小説やドキュメンタリー映像、さらには映画などで得たものだけである。
また、それは日本のみならず欧米の戦争の歴史にも興味があり、それに関する作品も多く接している。

誰でもわかる当たり前の話であるが、人を殺すという行為は、常人にできるものではない。
近代の戦争では、戦車、軍艦、飛行機などの兵器が発達し、兵士においても自動小銃などで戦うことになる。それはすなわち、敵が誰かはっきり認識しないで戦うということであり、まして戦わなければ殺される状況においては、悲しいかな人間は戦い、その結果、人を殺してしまうのが歴史的事実であろう。

しかしながら、殺す相手がはっきり認識できる状況においては、戦争といえども強烈なストレスがかかることは、本作品を見ても明らかであろう。スコープ越しとはいえ、はっきりと殺す人間を認識しての射撃は、心が破壊されない訳がないであろう。

話はそれてしまうが、兵器が発達し、総力戦として軍人でない一般人が駆り出された第一次世界大戦以降、兵士の発狂率が飛躍的に増大し、世界各国の軍隊はこれに苦慮した事実があるのである。

あのナチスドイツがユダヤ人を虐殺したのは有名な話であるが、当初は銃殺で殺していた。ところが、無抵抗なユダヤ人を銃殺していた兵士の発狂率の高さにナチスドイツは困って、試行錯誤のうえ、ガス室での虐殺に切り替えたのだ。(しかも死体処理を含めほとんどを同じユダヤ人にやらせていた。)

つまり、顔が見えて、しかも戦ってこない相手への殺戮は普通の人間にはできないということだ。それを命令として無理やりさせても、その兵隊たちの多くは発狂し、戦力として損失となるのである。(一方、殺戮を好むごく少数の者がいるのも事実であるが・・・)

さて、そうした歴史的事実から私の自論となるのであるが、中国が声高に主張する「南京大虐殺」については、やはり存在しなかったと思うのである。30万人も無抵抗な人間を虐殺することは、原子爆弾でも使わなければ到底無理なのである。(そもそも人口20万人程度の南京市街地で30万人を殺戮できない。日本占領後の南京の人口は25万人でしたし。)
当時中国の首都であった南京は日本軍に包囲され、日本軍の開城勧告を中国政府は拒絶した結果、日本軍の総攻撃を受け、多くの市民を巻き添えに多数の死者(数万人)が出たということなのである。南京の前に上海も日本は占領しているが、上海では攻防戦が起きなかったこともあり、虐殺問題は起きていない。
当時の戦争のルールでは、日本軍は包囲後にいったん攻撃を停止し、降伏勧告しており、それに応えなかった以上、その後の戦闘はもはや双方の責任である。確かに投降後の中国人が多数(数千人レベル)殺されたようであるが、軍服をつけないで逃走した兵士(便衣兵)であり、軍服を着ていないものは、いわゆるスパイと見做され、それを処刑することは当時の国際法上も有効な措置であったのである。一方で、十分な詮議をしなかったことから、それらの中に一般市民が含まれていないとは言い切れないのも事実である。

日本が中国で戦争したことは事実だし、素直に反省し、謝罪すべきであると思うのだが、一方で中国の言う30万人の南京大虐殺は誇張であり、歴史的事実だけは曲げられないと思ってしまう。本当にこれは解決の見えない難しい問題である。(話がそれすぎてごめんなさいm(__)m)

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