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2015年3月15日 (日)

【映画】おみおくりの作法

葬式は大事だと思い、実際に自分自身も実行しているつもりだが、本当に最後のお見送りは大事でした。

Omiokuri

孤独死した人の葬儀を執り行う公務員の姿を描く人間ドラマ。監督は、「フル・モンティ」プロデューサーのウベルト・パゾリーニ。出演は、「思秋期」のエディ・マーサン、ドラマ『ダウントン・アビー 華麗なる英国貴族の館』のジョアンヌ・フロガット。第70回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門監督賞含む4賞受賞。

【ストーリー】
ロンドンの南部、ケニントン地区の公務員である44歳のジョン・メイ(エディ・マーサン)の仕事は、孤独死した人の葬儀を執り行うことである。几帳面な彼は死者の家族を見つける努力を怠らず、その人のために葬礼の音楽を選び、弔辞を書く。規則正しい仕事と生活をしながら、ジョン・メイはいつもひとりだった。ある日の朝、ビリー・ストークという年配のアルコール中毒患者の遺体が、ジョン・メイの真向いのアパートで発見される。自分の住まいの近くで、その人を知らぬままに人が孤独死したという事実にショックを受けるジョン・メイ。さらにその日の午後、彼は仕事に時間をかけすぎるという理由で解雇を言い渡される。最後の案件となったビリー・ストークのために、ジョン・メイはこれまで以上に情熱を傾ける。ビリーの部屋にあった古いアルバムで満面の笑顔の少女の写真を見つけた彼は、イギリス中を回り、ビリーの人生のピースを組み立てていく。旅の過程で出会った人々と触れ合ううち、ジョン・メイにも変化が訪れる。自然と自分を縛ってきた決まりきった日常から解放されたジョン・メイは、いつもと違う食べ物や飲み物を試し、知り合ったばかりのビリーの娘ケリー(ジョアンヌ・フロガット)とカフェでお茶をする。まもなくビリーの葬儀が行われることになっていたある日、ジョン・メイは人生で初めての行動に出る……。

【作品データ】
原題 STILL LIFE
製作年 2013年
製作国 イギリス=イタリア
配給 ビターズ・エンド
上映時間 87分
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【スタッフ】
監督 ウベルト・パゾリーニ 
脚本 ウベルト・パゾリーニ 
エグゼクティブプロデューサー バーナビー・サウスクーム 
プロデューサー ウベルト・パゾリーニ 、 クリストファー・サイモン 、 フェリックス・ヴォッセン 
撮影 ステファーノ・ファリヴェーネ 
プロダクション・デザイン リサ・ホール 
音楽 レイチェル・ポートマン 
編集 ギャヴィン・バックリー 、 トレーシー・グレンジャー 
衣裳デザイン パム・ダウン 
キャスティング スージー・フィッギス 
アソシエイト・プロデューサー マルコ・ヴァレリオ・プジーニ 
ライン・プロデューサー マイケル・S・コンスタブル 

【キャスト】
ジョン・メイ エディ・マーサン 
ケリー・ストークス ジョアンヌ・フロガット 
メアリー カレン・ドルーリー 
評議会マネージャー アンドリュー・バカン 
ビリー・ストークス管理人 デヴィッド・ショウ・パーカー 
管理人 マイケル・エルキン 
ジャンボ シアラン・マッキンタイア 
ホームレスの男 ティム・ポッター 
ホームレスの男 ポール・アンダーソン 
モルグの職員 ブロンソン・ウェッブ 

【感想】
不条理にどう対処するか?それこそが人生だと思う私にとって、退屈な日常の中の不条理を描く映画が実のところ一番好きなのである。
そして本作品は正にそういう映画でした。

退屈な日常の中で起きた不条理を自らの地道な生き方から脱皮して新たな挑戦する姿勢で精一杯の自身の力でこじ開けようとする主人公という構図は私の大好きな映画「LIFE!」と完全に同じであった。(ラストがちょっと違ったけれど)

とてつもなく地味で恋愛などしたこともないだろうダサい主人公になんだかハッピーエンドを予感させる展開が出てきて、ずどんと落とされる。

人生とはだから面白いのだが、今回はそれ以上に不条理だと思った。いつ死んでもいいように毎日一生懸命生きるしかないということか・・・

追記
 平凡な日常を見事に演出するシーンが嫌みなく続くのがとても素晴らしい映画でした。
 またともに生活したことのない親子なのに血が繋がっている感を出す、足の壊れたソファーの足の代わりに本を当てているシーンなんて、鳥肌ものの演出でしたね。

【ネタバレ(映画を見る前の方は見ないでください)】
知り合ったばかりのビリーの娘ケリーとストークスの葬儀が終わったら再度お茶をする約束をした主人公ジョン・メイは、彼女のためのマグカップを買い、そして人生初の横断歩道以外での道路横断に踏み出した。そして彼はバスにひかれてしまう。
ビリーの葬儀にはジョン・メイが訪ね歩いた関係者は誰も葬儀に出ないと言っていたが、結局全員ビリーの葬儀に参列し、ケリーはジョン・メイが来ていないことを不審に思いながら、和やかに葬儀が行われる。
そのすぐ近くで、遺体となったジョン・メイは彼の後任の民生係の最初の仕事として、誰も見送らない葬儀をされ、墓碑銘もない公共の無縁墓地に埋葬される。
あー、なんという無情と思ったところで、ビリーをはじめこれまで彼が誠心誠意、お見送りをしてきた人たち(つまり幽霊たち)数十人が彼の墓の周りに集まってきて、ジョン・メイをお見送りするラストシーンに自ずと涙が出てきた。
そして、その余韻を残しつつ映画は終わった。
ラストに少しホッとできたのであるが、やっぱり人生は悔いなく生きていてこそだと強く思わされる映画であった。

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