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2015年2月 3日 (火)

イスラム国の簡単解説(イスラム教、コーラン、過激派(原理主義者)、ジハード(聖戦)含む)

イスラム国人質殺害事件の衝撃に日本、いや世界が打ち震えた。イスラム社会の実態はもちろん、その信仰・思想・理念等について、われわれ多くの日本人の知識は浅く、誤解も多いと思う。わからないまま何もしないで放置することが嫌いな私は、不遜ながら書籍やネットの情報だけを基にイスラム社会をめぐるキーワードを簡単に説明できるレベルに要約してみた。

●イスラム国
 イラク、シリアの一部を実質支配するイスラム教スンニ派の過激組織。ISISまたはISILと呼ばれる。組織(名)を変えながら強大化し、現在の指導者はアブー・バクル・バグダーディ。サラフィー・ジハード(聖戦)主義(イスラム国家建設のためには武力闘争をもいとわないという考え方)を掲げ、古代にあったカリフ(ムハンマドの後継者)によるイスラム国家建設を目指しているが、斬首に見られるように残虐な暴力的恐怖支配や対外テロ活動を行っており、国際社会、多数の穏健派イスラム国家社会とは敵対し、支持する国は一つも無い。

●イスラム教
 世界三大宗教の一つ。アッラーフを唯一不二の神とする一神教。西暦610年頃に神の啓示を受けた最後にして最高の預言者ムハンマドを開祖として発祥。聖典はコーラン(クルアーン)。信者は全世界に13億人とキリスト教(20億人)の次に多い。聖地はメッカ、メディナ。信者はムスリムと呼ばれ、五行と呼ばれる義務(信仰告白、礼拝、喜捨(困窮者への支援)、断食、メッカ巡礼)や戒律(飲酒や豚肉等の食料摂取の禁止)を遵守している。神への絶対的帰依、家族や弱者への慈愛、さらには禁欲などを説いている。
 ユダヤ教もキリスト教も同じ唯一神を崇めていると認めているが、ムハンマドより先に存在した預言者は神の啓示を誤って伝承したとしている。

コーラン(クルアーン)
 イスラム教の聖典。原語はクルアーンだが、日本ではコーランと呼ばれている。唯一不二の神(アッラーフ)から最後の預言者に任命されたムハンマドに対して下された啓示と位置付けられている。ムハンマドの生前に多くの書記によって記録され、死後にまとめられた現在の形は全てで114章からなる。旧約聖書や新約聖書と内容が重なっており、イスラム教徒から見れば唯一神の啓示の正しい最終形、ユダヤ教徒やキリスト教徒からみれば模倣聖典と見られている。
 客観的に見れば、こういう記述となるが、イスラム教徒からすれば神聖不可侵の絶対的な神の言葉であり、是非を論じることも許されない教えとなっている。(一神教に見られる傾向でユダヤ教もキリスト教も同様)

●原理主義(者)
 聖典の内容を忠実に守ろうとする考え方(信者)。もとは聖書の教義に忠実なキリスト教信者を指していたが、現在はイスラム教徒にも使用されている。
 神の言葉たるコーランは難解で現実の論理性が欠如していることに加え、時代背景が古いこと、さらには文明の発達で異文化世界が広がったことから、聖典の内容を忠実に生きることは難しく、現実社会に適応して柔軟に解釈している信者(世俗主義)が多数であるが、それを堕落と見做すとともに、異教徒を排除し、正しいイスラム社会に導こうとする行動につながっていく。
 そのため、聖典という絶対的なものを拠り所として、ジハード(聖戦)の名のもとに過激な行動(自爆テロなど)に走る傾向がみられる。

●ジハード(聖戦)
 本来、「努力」「奮闘」の意味であり、ムスリムの主要な義務である五行に次いで「第六番目の行」といわれることがある。日本では一般に「聖戦」と訳されることが多いが、厳密には正しくない。しかし、コーラン(クルアーン)においてはこの言葉が「異教徒との戦い」「防衛戦」を指すことにも使われており、これが異教徒討伐や非ムスリムとの戦争をあらわす「聖戦」(「外へのジハード」)の意に転じたものである。

【ひと言】
イスラム世界はこのように簡潔に記せるほど単純ではないことは重々承知である。
だからといって、思考を停止すれば、その先はない。
今まであまり関わりのない世界だと思ってきたが、そうもいかなくなってきており、グローバルに生きていくために必要必須な知識として、基本的なことは押さえておきたいところと思うのだが、奥は深すぎるようだ。
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