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2014年12月 9日 (火)

24時間走の日本記録更新(原良和選手)おめでとうございます!

24時間走とは、24時間走り続けた距離を競うレースです。私も先月に出走し、惨敗しました。
公認レースともなると、不正が起きないように、比較的短い周回をぐるぐる回ることになります。
これが、とにかく精神的に辛いのです。正直、並外れた走力と超人的な精神力が必要なのです。

と前振りが長くなりましたが、実はつい先日、日本人選手が日本記録を更新し、アジア記録を更新し、世界歴代2位の記録を打ち立てたと聞いたのです。

その人は原良和さんです。

2014東呉国際超級馬拉松24時間という台湾での大会で彼が樹立した記録は285.366kmだったようです。
これまでの日本記録を約10km更新とのことです。

いやあ、素晴らしいです。(私は彼と同じレースに出たことがあるだけですが、それでも見知っているランナーということで、とても嬉しいですね。)
ぜひとも次は世界記録をと言いたいところですが、ウルトラランナーのはしくれでもある私としては、それが実に酷なことを知っているだけに、素直に口には出せないところなのです。

24時間走の世界最高記録はイヤニス・クーロス選手(ギリシャ)の303.506kmなのです。実にまだ18km以上も差があるのです。
ちなみに、これまで世界歴代2位の選手の記録はたしか約279kmであり、歴代タイムだけでいえば、クーロス選手が確か世界歴代8位ぐらいまで独占しているというまさにウルトラマラソンランナーのレジェンド、いや、もはや生き神様のような人なんです。この303kmのペースですが、キロ4分38秒。フルマラソンなら3時間16分ペースで7回と少しをぶっ続けで走ったということで、まさに信じられない記録ですね。


クーロス選手はギリシャの人だけに、スパルタスロン(246.8km)にも第1回から参加されており、たしか優勝は4回、第2回では20時間25分と未だに破れない、いや今後も絶対に破れそうに無いコースレコードをお持ちである。(スパルタスロンはすでに32回開催しており、30年前の記録なのである。)
これは聞いた話ですが、クーロス選手はアテネからスパルタまでスパルタスロンを走って優勝して、直ちに取って返してひとりアテネに走って戻ったことがあるとか。そのスパルタスロン往復記録が約60時間(距離493.6km)だったらしい。私のスパルタスロンの記録が33時間31分であることは比較対象としてふさわしく無いものの、レースでもなく、走る意味がないのに、このタイムをたたき出すとは、いやはや、走力、精神力とも驚愕無双のウルトラランナーです。
Yanis_kouros
写真:スパルタスロンを疾走するクーロス選手。まさに30年前のスタイルですね。

そして彼は、24時間走はもちろんのこと、12時間走(距離162.543 km)、48時間走(473.495 km)も当然に世界記録保持している。距離でも100マイル(160km)11時間46分37秒、1000kmは5日16時間17分、1000マイル(約1600km)は10日と6秒の世界記録保持者である。(もはや1000km以上ってレースとして存在していることすら聞いたことがありません(笑))

究極の時間走は、6日間走という聞きなれないレースで、その名のとおり6日間でどれだけ走れるかで、しかも陸上競技場の400mトラックをひたすら走り続けるという超ドエムなレースです。世界記録はもちろんクーロス選手で距離は1038.851km。つまりトラック2597周。もはや、どう考えても同じ人間とは思えません。

というわけで、ウルトラランニングの世界には、不世出の神様ランナーがおられるのです。(さすがに58歳ですので、もう記録更新はないでしょうが)

話がだいぶそれましたが、神様に次ぐ世界第2位、おめでとうございます。

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ウルトラマラソン」カテゴリの記事

コメント

書き込み失礼いたします。趣味で走っている者です。

記事を拝見しまして、クーロス選手、すごい人ですね。スパルタロン往復や24時間走のペースなど、お言葉通り同じ人間とは思えません!
6日間走って複数の選手で競走するのでしょうか?どM超人の集まりですね...。
やはり途中から心を無にして走るのですかね。

奥の深すぎる超長距離走の世界に驚愕致しました!

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