上州武尊山スカイビューウルトラトレイル完走報告
2014年9月21日から22日に開催された第1回上州武尊山スカイビューウルトラトレイル120km、何とか完走できましたので、ご報告します。大会概要はこちら
20日前日受付
3時半に川場村体育館に到着。お腹の調子が悪かったので午前中に医者に行って、胃腸炎の薬を貰ったりで手間取って出発が遅れ、お腹の調子が悪かったので途中高速下車して、下痢止めを買ったりで、師匠との現地集合2時の約束を守れませんでした。師匠は別会場の開会式に出席中でした。
体育館内では、受付して、装備チェックして、診断受けました。診断は、血圧測定のみでした。体温測られるとやばかったかも。(笑)
無事、受付が終って、師匠を待つ間、明日の装備の準備をした。
その後、開会式から戻った師匠と会って、開会式でのコースのポイントをみっちりレクチャーしてもらいました。
なかなか厳しいコース設定のようでした。
コンビニでチャーハン買って、8時には、車中泊で寝た。夜中にのどが渇いて、なんども明日のレース用にザックにセットしたハイドレーションの水を飲んでしまった。明日のレースの水の量は大丈夫かしら
21日レース初日(スタート-A5)
3時30分に起床し、準備を始める。
スタート地点に近いのでと思っていると4時半になりそうだったので、まずはドロップバッグを預けに会場に師匠と向かう。預けて一度駐車場に戻り、準備をしているとスタートまで10分を切った。我ながら、準備の遅さは天下一品だ。
05:00靴紐を結び直すとスタートまでのカウントダウンが始まった。急いでカメラを取り出して、撮影した。
長い長いレースの始まりです。
まだ夜明け前なので、ヘッドライト装備の選手もいましたが、ライト無しでも大丈夫でした。
05:29 4km付近 ロードからトレイルに入り、渋滞になりました。
05:44 4.5km付近 傾斜のキツイ部分では渋滞になります。高速道路と渋滞の原理は一緒です。(笑)
05:55 5km付近 よく整備されたトレイルに朝日があたり、快調に走れます。
06:08 しばらく舗装路に出ました。この辺りの選手はもはや走っているランナーは少ないです。富士登山競走なら私でも当然走るレベルの傾斜ですが、長旅なので自重します。
06:16 7km付近 トレイルに入ります。スタッフの応援が嬉しいですね。
8km地点通過です。1kmごとの表示がとてもありがたかったですね。先に進んでいる感じを実感できました。
シングルトラックの急傾斜では渋滞です。まだ序盤なので仕方ないですね。
バナナいただきました。マイコップでアクエリアスたっぷり頂きました。
目指す西の剣ヶ峰(左側の尖がった部分)が見えてきました。右側中央が武尊山山頂部だと思います。
振りかえると後続ランナーの列が続いています。私の位置はたぶん出走ランナーの3分の2くらいだと思いいます。
08:59 西の剣ヶ峰(標高2,020m)到着です。17.5km付近
山頂直下で頭から血を流して倒れたランナーが私のおそらく5,6人前にいました。ランナー、スタッフの見事な連携で応急処置がされていました。参加者の意識の高さはさすがです。倒木に頭を強打したと思われます。
日の丸を振って応援してくれるボランティアの男性がいました。車で先回りしていて、要所要所におられて、何度も応援してもらいました。ありがたいです。
23km地点からトレイルに戻りました。地図に記載された舗装路でなく、本来のトレイルのコースが復旧したようです。距離は2km短くなりましたが、高低差はコース断面図どおりの厳しさとなりました。
第2トンガリ地点のスキー場最高部に到着です。ここから激下りが始まります。
下が見えないほどの激下りです。たぶん、冬は上級者ゲレンデになるのだと思います。
写真では良く見えていませんが、バルコニーは大浴場らしく子供達がハダカで応援してくれていました。(笑)
暑さとエネルギー補給のためモナ王を買いました。いかにもな村のお店でした。
奈良俣ダムです。ここまでは下り基調でそこそこ走れましたが、ここから上りに変わりました。
40km地点、やっと3分の1通過です。ツーリング中のバイク軍団が通過していました。
手小屋沢分岐先の林道。大会開催のため急いで復旧した感ありです。
靴を濡らしたくないので濡れないように飛び石地点を渡渉しましたが、やがてそれも無駄になりました。
48km付近 本格的な沢登りに入りました。沢登に慣れていないランナーは苦戦していました。登るエンジンパワーはありませんが、登山のテクニックで先に進みます。
沢登が終わり、武尊山山頂に続く稜線に出ました。写真を撮っていると、なんと登ってくるのは、先行しているはずの師匠でした。沢登りでてこずったとのことでした。しばらく話をしながら進みますが、上りの速度が違い、先行してもらいました。
岩場の難所が続きます。かなり前に登山した記憶では、それほどな難所だと思っていませんでしたが、結構な岩場でしたね。
難所にははしごが設置されていました。助かりますし、その労力に感謝です。
武尊山山頂(標高2158m)到達です。3度目の登頂です。百名山のうちでももっとも登頂回数の多い山となりました。得意の下りですが、制限時間との戦いになりそうです。
岩場を仮設のはしごで下ります。ロープよりはしごの方が怖さを感じるのはなぜだろう?
やがて日没し、ヘッドライトで進みました。電池をケチって、前に使用したものを使ったのですが、暗くて参りました。
第3エイド(A3)到着しました。制限時間まで残り5分のギリギリ到着でした。
給食し、すぐに出発しましたが、制限時間まで残り1分半前でした。師匠と一緒に出発しました。
しばらくゲレンデをどんどん下って、足の速い師匠が先行しました。
この後、十二社への激登りは崩れやすい柔らかな土で疲れました。師匠は途中でへばっていて、励ましながら第3チェックポイントを私が先行して目指しましたが、結局CPはお互い記憶違いで、ドロップバッグの置いてあるA4(第4エイド)にいつのまにか到着しました。勘違いの功名?
第4エイド(A4)68km地点のオグナほたかスキー場に到着です。
5分遅れで疲労困憊の師匠が到着しました。まだ打ち切りまで1時間以上ありましたが、食べられないということでリタイアされました。師匠のアドバイスで濡れた靴を新しい靴に代えたのですが、それがとても効果的でした。
ドロップバッグを受け取ります。奥では仮眠の選手がいっぱいいますね。
トイレも済まし、リタイアする師匠と別れて30分あまりの滞在で出発します。
ゲレンデ脇の道を下って、その後、林道を上っていると、わりとあっさりとエイドに到着しました。
第5エイド(A5)赤倉峠76km地点に到着です。給食給水してすぐに出発しました。
22日レース2日目(A5-ゴール)
トレイルを上って、しばらく走りやすいトレイルが続きました。
その後、主催者が注意喚起していた80km地点の歩行推奨区間の切れ落ちた崖を九十九折でトラバースしている足元が滑りやすそうなトレイルを激下りました。
第4チェックポイントです。エイドと間違えて、水の補給をお願いすると、4キロ先にエイドがあると言われました。
舗装路を延々上るとエイドに到着しました。
第6エイド(A6)桐の木平85km地点。しっかり給食給水して出発しました。
トレイルを激登って、激下りました。
その後、ゆるやかな下りの舗装路5kmくらい登れない分、しっかり駆け下れました。
コンクリート舗装された直登の林道を延々のぼり続けました。
山頂から林道を延々激下って舗装路に出ました。
第7エイド(A7)太郎大日堂98km。制限時間2時間以上の余裕を持って到着できました。
ハイドレーションにレース2回目の給水しました。各エイドで大量に水分補給しているものの我ながら水を飲まなくても動ける自分が不思議です。汗をかかないのはレースでの追い込みが足らないのか(笑)
おにぎりとパンとオレンジをいただいて最後の一山越えてゴール目指して出発します。
集落を抜け、林道を登り始めるとすぐに99kmポイントでした。
100km地点です。あと20km(後で知りますが正確には19km)。左のランナーは眠いとぼやいていました。「少し眠っては?」と助言しましたが、眠っても眠いとのこと。もはや、励ますことしかできませんでした。
道路上の青い物体は、仮眠中のランナーでした。
刈り取られた笹が針の筵のように5から10センチ残っています。コース整備のご苦労がしのばれます。
ただ、ベアフット(裸足感覚の底の薄いシューズ)だと痛いでしょうし、底が破れて足裏に突き刺さるのではないかと心配しちゃいました。私の靴は底の厚いモントレイルのシューズで大丈夫でしたが、走るには邪魔でしたね。
110km地点、残り10km(正確には残り9km)です。鏑木さんが好きな登り返しの多い、厳しいコース設定に根が上がりました。
山中なのにゴルフボールが散乱していました。相当目に付いたので、100個を遥かに超える大量だと思います。ゴルフ場もなく、道路もない山中になぜ?
雨乞山手前の矢印←に鏑木さんからのメッセージがありました。
「心からあなたを誇りに思う」
この後の看板にもメッセージが書かれていましたが、全力疾走していたため写真には撮っていませんが、ランナーの心境を慮るメッセージに励まされました。
最終の第7チェックポイントの雨乞山(114km手前)に到着。後はゴールまで下りだけ?
もう登らなくて良いのが嬉しかったです。(笑)
しばし雨乞山からの絶景を眺めます。左前方の山並みは赤城山系かな?
10:35 レース中、最後の写真です。(115km付近)雨乞山からの崩れやすい土質の激下りが終わり、ここからラストスパートを決心しました。
林道になって、116kmの標識に残り3kmと書いてありました。時刻は10時43分。残り3kmなら17分で走れるかもしれないと、ラストスパートのギアを2段上げて、全力疾走しました。
この順位のランナーに似合わない超絶スピードで先行するランナーをぶち抜いていきました。
やがて舗装路に代わり、川場村中心部のゴールになだれ込みます。
ゴール300mくらい手前の吊橋を全力で駆け抜けました。その際、リュックのポケットのカロリーメイトが落ちました。観光客が「落ちましたよ」と声かけられましたが、「いいです。」と訳の分からない答えをして、全力でゴール目指しました。(笑)(写真はゴール後にカロリーメイトを受け取りに行った際の写真)
吊橋の右下側には巨大な釣堀(写真はゴール後にカロリーメイトを受け取りに行った際の写真)
吊橋のゴールに向かって左側には田んぼに絵が書かれていました。
いずれも川場村のシンボルで左側は蒸気機関車D-51,右側はマスコットキャラクター
(実物を見たときは左側が何なのか分かりませんでしたが、写真見て分かりました(笑))
ゴールの写真です。前にゆっくり走っているランナーが見えたので、抜かさないようここでスピードを緩めました。
何とか29時間59分でゴールできました。
ラスト3kmはキロ4分半くらいの全力疾走したつもりでしたが、さすがに疲労等でパフォーマンス低下していたようで、キロ5分20秒くらいだったようです。)(写真はゴール後の写真)
ゴール直後にいただいた記録証とTシャツ。完走後に配られたということは完走Tシャツなのだろうか?
その後、落としたカロリーメイトを探しにつり橋に戻り、ゴール付近に戻って、味噌汁を頂き、その後、ドロップバッグを体育館で受け取り、着替えて、会場を後にし、名産のりんごを購入して、高速に乗った。藤岡ICで降りて、群馬を代表するお菓子メーカー「ガトーフェスタハラダ」でラスク等を家族土産として買って、再度高速に乗って、4時半に千葉の自宅に到着した。
荷物を片付け、洗濯して、夕食食べて、ブログで完走一報を書きながら、テレビドラマ「HERO」の最終回、さらにはスマスマまで見てしまった。もう、寝るという思考力も無いほどの疲労困憊、45時間眠らず状態でした。これならモンブランの46時間も寝ないで走れるかも(笑)
それにしても、今回の鏑木さんのコース設定は、凄かった。登山並のトレイルが多いことと下った後の上り返しのしつこさはこれまでのトレラン大会にないものでした。
いや、むしろ厳しすぎて、雨降ったら、どうするつもりだったんだろうか?
なぜなら、沢登りや無数の沢の渡渉、岩場に加え、滑りやすそうな土質の急傾斜や切れ落ちたトラバース部分も連続しており、危険箇所は数え切れないほどでした。
それでも、今回は無事開催されたスタッフ、関係者、地元住民のご努力には敬意を表します。
ありがとうございました。
私も今回の完走で、とりあえず2015年のUTMBのエントリーができそうです。
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コメント
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完走おめでとうございます。
凄いコースでびっくりしました∑(゚∇゚|||)
歩いて登るのも大変なのに
また、森にも遊びにきてください。
投稿: 森のくまさん | 2014年9月25日 (木) 11時42分
森のくまさん、コメントありがとうございます。
おかげさまで、何とか完走できました。
森の練習は楽しかったので、また行きたいところですが、しばらくはちょっと回復できないかも・・・。
ダメージを受けましたが、10月は、日本山岳耐久レースとちばアクアラインマラソンが控えており、しっかり養生します。
そして、また、森に遊びに行きます!
投稿: かずさん | 2014年9月25日 (木) 21時55分