2013年のスパルタスロンの全CP(チェックポイント)記録、つまり完全版その1です。
<START-CP11(区間距離42.2km)>
<スタート前>
6時前にホテルにバスが2台到着。
スパルタ行きの荷物はホテル前の路上に置きっぱなし。
1台目は6時前に出発し、私の乗った2台目は6時5分に出発。
6時40分にスタート地点近くにバスが停車し、下車した。
まだ日の出前で薄暗い中、アテネの中心にそびえるアクロポリス南西の入場口手前に向かう。すでに多数の選手が到着しており、スタート前は大混雑。
先頭にはスパルタスロンの横断幕が張られ、最前列は先着の選手で陣取られて、記念撮影合戦の最中。

一緒のバスで来たホテル同室のS浦さんと2列目ぐらいに割り込んでお互いのカメラで写真を取り合う。

ペットボトルの水を飲んで、ゴミ箱に捨て、最前列に陣取るA元さんの姿を見つけ、写真を撮ってあげた。

日本人バスの1台目は先に出発し、恐らく全選手中の最初にスタート地点に到着したため、軒並み最前列に陣取っています。今考えると出遅れが響きましたね。
ホテル滞在中、仲良くさせていただいたT中さんとMさん(いずれも女性)はビデオカメラで英語のインタビューを受けている。
その後、することが無くなったので2列目に陣取ったら、その前が日本人女性だったので写真を撮ってもらう。前に並んだ狙いはスタートダッシュで最初の記録地点(スタートラインから100mくらい先)に上位で駆け込むためだ。
スタート5分前になると主催者が選手に整列を促すとともにスタート地点からその前方のコースにいた観客をコース外に整理し始めました。
<スタート>
※エイド 時刻 到達距離(次のエイドまでの距離:コース概況)を列記
START 07:00 0㎞地点(区間距離3.9km:下りのち平坦)
10秒前が宣言され、5秒前からカウントダウンが始まり、ゼロでスタート。
よく滑りそうな大理石の石畳の下り坂をつま先着地で滑りを抑えながらもダッシュで進むが、みな考えていることは同じなのかどのランナーもスピードをほとんど緩めない。
それでも何人か抜かしつつの何人かに抜かされて、計測マットの敷かれた計測地点を通過した。(後に15位で通過したことが判明)
その後もつま先着地を心掛けながら下り坂を快調に飛ばしていき、公園のようなところに出ると、過去2位入賞のS氏が立ち止まっており、その脇を通り過ぎると、今度は前方からB場君が「違う違う」と戻ってきた。
どうやら誰かがコースミスし、コースを知らない私も引っ張られたもよう。(笑)
50mほど戻って、ランナーが進んでいる方向に右折(つまり左折しなければならなかった)してコースに戻る。前方集団は完全に見えなくなり、恐らく私は中段か後方集団に位置して進み始めた。

下り坂も終わり、傾斜もほぼ平らになり、ウルトラマラソンのいつものペースに戻って進む。
平らになったのはつまりアテネ市街を進んでいるということであり、最右側の車道はランナー専用となっており、交差点もランナー優先で走り抜ける。警察官がコース上の全ての交差点を封鎖している。

沿道の通勤客の何人かは手を振って応援してくれているが、多くの通勤客はバス停で待つ身なので、早く通過して封鎖が解けてバスが来ることを待ち望んでいる様子だ。
ちょっと申し訳ないですが、しばしお待ちくださいって気持ちで走り抜ける。
しばらくするとMさんの後ろ姿が見えた。コースミスした私は抜かれたようだ。「調子はどうですか?」「頑張ってください、お先に」そんな言葉を掛けて自分のペースのまま抜き去る。
その後、突如コース脇歩道にエイドらしきものが出現。
CP1 07:22 3.9km地点(区間距離5.4km:平坦のち上り)
コース脇の歩道にテーブル数脚置かれた簡易なエイド(右側)で、手渡しで水をもらう。当初の計画では、エイドでコップ1杯の水を必ず飲み干す予定であったが、まだのどが渇いていないので半分だけ飲む。

十数秒の停止で先を進み始めると、やがて、前方にT中さんが見えた。キャップの後ろにゼッケンを着けていたので、すぐにわかった。自分も全体的にもペースがだいぶ落ち着いた感じで、T中さんと私のペースはさほど変わらずなかなか近づけない。
そうこうしているうちに、上り坂となる。アテネ市郊外の丘を越える上りに入った模様。
延々と続くだらだらとした上りだ。スタート直後であり、みな走っているが、これが200km過ぎれば、ほとんどが歩くだろうと思われる、それなりにキツイ上り坂だ。
前方にビデオ撮影している車が付きました。
T中さんを中心にランナーを撮影している。T中さんのすぐ後ろまで来た私もとりあえず映っている気がします。結構長く、5分くらいは並走して撮影していた気がします。
上りで少しペースダウンしたT中さんを追い越し、進む。丘の頂点近くでエイドを発見。
CP2 07:55 9.3km地点(区間距離4.5km:下り)
道路脇歩道のエイド(右側)で、まだのどは渇いていませんが、コップを受け取り、今度は全部飲み干した。

頂点を越え、やがて長い長い下り坂になった。なんとなく慣れて、単調さを感じつつもあり、1時間経過したことから、ポーチに入れていたスポーツ羊羹を走りながら食した。実は初めて食べたのですが、走りながらでも非常に食べやすく、なかなかいけました。遥か前方に海が見える。地中海でありエーゲ海だ。
早いランナーでないながら下り坂は得意な私の前後からランナーがいなくなります。いわゆるエアポケット状態で進みます。海に出る手前でエイドに到着した。
CP3 08:20 13.8km地点(区間距離5.7km:下りのち平坦)
道路脇の広い空き地のエイド(右側)でスポンジの入ったバケツの周りが水浸しだ。
すでに多くのランナーが体をスポンジで濡らしたようだ。私はまだ体を濡らさず、水だけ飲んで進む。
すぐに海沿いに出た。護岸のある工業地帯の海岸を平行に走る幹線道路を進む。
やがて工場群の中を進みます。強烈な日差しが後ろから後頭部や背中を暑くしてきはじめました。工場群を抜けると人だかりが見えます。エイドのようです。
CP4 08:53 19.5km地点(区間距離3.2km:平坦)

道路脇のエイド(右側)に着くとすぐに285番の封筒をスタッフが手渡ししてくれた。私が送っていた最初の補給物資だ。テープを丁寧にはがそうともたもたしていると、スタッフが私の手から封筒を取り上げて、豪快にちぎって、封を開けた。丁寧に開けようとしたのは、封筒を返送に使うかもしれないからだ。ここでは返送物資が生じなかったから良かったけれど、返送に使う地点ではしっかり断ろうと思った。(笑)
補給品は、レトルト粥1袋、カロリーメイト1袋(物資Aタイプ)、部下一同からもらった塩飴数個、ポケットティッシュ1個、返送用タックシールとガムテープ30cm。レトルト粥はその場で食し、カロリーメイトはウエストポーチに、塩飴数個は右ポケットに入れて、あとはもったいないが使わなくて済んだので、ごみ(ガベージ)としてスタッフに手渡した。コップ一杯の水を飲み干しつつ、マイボトル(350ml)に「ウォータ・プリーズ」と水を入れてもらって、出発した。
少し食べたことで、気分リフレッシュで気持ちよく街中を進むと歩道に子ども達が並んでいた。他のランナー同様にハイタッチして走りぬけた。
沿道からの声援は力になるし、とても嬉しい瞬間だ。
快調に走れているが気になることが2つ生じてきた。
1つはウエストポーチの背面に水入りボトルを入れて走ると揺れるのだ。ズボンのベルトのように腰骨部分で締めていると上下動してしまうのだ。しばらくこれで走っていたが、最終的にベルトを思いっきり締めてもっともくびれた部分、へそ上に締めると揺れなくなった。へそで締めるのはストレスなのだが、上下動よりはストレスが少ないので仕方が無い。
もう一つは、路面の硬さが少し膝にき始めていることだ。日本の舗装路を走りこんできたが、日本とは比較にならないほど硬いようだ。これにはもはや対処しようが無いので、走れるところまで走るしかないと決めた。
そんなことを考えながら走っているとすぐに次のエイドが出現した。
CP5 09:15 22.7km地点(区間距離2.3km:ほぼ平坦)
ガソリンスタンド前のエイド(右側)
街中を抜けると石油タンクが林立するコンビナート内の道路を進む。
工場内なのに道はアップダウンしている。工場から勤務を終えた労働者が車で正門から出てくると、すぐにクラクションを鳴らし、窓から手を出して、声援を送ってくれた。嬉しい。
親指を立てたグーサインにサンキューと声を出して応える。(ギリシャでは手のひらを見せるのはバカにしたしぐさらしい。日本人ランナーで手を振って蹴られた人もいるらしい。実際には手を振るのも挨拶として認められているようでした。)
コンビナートが終わりかけた場所でエイドが出現した。
CP6 09:29 25.0km地点(区間距離4.2km:上り下り)
石油工場入口前のエイド(右側)
コンビナートを抜けると上り坂が始まった。暑さもあったので、ボトルの水でアームカバーを少し濡らして、水冷を開始した。風も有り、とても涼しい。
この区間の上りは小さな峠で、上りの勾配も緩く距離も短いので走り抜けられる。
眼下に奇麗な地中海が広がってきた。
難破した船が横倒しのまま海に放置されていた。
快晴の空の下、まさに紺碧で美しい地中海の風景に写真撮影に立ち止まること約10回。





何人ものランナーに抜かれて次のエイドに到着。
CP7 09:54 29.2km地点(区間距離3.0km:ほぼ平坦)
Hotel AKTI手前の道路脇のエイド(左側)のここから各エイドのスポンジで着衣を濡らして走り始める。マイボトルへの水の補給は忘れた。
コースが海沿いになると、エーゲ海の美しさが間近となり、さらに何度も立ち止まりつつ走った。



1時間補給のため走りながらカロリーメイト1袋を食した。
CP8 10:12 32.2km地点(区間距離3.1km:ほぼ平坦)
道路脇のエイド(左側)、またもマイボトルへの水の補給を忘れた。
気が付かずそのまま走り続ける。その後は、コップ給水、ボトル給水、ごみ捨てのルーティン化を意識してエイドで実行した。
CP9 10:31 35.3km地点(区間距離3.5km:ほぼ平坦)
スパルタスロン標識のある歩道上のエイド(右側)
区間途中の園芸場の看板に盆栽が描かれていた。そんなことを気にできるほど余裕の走りで進む。

CP10 10:52 38.8km地点(区間距離3.4km:ほぼ平坦)
ユーカリの巨木前に設置された道路脇のエイド(左側)で2回目の補給。
補給物資はスポーツ羊羹、エネルギージェル(物資Bタイプ)、経口補水液。水を飲んで出発。
水は飲んだが、すぐに塩分補給も兼ねて経口補水液を走りながら飲みつつ、スポーツ羊羹を食す。
ちょっとお腹が緩んできた感じがしたので下痢止めを飲んだ。
CP11 11:15 42.2km地点
総区間距離42.2km 総区間タイム4:15 通過順位不明
MEGARAという街のエイド(左側)に着いた。第1関門までの中間点。
ほぼフルマラソンと同じ距離を走りました。海岸沿いですが、アップダウンや暑さもあり、4時間超での到達となりました。それでも、予定どおりのまずまずのペースでした。右足甲が痛み出したのが唯一の誤算です。
次>スパルタスロン完走記2(CP11-CP22)
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