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2012年9月19日 (水)

中国での反日デモとその要因たる尖閣諸島問題に思う

 竹島問題に続く、政治的発言第2弾です。

 連日、中国で反日デモが起きている。デモが発生した都市は85都市(追記:120都市)とも言われている。日本でこれだけ同時多数にデモが発生することは、到底考えられない。それだけ中国の国民は怒っているということなのだろう。

 なので、私なりにこの反日デモの中国側の起因たる尖閣諸島問題を分析してみた。
 ジャーナリストでもない一介の市民である私が反日デモについて語るにあたり、その情報源は、新聞、テレビ、インターネットである。
 ご承知のとおり、新聞、テレビ、インターネットは極めて便利であり、圧倒的な情報量を持っているメディアである。
 気をつけなくてはならないのは、新聞、テレビは、編集により偏向性が包含されているし、ネットは玉石混交で情報として誤っている石のほうが圧倒的に多い情報源でもあるということだ。(私もブロガーとして石にならないように気をつけてはいるが、現地で取材しているジャーナリストでなく、つまり情報源が他者からの情報、つまり2次情報であるゆえに、玉と思って石をつかみかねない恐れがあるのも事実だ。)それでもあえて論じてみる。

さて、ヤフーにこんな記事が出ていた。
「中国国民のほとんどは、尖閣諸島について「日本が日清戦争の結果、盗み取ったものだ」という自国政府の説明のみを聞かされており、日本側の主張を知る機会はほとんどない。さらに、日本が実効支配を続けていることや、尖閣諸島で2番目の大きさの久場島と3番目の大正島が在日米軍の射爆撃場(いずれも1978年6月以降は使用停止)とされていることも、多くの人は知らない。(引用 ヤフーニュース9月18日(火)8時12分配信)」

 中国国民の怒りの構造が端的に示されている。ここまで単純な構図で無いかもしれないが、腑に落ちる論である。

 一方、昨日の中国の動きは、柳条湖事件の日でありながら、大した事件、騒動が起きなかった。
 尖閣諸島の接続水域に中国の漁業監視船が12隻来たというのを、日本のマスコミは大々的に報じていたが、日本の領海には入ってこなかったし、(追記:3隻は一時領海侵犯したらしい。)上陸しようとする中国人もいなかった。中国高官の発言もデモ容認しつつも秩序維持は表明し、また日本政府に対して、挑発的な発言を控えていた。日本人2名が尖閣諸島に上陸したにもかかわらずにだ。

 この一連の動きは、やはりこれまでの中国と違ってきているのではないだろうか?
 つまり中国政府からの何らかの変化のメッセージが発せられていると見るべきではないだろうか?

 かつての日本なら、田中角栄氏や野中広務氏といった、中国と太いパイプを持つ大物政治家がいて、このメッセージを表からも裏からも確認して、いわゆる玉虫色だが双方にとって有益な解決をしたに違いない。

 残念ながら、現在の民主党には、中国政府と強く確実なパイプが無いようであり、なおかつこのメッセージをきちんと理解できているのか、心配である。

 不安ではあるが、ここからは、彼ら政治家の出番である。彼らに託すほか無いのであるが、私の結論は、中国政府の妥協点は、尖閣諸島の奪還でなく、日本政府の国有化の撤回だと思います。(日本から見れば政府が民間の土地を買っただけなのであるが、土地所有の制度がなく、よってその概念自体がない中国では、国有化とは、日本が占領したというイメージに近く、よってあれだけの反発が起きている点を日本人は政府を含め認識していないといけないのだが、国有化をしたということは政府もそれがよくわかっていなかったのだろう。)

 以前ならこの程度の妥協は、簡単にできたはずであるが、パイプが無くなったうえに、民主、自民ともに代表選挙中であり、早急な決断は不可能であろう。
 さらに、中国や韓国に対しては一歩譲ることがまったく利益にならないことを現実に認識しつつある今の日本において、もはやこうした外交上の妥協を選択するのは、極めて困難になってきているとも言わざるを得ない。

 新たな状況変化として、ここにきてやっと、アメリカはこの領土問題に中立である旨をわざわざ日本と中国で表明した。日本的にはアメリカに突き放された感じで、がっかりと思っている人もいるかもしれないが、実のところ、中国は、日本政府が表立ってアメリカに味方せよと頼まず、またアメリカも日本に擦り寄ることなく中立を宣言したこの日米同盟の底知れぬ信頼の深さに驚愕していることが、事実であろう。
(韓国政府も竹島の件でアメリカに支持を求めて、成果を得られなかったのに、何もアメリカに求めなくても、アメリカに中立と言わしめた日本に畏怖していることでしょう。)

 さて、この尖閣諸島問題は、日本側のみならず、もはや中国側の内政問題と深く繋がりつつあるだけに、対処が難しいところですね。

 それでもあえて持論を述べさせていただくなら、具体の方策まで提示できませんが、尖閣諸島の国有化を止めて、でも実際は国有化に近い状態にする。それが日中双方の妥協案だと思いますね。

 国有地とするのでなく多数の日本人による尖閣諸島の共有地化を目指しますかね。

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