【映画】屋根裏部屋のマリアたち
1960年代のパリを舞台に、スペイン人メイドとその雇い主の禁断の恋を、陽性なユーモアと心温まるペーソスで綴るラブストーリー。出演は「しあわせの雨傘」のファブリス・ルキーニ、「プレイヤー」のサンドリーヌ・キベルラン、「悪魔のリズム」のナタリア・ベルベケ、「テトロ 過去を殺した男」のカルメン・マウラ。
【作品データ】
原題 LES FEMMES DU 6EME ETAGE
製作年 2010年
製作国 フランス
配給 アルバトロス・フィルム
上映時間 106分
【スタッフ】
監督 フィリップ・ル・ゲ
脚本 フィリップ・ル・ゲ 、 ジェローム・トネール
撮影 ジャン=クロード・ラリュー
美術 ピエール・フランソワ・ランボッシュ
音楽 ホルヘ・アリアガータ
編集 モニカ・コールマン
字幕 加藤リツ子
【キャスト】
ジャン=ルイ・ジュベール ファブリス・ルキーニ
シュザンヌ・ジュベール サンドリーヌ・キベルラン
マリア ナタリア・ベルベケ
コンセプシオン カルメン・マウラ
【ひと言】
この映画を私は愉しめた。6人の屋根裏に住むスペイン人メイドの楽しい掛け合いは当然に愉快なのだが、それに加えて、満足したのはストーリー展開を予想しながら観てしまう自分を小気味良く裏切ってくれたことだ。映画を見慣れた自分にとって、こんな嬉しい映画はない。いわゆるミステリーもので大ドン返しというものではなく、劇的な変化のないこうした恋愛もので裏切られるのが実に新鮮だった。
ただし、この映画は評価が分かれると思う。禁断の恋、金持ちで心優しいが面白くもなく冴えない中年男性が主人公。恋愛には進まないのではないかという展開から一気の急展開。正直、ロマンティックに盛り上がらないで進んでしまうのが、なんとも妙な感じでもあるからだ。
十分に中年に差し掛かった自分にとって、共感できるところもあるのだが、このフランス人のようにお互いの生き様を尊重しつつ、恋愛していこうとする姿勢はもはや見習うことが出来ない気がする。
これは、海外の映画ならでは感性だと思う。だから映画鑑賞は止められない。
【ネタバレ(見たい人だけドラッグして反転させてください)】
主人公の富豪中年男性のジャン=ルイは、スペイン人の若いメイドであるマリアと一夜限りの関係を持ってしまう。しかしながらマリアは故郷スペインにおいてきた息子の元に帰ってしまう。3年後に妻と別れたジャンはスペインを訪れ、無事マリアと再会することが出来て、お互いが見詰め合うシーンで終わる。その後の展開を見せずに終わってしまう見事なラストシーンに脱帽だ。
追記:マリアがシャワーを浴びている見事な裸身を覗き見した主人公ジャンが動揺するのだが、私もあれだけ若くて見事な裸身なら同じように動揺すると思った。
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