【書評】猫ひろしのマラソン最速メソッド 猫ひろし/著
売れないお笑い芸人から芸能界最速マラソンランナーとなって、カンボジアに国籍を移してオリンピックの出場を目指した、猫ひろしが自ら著したマラソン解説本である。
サブタイトルは「市民ランナーのサブスリー達成術」
陸上経験がなかったと言う意味から、この人、芸能人ではあるが、確かに、市民ランナーの星である。
千葉県市原市出身である猫ひろしは、正月明けに開催される市原高滝湖マラソンでゲストランナーに来ていた。(マラソンを本格的に挑戦し始めてからは、来なくなったが・・・。)
沿道で私を含め参加選手に声援をおくっていた姿が印象に残っている。
(乗ったことはなかったが、当日小港鉄道に猫ひろし列車が運行されていた。)
猫ひろしは、中島進さんというコーチに師事し、トレーニングして、ここまでになったらしい。
彼は陸上経験者ではないが、高校の校内マラソン大会で優勝したぐらいであるから、心肺能力の高さは、持って生まれたものがあるようだ。でなければ、サブスリーにはならないだろう。
中島さんのハイテクスポーツ塾は、その名のとおり、ハイテクマシンで科学的にランニングのトレーニングできるようだ。
速く走るための4条件が書いてあった。
1 ローリング走法
2 体幹を使った走り
3 心肺機能の向上
4 スピード感覚
いずれも、これを効率よく実践し、取得するには、特別なマシンが必要なようだ。
東京のスポーツハイテク塾に行けばあるらしいが、私には無縁の世界だ。
「ランニングシューズは日々変える」ことで、足に変な癖を付けさせないというのは、実践しようと思った。ほぼ1年間、帰宅ランを同じシューズで走っていることによると思われる妙な疲労感はこのせいだと思ったからだ。
あと、笑えたのは、2010年の東京マラソンで、サブスリーを達成したのですが、レース中に、小便垂れ流して走ったそうです。(雨だったので濡れてもわからない)
同時に、少し脱糞してしまって、歩道脇の植え込みに捨てたということでした。
猫ひろしがマラソン2時間37分というのも頷けるトレーニングをしていることだけはわかりました。
そして彼自身が言っているように、目標に向かって強い意志で、取り組んでいく。
それは、全ての市民ランナーに当てはまるものだと思いました。
オリンピック出場の夢が立たれる前に出版された本でしたが、彼は次の夢に向かって走っていることでしょう。
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