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2012年9月 1日 (土)

【書評】大往生したけりゃ医療とかかわるな 「自然死」のすすめ 中村 仁一/著

著者は医師である。しかも大病院の院長も経験され、現在は老人ホームの常勤医として、お年寄りの死を看取っている。現代の医療が老衰死を妨げ、結果的に大往生を妨げているというのが本著の論調だ。

最初に自然治癒の考え方が提起されているが、これには私も完全同意だ。
治療の四原則・・・治療の根本は、自然治癒力を助長し、強化することにある
1 自然治癒の過程を妨げぬこと・・・発熱は治癒の正常な反応で過程
2 自然治癒を妨げているものを除くこと・・・異物は取り除く
3 自然治癒力が衰えている時は、それを賦活すること・・・まずは食べて栄養を補給する
4 自然治癒力が過剰である時には、それを適度に弱めること・・・過剰なアレルギー反応の抑制

以下、印象的なサブタイトルが続きます。
・本人に治せないものを、他人である医者に治せるはずがない。
・介護の「拷問」を受けないと、死なせてもらえない
・食べないから死ぬのではない、「死に時」が来たから食べないのだ
・がんは完全放置すれば痛まない
・年寄りはどこか具合が悪いのが正常

最後に著者が大往生といっている自然死は、「餓死」でありその実体は以下のようなものであるらしい。
「飢餓」・・・脳内にモルヒネ様物質が分泌される
「脱水」・・・意識レベルが下がる
「酸欠状態」・・・脳内にモルヒネ様物質が分泌される
「炭酸ガス貯留」・・・麻酔作用あり

以上のような状態になることから、死に際は、なんらの医療措置を行わなければ、夢うつつの気持ちのいい、穏やかな状態になるということで、これが、自然のしくみで、過酷ではないのです。私たちのご先祖は、みんなこうして無事に死んでいったと言っている。

老人ホームで12年勤務し、数百例の自然死を看取ってきた医師でしか、論じ得ない本著を読むと、本人については自然死にあこがれてしまうが、家族として、家族の医療を最小限にというのは、非常に難しいのも現実だなあと思った。

誰もが、長生きしたいが、最後は眠るように死んで逝きたい。そのベストな方法はどうすればよいのか?
ひとつの形を示してくれているので、読む価値はある大いにある本著であった。

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