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2012年8月30日 (木)

【映画】ブラック・ブレッド

【映画】ブラック・ブレッド
 背景となるスペイン内戦の話はよくわからないが、内戦は同じ民族が敵同士になるから、内戦後の憎しみの連鎖を断ち切り難いものなのだろう。そしてそんな時代に生きた子どもたちは怪物になるしかなかったのだろう。

【解説】
スペイン内戦後の小さな村を舞台に、ひとりの少年がある事件を契機に恐ろしい決断を下すことになる姿を描いたミステリードラマ。カタルーニャ地方の小さな村の森の中で、少年アンドレウは親子の死体を発見する。死の直前に「ピトルリウア」と謎の言葉をつぶやく女性の姿を目撃したアンドレウは、内戦によって心に深い傷を負った大人たちがひた隠す真実に否応なしに巻き込まれ、生きていくためにある決断を下す。スペインのアカデミー賞と呼ばれるゴヤ賞で、作品賞をはじめ9部門を受賞。2011年スペイン映画界の話題をさらった。

【スタッフ】
監督 アグスティ・ビリャロンガ
原作 エミリ・タシドール
脚本 アグスティ・ビリャロンガ
撮影 アントニオ・リエストラ

【キャスト】
アンドレウ フラセスク・クルメ
フロレンシア ノラ・ナバス
ファリオル ロジェール・カサマジョール
ヌリア マリナ・コマス
町長 セルジ・ロペス

【作品データ】
原題 Pa negre
製作年 2010年
製作国 スペイン・フランス合作
配給 アルシネテラン
上映時間 113分

【ひと言】
世の不条理を描くに、戦争ほどリアリティのある時代背景は無いであろう。それが内戦による場合、その不条理さは、同じ民族自ら傷つけてきたものだから、その痛みは倍増するだろう。
そしてその痛みによる世の中の歪みの影響をもっとも強く受けるのは、まぎれもなく子どもたちであろう。
子どもたちは子どもなりに、その歪みの中で、育っていく。
それにより、子どもたちが子供らしさを失っていったとしても、それはほとんど大人の責任だ。

この映画では、大人の卑劣さや鈍感さが徐々に明らかにされる。子どもたちは絶望の淵に落とされながらも懸命にそれを乗り越えようとしていく。乗り越えた先は怪物のようなかわいくない子どもになってしまうのだが、そんな子どもにしてしまったのは大人のせいであり、大人の身としては観ているのも辛いながらも、その辛さこそが明るい希望でもあるのだ。

それにしても最近、子どもに教えられる内容の映画が増えてきたような気がするのは気のせいだろうか?

ネタバレ
 主人公アンドレウの友達とその父親を殺したのは、彼が敬愛してやまない父親だった。父親は、清廉潔白でなく、数々の悪事を内戦後に生き残るため有力者の手先として実行していた。母親もそれは仕方がないと思っていた。最後にその両親の思いを受けて、有力者の養子となったが、彼に遇いに来た実の母親について、「ただの使用人」と答え、持ってきたお土産を見捨てることが、彼なりの復讐なのだった。

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