【映画】千と千尋の神隠し
言わずと知れた宮崎駿監督の代表的な作品。
子ども達がバラエティばかり見ているので、土曜の夜に父親権限で昨日録画したのを強引にリビングのテレビで見始めた。
父親の趣味に付き合う気など無く、そのままリビングでDSなどをしていた子ども達もいつのまにか映画に引き込まれて、結局12時を過ぎて終わったのだが、子どもらも最後まで見ていた。さすが、映像と演出で釘付けとなる、心を鷲掴みしてその世界に引き込む力のある宮崎アニメだ。
久しぶりに全編通して見たが、宮崎ワールド全開の本作品は、実に示唆深い。
「一生懸命に生きる。」それが、本作品というか、宮崎アニメすべてに普遍のテーマなのであるが、現代社会の寓話として本作品は宮崎アニメの中でも特筆すべき作品であろう。
冒頭、千尋の両親が食べているうちに豚になるシーンは、親として衝撃的なシーンだ。食い意地の張っていない私にとって、さらに食い意地が張らなくなった、まさに人生に影響を与えた映像だ。
「かおなし」は、実に意味ありげなキャラクターだ。
私的には、日本人全般を指すキャラクターなのではないかと思う。
バブル期に金に物を言わせて、理念無く、傍若無人に振舞った日本人へのアンチテーゼに思えてしまう。
個性的であれとは、私は思わないが、理念のある、自ら名を名乗っていける生き方は必要であろう。
また、仕事はでき、リーダーとして魅力十分ながらも、我が子が擦り返られても気が付かない「湯婆婆」も意味深だ。これも日本人のリーダーとしての一類型に思えてしまう。
最後に千が厳しい労働の末、千尋として、自分の世界に戻る。一生懸命に生きていく子どもに未来が託されている(少なからず大人が支援しているのだが)ということを、我が息子達はちゃんと感じ取れたのか・・・。
親として、大人として、彼らの世代にも、きちんと掴み取って欲しいな。
<監督・原作・脚本>
宮崎駿
<主題歌>
「いつも何度でも」
作詞 覚和歌子 作曲・歌 木村弓
(徳間ジャパンコミュニケーションズ)
<製作総指揮>
徳間康快
<製作>
松下武義
氏家齊一郎
成田豊
星野康二
植村伴次郎
相原宏徳
<音楽>
久石譲(サントラ盤:徳間ジャパンコミュニケーションズ)
<プロデューサー>
鈴木敏夫
<製作担当>
奥田誠治
福山亮一
<作画監督>
安藤雅司
高坂希太郎
賀川愛
<美術監督>
武重洋二
<色彩設計>
保田道世
<デジタル作画>
片塰満則
<映像演出>
奥井敦
<録音演出>
林和弘
<整音>
井上秀司
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