【書評】エベレスト登頂請負い業 村口徳行/著
「(エベレスト登山で)一番重要なことは、仕事はサボってもトレーニングだけはサボらないということを理解すべきだ。山登りにはそれだけの価値がある。だから真面目にトレーニングをして挑む。簡単なことだと思う。」
まったくそのとおりだ!(笑)
最後に書いてあった上の文章に出会って、この本を読んでよかったと思いました。
著者は、エベレストに6回登頂している。なぜ6回もか・・・。
実はカメラマン。エベレストをテーマに撮影し、テレビ取材には必須の人物のようだ。
もちろん登山においてもスペシャリストだ。
少なくとも野口健さんなどとは比べ物にならない技量をお持ちの方のようだ。
(実際に野口健さんのエベレスト登山に同行し、直接指南している。本著の中の野口健さんとの登山に関する記述はある意味特筆ものです。)
そりゃそうだ。エベレストに単に上るだけでなく、撮影するために上るのだから・・・。
例えるなら、マラソン大会で最後まで走り続けるペースランナーみたいなものだ。
尋常の技量ではできない。生死もままならない高所に登る相手の都合に合わせて登山し、撮影するのだから。
また三浦雄一郎さんの70歳と75歳の2回のエベレスト登頂最高齢記録を樹立した時も同行している。
大好きなテレビ番組であるNHKの世界の名峰グレートサミッツのエベレスト他、多数の撮影もされている。まったく知らなかったです。私よりも10歳上で、今なお高所での撮影を続けられている、凄い人ですね。
かの山田昇さんともエベレストで邂逅していたようです。まあ、エベレスト周辺に居れば、一緒になることもあるでしょうな。
グレートサミッツ観る楽しみがさらに増えました。
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