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2011年11月14日 (月)

【書評】私の夢・日本の夢 21世紀の日本 松下幸之助/著

21 野田首相は本著者が設立した松下政経塾出身であることに加え、別の本にこの本のことが書いてあり読んだものである。
言うまでもなく、松下幸之助さんは、松下電器(現在のPanasonic)の創業者で、伝説的な名経営者である。

本著は、1977年発表の著作であるが、内容は2010年に世界の人から最も理想的な国とされた日本がどのような国となっているかを、世界要人日本国視察団の一行の視察が日本の関係者にインタビューによって明らかにするわかりやすい構成となっているフィクションである。
もちろん、35年後の日本を想定して書かれているのですが、技術革新の度合いは、インターネット、携帯電話、テレビゲームといった現在の最も重要な情報化までは想定し得ていない。それも無理からぬことです。
高い理想を持ち、人格高潔なるを感じさせる素晴らしい著作でしたが、凡なる我々は現時点の日本をそこまでの高みまで達し得なかった。

本著の印象的な部分を以下に引用します。
「企業は天下の人、天下の金、天下の物、天下の土地を、いわば社会から預かって仕事をしているのですからね。それにふさわしい成果をあげ、それを社会に還元しないなどというのは許されないことです。まして、赤字を出して、貴重な税金を使って救済されるといったことは罪悪といってもいいでしょう。」

「いかに企業がダム経営をやって製品の価格を安定させようとしても、政治が非効率でいろいろムダがあったりすれば物価は上がります。ですから、やはり政治というか国家経営もダムの考え方をとり入れてやることが大切ですね。」

「ふつう民主主義政治といえば、立法と司法と行政のいわゆる三権分立を建て前としていますね。ところが今日の日本では、その行政から教育を独立させ、いうなれば四権分立といった形になっているのです。」

「戦時中の誤った道徳観を正すというよりも、道徳や道徳教育そのものを否定するような傾向が強かったのです。考えてみればおかしな話ですね。たまたま悪い水を飲んで、からだを悪くした、だから今後は、水という水はいっさい飲まないようにしようというようなものです。しかし水なくして人間は生きられないように、道徳なくして人間らしい生き方ができるものではありません。」

2050年の日本はどうなっているのだろうか?85歳の私は幸せに暮らせているのだろうか?大人たる我われの責任は重いですね。

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