【書評】就活エリートの迷走 豊田義博/著
「就活」というゲームに勝ちながら、肝心の社会人生活のスタートでつまずいてしまった就活エリート。彼らに何が起きているのか。・・・
問題となりつつある社会現象を就職活動会社に長年勤務している著者がまじめに分析している本なのでありますが、読中に一番頭を駆け巡ったのが、自分の若かりし頃の就職活動。
著者はその当時からこの業界に携わっており、バブル期の豪華絢爛な就職活動の会社側から見た実態と自分の活動がシンクロして、とても懐かしく感じたことです。
当時は、大学進学率も30%を切っている時代で、大学出ているだけで、差別化してもらえて、出身大学で差別化されていたため、ある意味、行ける門戸が限られており、解禁日の拘束など、内定をたくさん取ってキープする事自体が不可能でしたね。大学の成績が悪くて、成績証明書を見られるとその先がなくなり、金融機関とか軒並み、無しのつぶてでその世界には進めませんでした。(笑)
そんな私の話はともかくとして、現代のあらゆる進化は、結局のところ、バーチャルな世界に成り立つことなり、ゆえにゲーム化してしまっている。
就活の世界もその傾向は免れず、いや双方とも1回限りの恋愛ゲームそのものの世界であり、ゲーム化が進んだということでしょうか。
そのゲーム化した世界をゲームと認識しないで、ある意味、本気の惚れたはれたの結果、就活エリートは現実のギャップについてゆけずに、挫折し、迷走しているということらしい。
当時ですら就職できたのが奇跡だった私にとって、現代の就活の大変さを見聞きするだけで、絶対に内定もらえない、就職負け組みになったでしょうな。
まあ、それを挫折と思わないでしょうがね・・・
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