【書評】夢のかたち 「自分」を生きた13人の女たち 鈴木由紀子著
男女平等など夢のようだった時代、明治維新から太平洋戦争までの間に、さまざまな分野で道を拓いていった13人の女性の物語である。
男尊女卑を粘り強く、しかも大胆に切り開き、時代を先んじた女性視点での生き方をまっとうしながらも、子沢山な女性たちの話なのである。
特に与謝野晶子さんは12人も子どもを産み育てているのだから、驚きだ。
女性は強くて、しなやかで、美しいということを改めて実感させてくれる伝記集である。
以下、本文中の珠玉の言葉を掲載しておきます。
「与えるのが女の役目であるならば、同時に、女は満たされることが必要である。」アン・モロウ・リンドバーグ
「人は働くものだ、働くことは美しい」長谷川時雨
「天才とは非常な努力の人」鈴木由紀子
「元始、女性は太陽であった」平塚らいてう
「女の人はいくつになっても翔べるんですよ」伊藤ルイ
「社会に出たときに、一番必要なことは愛されること。誰からも喜ばれ、なくてはならない存在になりなさい」澤田美喜
「障害者運動を他人のためにしていると思ったのは誤りだとこのごろ気がついた。人間はだれでも年をとれば耳が遠くなり、目はかすみ、足元はおぼつかなくなって、障害者の仲間入りをするのだから、障害者の問題は最終的には自分自身の問題なのだ」矢島せい子
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