【書評】天国旅行 三浦しをん著
巻末に以下の文章がありました。
本書は、「心中」を共通のテーマにした短編集である。
『天国旅行』というタイトルおよび巻頭の歌詞は、
THE YELLOW MONKEYの『天国旅行』(作詞 吉井和哉)より
採らせていただいた。
7つの短編いずれも珠玉の一品でありますが、個人的に好きなのは、2番目の「遺言」と7番目の「SINK」であります。
「遺言」は、電車の中など、是非他人がいる場所で読んでください。
噴出しそうになるのを抑えるのが難しいですから(笑)
「SINK」は最後に持ってくるに値する見事な内容です。
壮絶で拭い去れないような激しい喪失からの立ち直りという、私の大好きな展開でした。
死をテーマにファンタジックで、なおかつ現実感のある、結局のところ生きることの素晴らしさを醸し出している珠玉の短編集です。
追記:表紙の絵がとても印象的で本書のイメージをよく表しております。
絵の作者はクラウス・ハーバーニエミという方のようです。
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