ヒトはなぜ走る
新しい職場に移って、ランニングが趣味であることがそこそこ浸透してきている。
まあ、服装からして聴かれるから答えるからであるが・・・
そのあと、良く聴かれるのは、
「俺はできない。どんなことが楽しくて走るの?」
この質問に実は私もうまく答えられない。なぜ走るのだろうか?
4年ちょっと前は、まったく走っていなかった訳だし、今考えても、ランナー、特に趣味で走るいわゆる市民ランナーに対し、同じ質問をしただろう。
ご承知の方もいるかと思いますが、かずさん、遺伝とか進化とか歴史を考えるのが大好きです。
私の仮説は「走ることは生きること」だったんではないかと。
自分が走り続けることから導き出した結論は、理屈や感情ではない、もっともっと身体に刻み込まれた本能に近いものではないかと
似ていると思ったのは、川面や海はもちろん、洗濯機の水流や蛇口から流れ出る水滴など、ついついヒトが見とれてしまうのも、太古からの歴史が遺伝として色濃く残っているのだと思っています。
それは、水に棲んでいた時代なのか、水に苦労した石器時代の幻影なのか。
「走ることが生きること」だったとは、どういう意味なのか、この前、本「BORN TO RUN走るために生まれた」に興味深いことが書いてあった。
その部分第29章には、以下のようなことが書いてありました。
ある学生と教授のやり取りです。
学生「ヒトが直立したのはうまく呼吸をするためではないか?それができればうまく走ることができる。」
博士「人間は走るために進化したというのかね?」
学生「はい」
博士「種は自分が得意なことに応じて進化するのであって、不得意なことであることではない。人間は走ることは大の苦手だ。」
学生「ええ、それはわかります。ではなぜ、われわれは(他の類人猿より)強い生き物ではなく、(長く走れるという)弱い生き物に進化したのでしょう?これは武器をつくれるようになるはるかまえの話です。とすると、遺伝上の(他の類人猿に対する)優位性は何だったのでしょう?」
博士は、人類の歴史を知識で振り返った時に、骨格的に貧弱であったホモ・サピエンスが生き残り、生物として屈強かつ優秀であったネアンデルタール人が結局滅んだのはなぜか?思い巡らせた。(かなり省略)
走らない動物、豚やチンパンジーには、アキレス腱がない。もっとも人間に近いチンパンジーには土踏まずがない。また走ると揺れる頭を固定するための項靱帯(こうじんたい)が人間にある。それは犬、馬にもある。が、チンパンジーにはない。
やはり人間は走るために進化したのだ。
では、なぜ走るために進化したのか?
「弓矢が発明されたのは2万年前。槍の穂先は20万年前。ほっそりして脚の長いホモ・エレクトゥスが登場したのはおよそ200万年前。ヒトは登場してからほとんどの時間、素手で肉などの食物を獲得していたことになる。」
博士は暑い中、犬と散歩していたとき、暑くて息切れして動こうとしない犬を見て、思いつきます。「実際に動物を走らせ続けて殺すには、どれくらい時間がかかるだろう?」
動物を走らせ続けるには、スピードで劣るヒトにとっては、相当に困難である。単純に追いかけていたのでは先にヒトがバテてしまう。ではどうするのか?遥かにスピードのある獲物の動きを読み、チームで連携して間断なく追い詰めていかなければ、動物を走らせ続けることは到底不可能である。もはや実証しようにも、現代人ではこの狩猟方法は不可能なのだ。これは数百万年にわたる命がけの決断をへて磨き上げられた戦略と技術の融合なのだ。つまり、人間だけが行える長距離走は、他の生き物にとうてい不可能な脳と身体の連係により進化してきたのだ。
今なお、アフリカにいるごく少数のブッシュマンはこうした狩猟を行っているという。
走らせ続けられた草食動物は熱を発散できなくなって、泡を吹いて、倒れてしまうらしい。
走るということは、やはり古代の進化において必要だった力、生きることそのものだったということだったのです。
ということであろうがなかろうが、今日も走りますよ!かずさんは
関連記事リンク
走ること(ランニング)が嫌いな人が多い理由
【書評】BORN TO RUN走るために生まれた クリストファー・マクドゥーガル著
【テレビ】地球イチバン 世界一走り続ける民 メキシコ・ララムリ
« 【書評】BORN TO RUN走るために生まれた クリストファー・マクドゥーガル著 近藤隆文・訳 | トップページ | 走ること(ランニング)が嫌いな人が多い理由 »
「ランニング」カテゴリの記事
- ナイキ ズーム ヴェイパーフライ エリート フライプリント(限定販売)買えず・・・(2019.03.04)
- 20kmペース走(キロ5分)はきつかった(´;ω;`)(2018.06.17)
- 2016年レース記録一覧(2018.03.12)
- 2015年レース記録一覧(2018.03.11)
- 私がリタイアする最大の要因は待つのが嫌いな性格だったの巻(2018.03.07)
この記事へのコメントは終了しました。
« 【書評】BORN TO RUN走るために生まれた クリストファー・マクドゥーガル著 近藤隆文・訳 | トップページ | 走ること(ランニング)が嫌いな人が多い理由 »


コメント