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2011年1月20日 (木)

【書評】いまも、君を想う 川本三郎著

Ima これは亡き妻へのラブレターそのものである。
私は、著者のことはもちろんのこと、著者の奥様(恵子さん)も当然、存じていないのであるが、この本を読めば、こちらが生前親しく接したかのような気持ちになってしまう。
奥様が亡くなられてから、日々の生活を送りながら、いろいろなエピソードを順不同で想い出しながら、それを丹念に綴っているところが、余計に亡き妻に対する思いの深さを感じさせてくれます。
読んでいて、自然と涙が出てしまう、しみじみとした作品です。

『人はふつう、いろいろなことをやり残したままで逝ってしまう。身辺整理をしたうえで逝ける人はごく少数だろう。仕事にせよ、家のなかのことにせよ、しかけたままで終わっていく。家に戻った時(注:亡くなる約1か月前に一時帰宅された)、家内は身辺整理をしたかったと思う。
私の手を借りて、何度か自分の部屋へ行ったが、すぐに体力も気力もなくなってしまった。
家内が逝って二年近くなるが、いまだに家内の部屋を片づける元気がない。』

 この情景を読むと、いたたまれなくなるとともに、昔読んだ本のとおりなんだなあっと思いました。こちらを参照ください。

追記:この本を読んで思ったことの一つに、「死」というものがあまりに非日常となっていることに気がつかされました。
   これだけ悲しむことができ、表現できるのは、著者の類まれなる感受性の高さによるものでありますが、それに加えて、非日常的に感じているということと悲しむだけの余裕があると言うことだと思います。(非常に冷たい視点ですが・・・)
   幸いなことに、ここ何年も、私は近しい人を見送っていない。
   不治の病が多く、災害や戦争が日常的であった百年前であれば、死は身近な存在であったのだろう。
   著者が妻の死をなかなか受け入れられないように、私も非日常的であると感じている死を、生きている側の立場だけで受け入れられないような気がする。
   死をなかなか受け入れられない、現在の平和な日本であって良かったということでしょうか・・・

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