【テレビ】集団自決 戦後64年の告白
あまり、重く暗い話は、ブログにふさわしくはないのですが、衝撃的なドキュメンタリーだったので、紹介させていただきます。
太平洋戦争の終盤、沖縄が戦場となり、多くの住民を巻き込んだ、壮絶な戦いとなりました。
本島だけでなく、周辺の島々もいくつかは戦場となりました。その一つの渡嘉敷島の話です。
米軍が上陸し、奥地に潜んだ住民たちが、米軍に捕まる前に集団自決したのです。兵隊さんは、拳銃であるとか手榴弾で自決したようですが、そうした武器を持たない住民は、自らの手で家族を殺したりして自決したのです。
その役目は、多くの場合、男性が担い、戦争に借り出されて父親がいない家族では、年長の十代の若者が担ったのです。そんな一組の兄弟は、教育のとおりに自分の家族を米軍から守るために殺し、自分たちは米軍に一矢報わんと米軍に近づく途中に捕虜となり、現在まで存命されていたのです。
その彼らの告白だったのですが、彼らも高齢となり、お兄さんは認知症で入院しておりました。そんなお兄さんが施設の中で迎えた3月28日。その日は、渡嘉敷島で集団自決のあった日で、今では慰霊の日になっているのです。
「今日は3月28日ですね。」と施設の自室でぼんやりと外を眺めるおじいさんに語りかけると、やや間をおいて、「慰霊の日ですね。」と答え、その後の語りは、認知症と思えぬほどしっかりしたものでした。
その一言一句は、とても重く、この人は、戦後、ずっと自らの小さき兄弟たちを手にかけたことを、自問自答し、生きてこられたんだと。何度も死にたいと思いつつ、生きて、その罪を背負い、そのことでその罪を償ってきたんだと。
多くの亡くなった人、さらに生きてこんな辛く厳しい人生を送るしかなくならせた戦争の悲劇をわれわれは決して忘れてはいけませんね。
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